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製薬会社社員の書いた論文

2013年12月13日  

正月が近づくと、
退院して家に帰りたい!
という方が増えてきます。
在宅医療を担当する我々に、急な依頼がはいる時期となっています。
毎日のように夜の往診があります。
けっこう体力勝負の世界です。

さて
気になるニュース。

GSK社員が社の所属示さず論文-子宮頸がん予防ワクチンの医療経済評価で
医療介護CBニュース 12月12日(木)13時2分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131212-00000000-cbn-soci
子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)「サーバリックス」を販売するグラクソ・スミスクライン(GSK)の社員が同社社員であることを明かさず、非常勤講師を務めていた大学の肩書きで、HPVワクチン導入に医療経済上の効果があるとする論文を発表していたことが分かった。
***

製薬会社によるデータねつ造、という報道が以前ありました。
これはいけません。
しかし
データにねつ造がない場合には
結果の解釈は立場により異なってきます。
これは当然ありうる部分です。

とくに、
今回の論文は医療経済に関する予測で、
仮定の部分が非常に多いです。
○○の人が××万人として、
一人当たり△△万円かかるとして、
・・・というように
仮定に仮定を重ねて推計値を出していきます。
非常に低く見積もる立場と、
非常に高く見積もる立場とがありえて、
どちらかが「間違い」というわけではありません。
データねつ造事件とは悪質さが全く違うと思われます。

発表者、執筆者の、所属する肩書を全部書くのか、
というところも問題ですね。
複数の所属を持っている人は多いです。
今回の件では、肩書も詐称ではないので、
そこまで問題にする必要性はないのでは、と感じます。

むずかしいところですけども。

現在ではすべての学会発表者、論文発表者に
過去に会社から資金等の提供があったかどうか
記載をすることが義務付けられています。
講演会の講師謝金など、記載するのです。
私のようなしがない開業医であっても
研究会発表などで謝金につき記載が必要です。

ですから
今回のような事例は今後はおこりにくいと思われます。

前田ふりかけ
引退したのでもう販売しないのか、と思っていましたが
店頭にありましたので購入。
外箱は記念に残す予定です。
いつまで製造販売するのでしょうかね。
P1050445.JPG
★インフルエンザ情報
高知、山口、富山県で流行入りとのことです。

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