嘔吐下痢まだまだ流行中
昨日、寒曳スキー場に行きました。
今シーズン初なので、軽く足慣らしのつもりだったのですが
新雪が深すぎて、ファンスキーにはきびしかったです。
埋もれちゃうのです。
ファンスキーは、圧雪のゆきとどいたコースでないと苦しい。
新雪ファンの方はカンビキにどうぞ。
雪はじゃかじゃか降っていて、1時間ちょっとで車は雪だるま状態。
今朝の中区は、屋根の上にうっすら雪があります。
雪による事故に気をつけましょう。
みなさま、今年もいろいろとありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
★インフルエンザ情報
昨夜は、広島市医師会夜間急病センターで勤務でした。
本年最後の急病センター診療日でしたので、オオトリです。
これが私の仕事納め。
受診された方は、かなり多かったです。
ほとんど嘔吐下痢症でした。
ノロウィルスによる嘔吐下痢と考えてよいと思います。
インフルエンザ検査も何人かにおこないましたが、全員陰性でした。
広島はまだインフルエンザ流行入りしていませんね、実感として。
下痢の時には
脱水にならないよう水分摂取が大切です。
アクエリアスなどのスポーツ飲料などがよいですが、
もし可能であれば オーエスワン(OS-1) という飲料がお勧めです。
薬局薬店で販売していますし、
夜間急病センターの自動販売機でも販売しています。
飲む点滴、と考えてもらえればよいでしょう。
昨夜は、
ノロかどうか、検査してくるよう会社で言われた、
という方も来られました。
全国的にも、よくあるケースのようですけれど。
答えは
「無理です」。そして「必要ないと思われます」。
ノロウィルスの検査そのものは世の中にありますが、
1:健康保険にとおっていません。
保険外診療、自費となります。
2:保険診療と保険外診療を同時におこなうことは
「混合診療」といって禁止されています。
(どうしても自費検査をおこなって欲しい、という場合には
保険診療部分も含めた全部が保険外扱いになります。
初診料も、お薬代も、検査料金も ぜ~んぶ自費。
そうなると、相当高額になりますよ、会社が全額出してくれるのですか?)
3:そもそも検査センターが正月休みなので検査に提出できません。
4:仮に年末年始でない時期だったとして
ノロ検査は、検査センターに依頼して約半日かかります。
「結果は明日聞きに来てください」ということになります。
夜間急病センターは、そのような対応目的での施設ではありません。
とりあえず今の症状を軽くするように最低限の診療・投薬をおこない
必要があれば明日あらためて医療機関を受診してください、
というのが夜間急病センターなのです。
ですから、
明日結果を聞きに来る、というような検査を夜間急病センターでおこなうことはありません。
そして
もっとも大事なのは
5:検査して、ノロが陽性であっても陰性であっても
治療には変わりがない、ということです。
対症療法で制吐剤や整腸剤を使用し、
水分補給に気をつけ脱水を防止すること、
これしかないのです。
検査することで治療方針や薬が変わるというのならば
検査をする意義はありますが、
ノロの場合は一般の方は検査する意味はないのです。
(病院や施設で患者が発生した場合、
あるいは食中毒で発生した場合には話が別になります。
病院の感染症対策チームや、保健所が指導管理して検査をすることになります。)
会社側としてやるべきことは
病気の人は休ませる
とくに下痢の人は食品関係の仕事には従事させない
社員に手洗いなど基本的注意事項の徹底を図る
ということでしょう。
具体的には
必要な設備を導入・整備し、
(手をかざすだけで流れる水道、使い捨てタオルペーパー、消毒薬の配備など)、
社員に健康教育をおこない健康管理に対する知識と意欲を高め
病気の人は休みをとるという会社風土を作ること、
でしょうかね。
昨年の新型インフルエンザの流行時に、
家族からインフルエンザが出た社員を休ませたり
「インフルエンザの検査を受けて、陰性という証明をしてもらってこい」
という会社がたくさんありました。
熱もなく咳もない社員に対してそのような対応は意味がなく、
そんなことで検査はすべきでない、
ということは当方も含め医師会などのPRで御理解いただけたものと思っていますが。
「ノロの検査を受けてこい」 という会社は
昨年の新型インフルエンザ対応の反省・総括が全く出来ておらず
健康管理・危機管理のピントがずれている会社だ、と言えますね。
(その会社の産業医や安全衛生委員会は何をやっているのだろう・・・?)
もし会社の指示でノロ検査、というのであれば
診療所や病院の受診を指示するのではなく
契約している産業医を受診させ、そこで検査をおこなうべきです。
もちろん全額会社の費用負担で。
一般の診療所や病院を巻き込むような指示を出してはいけません。
まして夜間急病センターで、そんなことを言ってもらっては困りますよ。
広島市医師会夜間急病センターは、1月4日からです。
それまでは内科は舟入病院、市民病院が24時間対応しています。
正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。
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