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がん診療 病院別データ公表

2011年07月16日  

<がん診療>病院別データ公表へ 拠点の全国359施設
毎日新聞 7月15日(金)19時38分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110715-00000083-mai-soci

26日に国立がん研究センターのホームページで公開するそうです。

どこに専門医がいるのか知りたい・受診したい、とか
少しでも治療成績の良い病院で治療を受けたい、と
思うのは当然のことでしょう。
がんと告げられてびっくり仰天、
治療や病院について全く情報がない、
という患者・家族にとっては ありがたい情報源になるでしょう。

今でも各々のがん診療拠点病院のホームページをみれば
情報はアップされていることが多いのですけれども、
一覧として観ることができれば便利になります。

そこで、注意点をひとつ。
数値情報はあくまで参考程度にとどめて下さい。
というのは、「数字は操作可能」だからです。
たとえば、ある癌の手術について
A病院の5年生存率が80%で
B病院の5年生存率が40%だった、と出ているとします。
A病院のほうが格段にすぐれた病院なのか、と思いたくなります。
でも、
もしA病院では、合併症のない人や手術が簡単な癌のみ取り扱っていて
手術に困難が予想される人は手術をしていない、
これに対してB病院では多少難しくても、合併症があっても断らずに手術に取り組んでいる、
という状況があったら、どうでしょう。

極論ですが、
確実に成功する手術だけを引き受けていれば手術成功率は100%になります。
そのかわり、
この方法で高い数字(成功率)を維持し続けるためには、
少しでも難しそうな患者は全部断る、ということになります。
治療成績が開示され比較される、ということは
患者を選別して引き受けたり断わったりする病院が出てくる、という可能性があります。
これでは、あらたな癌難民の発生です。

ランキング本なども同様です。
「なんでこの病院がこんな上位にランキングされているのだ?」
と同業者であれば疑問に思うランキングもよくあります。

数値はあくまで参考程度にとどめて
数値比較による優劣・ランキングにはあまりこだわらないようにして下さい。
真摯に対応してくださるか、
時間をかけてじっくり説明してくれるか、
信頼がおけるか、
そこを判断の基準におかれるのがよいと思います。

スカイシート2階正面1塁寄り からの眺め
VIP席とほぼ同じ視点の高さで見ることができます。
さあ、次はどの席で応援しましょうかね。
P1150540.JPG
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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