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介護現場の労働災害 腰痛

2013年09月9日  

9月14日開催の上野千鶴子講演会ですが、
参加申込が定員に達しました。
受付は終了いたします。
到着した往復はがき申込の方のなかからも
残念ながらお断りする人が出ています。
御了承くださいませ。

さて、
昨日は広島県医師会の産業医研修会に出席してきました。
朝10時から夕方4時過ぎまで、みっちり座学です。
私は腰痛持ちなので、長時間の座学は体にこたえます。
ああ、しんどー。
何百人も医師が参加していました。
みんな、休日返上で熱心に勉強しているんですよ。

1:新しい労働災害防止計画(第12次防)について
広島労働局労働基準部健康安全課長 船本五郎氏
2:職場における喫煙対策、分煙対策
産業医科大学教授 大和 浩氏
3:石綿関連疾患の画像診断と治療
岡山労災病院副院長 岸本卓巳氏

労働災害を減少させるための重点業種対策のなかに
社会福祉施設(介護施設)に対する集中的取組

あがっていましたので、
労働災害について、一部ですがお伝えしておきます。

年間で労働災害での死亡者数は平成23年で1024人。
昭和36年には6712名が亡くなられていましたから
それに比べるとずいぶん減ってきています。
死亡という大きな事故になるのは、やはり製造業・建設業です。
高所から転落したり、物が落ちてきたりはさまれたり。
広島県では31名が亡くなられています。
(ちなみに参考までに平成23年に
喘息で死亡した方は2060人。
自殺者は30651人、うち勤務問題が原因の自殺は2689人。
交通事故死亡者は4611人です。)

死傷者数(休業4日以上)でみると
全国では11万7958人、広島県では約3000人です。
平成21年、リーマンショックにて企業活動が低迷し
この年は死傷者数が最少でしたが
その後、毎年増加してきているのが問題です。
死傷者でみると製造業・建設業の比率はすでに半分以下となっています。
労働災害では、平成23年に第三次産業が製造+建設業を越えてきました。
もちろん、背景となる雇用者数が
第三次産業が73.2%と圧倒的に多いのですけれども。

第三次産業の中で、小売業、社会福祉施設、飲食店において
労働災害が増えています。

社会福祉施設というと、現在では高齢者介護のことですね。
ねたきりの人を抱えたり持ち上げたりして
車いすに移乗させたり、着替えや入浴をおこなったり。
もうおわかりですね、
腰痛がつきものの職場なのです。

厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」が本年6月に改訂されました。
介護現場で腰痛発生件数が非常に増えているのに対応しています。
「腰部に著しく負担がかかる移乗介助等では、リフト等の福祉機器を積極的に使用することとし、原則として人力による人の抱上げは行わせない」
という記載になっているようです。

しかし
指導を受けた施設経営者の人たちは
リフトを使えって言ったって、相手は人間なんで、物を持ちあげとるわけじゃないんで、
と言うそうです。
まあ、それも一面あり、重要な点ではありますが。

介護現場での腰痛予防対策となると
腰痛予防体操の普及、
腰に負担のかからない介護姿勢・コツの習得(講習会など)、
リフトの使用(もっと人にやさしいリフトの開発が待たれます)、
介護ロボット(ロボットスーツHAL)の普及
というところになるでしょうか。
とくに
日本には誇るべきロボット技術がありますので
介護ロボットを国策として普及させればいいと思うのですがね。
ロボットスーツを装着する職場です、と言えば
アニメ世代の若者も喜んで入職してくれそうな気もしますが、
どうでしょうか。

小倉駅で買ったおみやげ 薩摩の黒酢炊き
福山黒酢っていうのが有名みたいですね。
P1030848.JPG
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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