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キンモクセイが咲くと喘息発作

2010年10月14日  

毎年、キンモクセイが咲くと
喘息発作で受診される方がおられます。
しかも、一人ではなく、何人かおられます。
昨日も1名、そういう方が受診されました。

キンモクセイの花粉が原因でしょうか??
断定は出来ませんが、その可能性はあります。

では、
キンモクセイが原因だと証明(診断)できるのか、というと、難しいです。
それは、
検査機関で検査のできるアレルギーの項目は非常に限られているためです。
キンモクセイは検査可能な一般的な項目ではないのです。

一般検査項目にないアレルギーの検査については、
自分でテスト液を作成して
患者に皮膚反応をおこなってみる、という方法もありますが、
手間ひまがかかり、臨床医のおこなう検査ではありません。
大学等の、設備のととのった研究機関でおこなう方法なんです。
(私に出来ない、というわけではありません。
一応これでもアレルギー学会の専門医ですのでね。
かつて、ワケギ栽培者に生じた喘息を、
この方法でワケギが原因の喘息だと診断したことはあります。
患者は農家だったので、原因をはっきりさせることが
今後の対策をすすめていく上で重要なポイントだったのです。)

キンモクセイが原因だとしても、
キンモクセイを職業として扱っている人は非常に少ないし、
これまでに そういった職業の人が喘息で受診されたことはありません。
一年の内で今だけが喘息シーズンであるならば
無理して原因を追及しなくても、
治療だけをきちんとおこなっていれば問題ない、ということになります。
キンモクセイを調べても調べなくても、治療方針に差が出ないのです。

ですから、
「キンモクセイが疑わしいけれど、
とくに検査はおこなわず、治療はしっかりおこないましょう」、
という方針で臨んでいます。
治療は他の喘息と同じく、吸入ステロイド薬主体でおこない、
治療効果は非常に良好なことが多いです。
ときに点鼻ステロイド薬の併用が必要な方もあります。

キンモクセイの時期に咳が出て、息苦しくなる人。
それは喘息かもしれません。
いちど呼吸器内科を受診して御相談ください。

今週の花
アメジストセージ、ミズヒキソウ、トウワタ、カタバミ、ノコンギク、ヤブラン、ハツユキカズラ。
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★インフルエンザ情報
先週の学級閉鎖・学年閉鎖は7校で、増加。
厚生労働省によると、インフルエンザの流行のために、10月3-9日の週に新たに学級閉鎖などの措置を取った学校数は7校だった。
前週は4校で、増加しています。
Yahooニュース 医療介護CBニュース 10月13日(水)20時27分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101013-00000009-cbn-soci

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