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学級・学年閉鎖相次ぐ 広島市

内科学会の腫瘍内科特集号に、緩和医療の側からの論文が掲載されています。
ちょっと前なら考えられないことでした。
時代は変わってきつつあります。
がん診療連携拠点病院に緩和ケアチーム設置、緩和ケア外来設置が義務付けられたため
緩和医療への認識が一気に広まっている、という背景があるのです。

本日のお勉強
特集 腫瘍内科の現状と展開
腫瘍内科と緩和医療の接点
日本内科学会雑誌 2009年8月号
埼玉医科大学国際医療センター 緩和医療科 奈良林 至 先生
要点
緩和医療は、普段がん診療に携わっている医師ですら、終末期の患者に行うものと誤解をしていることが少なくない。
腫瘍内科と緩和医療は相対するものではなく、相補的に患者に関わってはじめて治療・療養の質が向上することをがん診療医は認識する必要がある。

緩和ケアとガン治療の連携が大切、しかし、うまくいっているのは、まだ一部の病院だけです。
奈良林先生の指摘のように、まだまだ緩和ケア医の出番が遅いことが多いのです。
ベテラン医師、とくにベテラン外科医は、
「自分は患者を最期まで診てきた、診る能力がある。緩和ケア医の力は必要ない。」
と腕前を過信しているケースも結構多いです。
緩和ケア研修会などへも こうした医師は出席しようとしません。
ベテラン医師の下で働いている研修医が困ってこっそり我々にアドバイスを求めに来たりしていました。

がんになったら緩和ケア。
がんと診断されたら、がん治療と同時に緩和ケア医にも御相談ください。

さらに先を目指して。
がん治療と緩和医療を同時にスタート、という考え方はじょじょに広まってきつつあります。
しかし、その場合でも、「最初は緩和ケアの占める割合は少し」で、経過とともに緩和ケアの比率が高くなる、という模式図になっているものが多いです。
私が研修を受けた師匠、聖路加国際病院 林敏章先生の提唱しているのは、初期からもっと緩和ケアの比率は高くあるべきだ、という考えです。
ですから、がん治療の「初期段階から がん治療と緩和医療は半々の比率」。車の両輪という位置づけで緩和医療の重要性を訴えています。
この模式図はまだ医療関係者でもあまり知られていません。
林先生の教えを受けた者、講演を聴いた者しか まだご存じないでしょう。
もっともっと緩和ケアが当たり前に受けられる時代がくるよう、がんばりたいと思います。

今週の花
クジャクソウ、ノコンギク、レモンバーム、アメジストセージ、ミズヒキソウ、トウワタ。
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★新型インフルエンザH1N1情報
学校で流行が広がっています。学級閉鎖、学年閉鎖など10月7日時点で報道されているのは、以下のとおりです。
広島市のホームページ、トップページからのリンクで確認できます。
http://www.city.hiroshima.jp/www/contents/0000000000000/1243480460777/index.html

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うがい手洗い咳エチケットを徹底しましょう。
体調の悪い人は外出しないで家でじっとしていましょう。

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