喘息の診断は難しい
木曜日は 広島市民病院 マルチケアフォーラムに出席してきました。
講演1:気胸
講師1:広島市民病院 呼吸器外科 久保友次郎 先生
講演2:間質性肺炎の診断と治療
講師2:広島市民病院 呼吸器内科 高山裕介 先生
講演3:喘息・COPDの最近の話題
講師3:広島市民病院 呼吸器内科 庄田浩康 先生
喘息というのは、ありふれた病気であり、
一般の方も 病名としては聞いたことはあるでしょう。
しかし
実際には診断基準として確立されたものはなく、診断は実はかなり難しい病気です。
喘息の診断は難しい、と庄田先生は何度もおっしゃいました。
精密な肺機能検査などをおこなって
「どうやら喘息として確からしい」というところまでは 言えます。
簡単にパッと診断してしまうと
その裏にある重大な疾患を見逃す可能性もないではない。
ですから
当院の場合、喘息が疑わしい方については
一度は病院の呼吸器内科を紹介し
精密な画像検査、精密な肺機能検査をおこなっていただくようにしています。
最近では 呼気NO検査、というのも 一部医療機関でおこなっています。
しかし、
呼気NO検査でも、喘息という診断が確定できる検査ではありません。
喘息の確からしさが高まる、という程度のものであって
他の疾患・他の病態でも 高くなることはあります。
「あなたは呼気NOが高いから喘息、間違いない」
とは言えませんし、言ってはいけないのです。
意外に思われるかもしれませんが、
ありふれた病気は診断も簡単、というわけではない、というお話でした。
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