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カゼに効く点滴はありません

2017年02月21日  

インフルエンザまだまだ流行中です。
しかし、インフルエンザではない感染症も流行中。
どうやらアデノウィルスでもないようです。
ウィルス性疾患は何百、何千、何万とあるので
いちいち確認なんてできないよ、というのが本当のところです。

そうした中、
「かぜひいたので注射・点滴してほしい」
と言って来院される方が時々おられます。

当院では、カゼ症状の方に注射・点滴をすることはありません。
いわゆるカゼ、というのはウィルス性疾患のことが多く
ウィルス性疾患に対しては 基本的には対症療法しかないのです。
原因に応じた治療薬があるのは、
インフルエンザ、C型肝炎、HIV、ヘルペスウィルス等 程度のものです。
何百、何千、何万とあるウィルス性疾患のうち
そのほとんどは 薬はないんです。
すべては対症療法。
ウィルスであるならば、抗菌剤も効果はありません。

高齢者が下痢嘔吐で脱水になっている、という状況なら点滴する場合はあります。
しかし、
若い人で、しっかり歩いて来院できる状況の方に点滴することはありません。
スポーツドリンクや経口補水液が飲めるならば、点滴と中身は同じですよ、
と説明します。
ウィルス性疾患だと判断すれば、抗菌剤・抗生物質を処方することもありません。
対症療法として解熱剤を処方することはありますが、
しんどくなければ服用しなくていいです、と説明しての処方です。
要するに、しんどくなければ 何一つ薬を飲む必要がないのです。

そもそも
「効果のある薬」が存在しているインフルエンザにしたところで
薬の効果は「発熱期間を約1日 短縮するだけ」の効果しかありません。
もちろん高齢者や持病のある方には それだけでもメリットはありますけれど。

まとめますと
熱が出た、カゼひいた、といってあわてて医療機関を受診する必要はなく、
家でじっと安静にして、水分をこまめに摂取する。
これだけでよいのです。
点滴してくれないのか、と不満そうに帰られる方もおられますが
当院ではカゼに注射や点滴はおこなっておりません。
御了承ください。

PAUL の パイ
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。
あまり熱の上がらないA型インフルの方も 今年はけっこうおられます。
そういう人が職場にウィルスを広めているようです。

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