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2015年、地域医療の枠組み策定がはじまります

2015年01月1日  

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
朝7時30分現在、中区は大雪です。
外出される方は御用心ください。

【業務連絡:医師募集】
在宅医療に興味ある医師の方、
いっしょに働きませんか?
常勤でも、非常勤でも、相談に応じます。
病院での当直勤務が身体的・精神的にきつい、という方や
将来は開業を、とお考えの方も御相談ください。

さて、
本年の目標について。
2015年は地域医療に大変革がおこる最初の年となります。
地域医療の枠組みを、自分たちの手で決めていく年になるのです。
国ではなく地域が決める、という意味で、
その主責任は都道府県。
つまり広島県の責任において広島県の地域医療枠組みが決定されます。
(各市町に枠組み作り作業が県から下りてくることもあるでしょう)。

私には関係ないわ、と思っておられる方、
いえいえ、関係大ありになるんですよ。

たとえば
地域ごとに病院の機能と、その数が決められてきます。
超急性期病床は何ベッド数で何病院、
回復期リハビリ病床は何ベッド数で何病院、
なんていうことが決められ
救急医療などの流れが策定されます。
各病院はその決定に従う必要が出てきます。
今回の枠組み決定には強制力が伴っているのです。
(県は、決定に従わない病院の保険医療機関指定を取り消すことが出来る、と
いうことになっています。
保険医療機関指定がはずれれば、倒産するしかありません。)
各病院は、決定にそった役割を地域ではたすことが必要になります。
今後の役割や規模が従来と同じとは限りません。

外来治療についても、変動があるかもしれません。
今は、病気になったときに、誰でもどこの病院に自由にかかることができますが
これは制限されることになる可能性があります。
例えば、誰もが自由に大学病院を受診することは出来なくなるでしょう。
もしかしたら市民病院や県病院にも 受診制限が出てくる可能性もあります。
こうした基幹病院では 「一般の外来診療はおこなわない」
という決定になる可能性もあるのです。
「まず地域の医療機関を受診し、
その紹介状がないかぎり基幹病院の外来は受診できない」
という地域医療枠組みが決定されれば そうなっていきます。
その決定には強制力があるのです。

このように
超急性期医療を頂点として
急性期・亜急性期医療、回復期、長期療養型医療、
そして外来医療、在宅医療といった枠組み、
その機能や数、配置を
それぞれの地域で決めていく、という作業が
2015年にはじまるのです。

つぶれる病院・医療機関も出てくるかもしれません。
外来診療をしなくなる病院も出てくるでしょう。
これまでとは、病気になった時の患者の流れが
変わっていくのです。
地域で必要な医療機関の診療科目や数、専門医の数も算定され、
新規の開業制限がかかってくる可能性も出てきます。
自由に開業でき、自由に受診できる時代ではなくなる。
住民全員に関係のある話なんですよ。

今回の枠組み決定協議に
在宅医療側の代表者が入る可能性はあまりないと思っています。
県主体で策定する地域医療枠組みがベストになるとは限らない。
私どもは行政に頼らず
患者・家族の希望にそった医療をおこなうには、という視点で
在宅医療の選択肢を地域でしっかり作りあげておく、
ということしかないだろう、と思っています。

これが本年の第一の目標です。

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