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中区は みぞれ です

2010年03月9日 , 
現在、広島市中区は みぞれ が降っています。寒いです。
これだと山は雪でしょうね。

昨夜は、急に都合の悪くなった先生のかわりに
広島市医師会千田町夜間急病センターに代役勤務してきました。
インフルエンザ検査は0件でした。
流行は収束状態ですね。

嘔吐下痢症は引き続き流行しているようです。

じんましんの方も来られました。
そこで本日のお勉強はじんましんのお話。

イカを食べた後に生じたじんましんは、イカが原因だと思いますよね。
サバの食後だとサバが原因だと思ってしまいます。
でも、そう簡単ではないこともある、というお話です。

本日のお勉強
スルメイカの塩辛摂取後に発症したアニサキスアレルギーの1例
アレルギー(日本アレルギー学会誌) 2010年1月
横浜市立大学皮膚科 繁平 有希 先生ほか
要点
自分で釣ったスルメイカで塩辛にして食べたところ5時間後にじんましん。
アレルギー検査をおこなうとエビやイカでは陰性であったが、
アニサキスで陽性だった。
アニサキスによる即時型アレルギーは過去15年間で14例が報告され
うちイカによるものは4例であった。
アニサキスは多くの魚・イカに寄生しており注意が必要である。

アニサキスというのは寄生虫で1cm程度の大きさです。
サバなどの魚の内臓に寄生しており、
生で食べると ヒトの胃にもぐりこもうとして
激痛で救急受診する、緊急胃カメラで摘出する、ということがよくあります。
消化器の医師にとっては珍しくはありません。
スーパーマーケットで売っている半身などの切り身でも、
ときどきアニサキスは見つかりますね。

アニサキスによりアレルギーをおこすこともあるのですが、
アニサキスを食べたという自覚はありませんから
魚のアレルギーと判断されてしまうこともあります。
魚の中ではタラ・サバ・アジなどに寄生が多く、
サンマやマグロでは寄生率は低いそうです。
スルメイカも比較的高いそうです(42%)が、
やはり内臓に寄生しているとのこと。
コウイカ・ヤリイカでは寄生していないそうです。

即時型アレルギー(じんましんなど)は
十分に加熱して食べても生じるので注意が必要です。
アニサキスが生きていても死んでいても関係ないのです。
釣ったものを料理して食べるときには
できるだけ早く内臓は取り除くようにしたほうがよさそうですね。

写真は 昨日買った酒、千福のにごり酒。
モンドセレクション金賞受賞ということで、買ってみました。
緩和ケア医はにごり酒が大好きで、
いろいろなにごり酒を試してきました。
この千福にごり酒、なかなかに良いですよ。
にごり酒をぜひ一度は味わってみてください。
これは三越地下で購入しました。

本当に好きな日本酒は 「発泡にごり酒」ですが、
これはめったに手に入りません。
千福にごり酒は発泡酒ではありませんので、
運搬や保存、開栓について特別に気をつかう必要はありません。
P1110813.JPG

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