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スポーツにおける熱中症

2012年07月7日  

すごい雨・雷でしたね。
昨日は18時過ぎには早々にパソコンの電源を落とし、
パソコンのない時間をすごしました。
ひさしぶりにゆっくり読書。
このまま雨がおさまってくれるといいのですが。

さて、
雨が上がって、運動しようと思う人もいるでしょう。
湿気の多い状態で運動すると
熱中症をおこしやすくなります。
本日のお勉強はスポーツにおける熱中症のお話。

父の日に贈った花
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本日のお勉強
スポーツにおける熱中症
日本医師会雑誌 2012年5月号
国立スポーツ科学センター統括研究部長 川原 貴 先生
要点
激しい運動では安静時の10-15倍の熱が発生する。
これは20-30分で体温を4℃上昇させる熱に相当する。
高温や多湿など熱放散が制限された状況では容易にうつ熱が生じることが理解できる。
暑熱環境の運動では大量の発汗が生じるため水分を補給しないと脱水になる。
脱水では循環が悪くなるため熱放散効率が低下し、うつ熱が生じやすくなる。

暑熱環境でのスポーツは熱中症の危険が高い。
また湿度が高いと(60%以上)、それほど高くない気温でも熱中症死亡事故が生じる。
暑さに体が慣れていない時期に熱中症は生じやすい。
学校管理下では、特に梅雨明けの7-8月上旬に多い。
校内マラソンでは季節外れの冬季にも発生することがある。
運動開始から熱中症までの時間は、長時間とは限らず
30分の運動で発症した例もある。
熱中症発生から死亡までの時間は1/4が6時間以内、
半数が12時間以内である。
重症例では病状が短時間に進行する。
熱中症死亡事故の半数近くは気温30℃以下でおこっているが、
そのときの湿度は60%以上のことが多い。
身長・体重の記載のある事故では7割が肥満であった。
肥満者は熱中症のハイリスクグループであり、
夏期のスポーツではトレーニングの軽減、水分補給・休憩など
十分な予防措置を取る必要がある。
市民マラソンでは一度に多くの熱中症患者がでる可能性がある。
8月開催の北海道マラソンでは
救護所に収容された原因は65.5%が熱中症で最多であった。
***

50歳をすぎてランニングをするようになりましたので
熱中症には気を付けるようにしています。
今月号の中ではスポーツ関連のものを御紹介します。

熱中症は真夏の暑い盛りだけに生じるのではありません。
体が暑さに慣れていない時期に多いのです。
そこは十分に認識しておかなければいけません。
2010年には3回の熱波が襲ってきたのですが、
死亡者数は1回目が半数で最多でした。
(これはスポーツによる熱中症ではなく、熱中症全体の統計ですが)。
合宿などでは初日に倒れる者が多いそうです。
体を運動に慣れさせる・暑さに慣れさせる、ということが大切ですね、
無理をせず少しずつ取り組みましょう。

湿度が高いと熱中症がおこりやすいのも要注意です。
湿度が90%だと、気温23℃でも発病することがあるそうです。
雨上がりの運動は要注意ですね。
締め切った体育館での種目も要注意です。

服装も大事です。
冬の校内マラソンでの死亡例では
厚着をして走ったため生じた例があるそうです。
防具などを着用し顔色のわかりにくいスポーツも特別な注意が必要です。

体調が悪ければ無理をしない・させないことも大事ですね。

雨上がりで湿度の高い時や、猛暑の時は
空調のととのった場所で運動するのも いいと思います。
出島屋内プールのトレーニングルームをよく使用していますが、
冬の間は23℃、暖房が動いた後では26℃だったことが1回あります。
4月中旬からは冷房が動いた後では21℃だったことがあります。
そういう例外的な温度のこともありますが、
おおむね23℃で、快適にトレーニングできますよ。

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