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広島施設医療勉強会

2011年08月12日  

カープ、何とか勝ちました。よかった~!
このまま上位にくらいついていきましょう!

昨日は、当方の主催する
「広島施設医療勉強会」 でした。
老人ホームなどの施設で、どのような医療をおこなうべきか。
みんなで考えていこう、というものです。
とくに認知症末期の方について、
自然な状態で最期をむかえましょう、
胃ろうや持続点滴など無理な(不自然な)延命治療はおこなわない、
という時代が来つつあります。
今回は医師限定でのざっくばらんな勉強会でしたが、
11月にはまた著名な講師をお招きして公開講演会を開催します。
日時が決まれば、またお知らせしますね。

本日のお勉強は、乳がん治療と肺炎のお話

交通科学館の企画展。
ホンダS600 ホンダもカッコイイのを出していましたね。
P1150737.JPG
★新型インフルエンザ情報
鳥インフルエンザの死亡者数は330名を越えました。WHO発表
http://www.who.int/csr/don/2011_08_02/en/index.html
とくにカンボジアでは今年7人が発病し全員死亡しています。
産経MSNニュース 7月29日
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110729/asi11072913520001-n1.htm

本日のお勉強
乳癌術後放射線照射後に発症した器質化肺炎の3例
日本呼吸器学会雑誌 2011年6月号
国立病院機構 長崎医療センター呼吸器内科 岸川孝之 先生ほか
要点
乳房温存術後に胸部接線照射が施行された乳癌患者で、照射野外に器質化肺炎と診断された3例を経験した。
3例ともタモキシフェンによる術後補助療法が施行されていた。
2例は発熱、咳嗽で発症、1例は無症状で発見された。
有症状の2例はステロイド治療にて速やかに改善した。
無症状の1例は無治療で消失した。
近年、同様の報告が増加しているが、発症機序は明らかでない。
放射線治療に併用されたタモキシフェンが関与している可能性が示唆される。
***

放射線治療をおこなった場合、
放射線肺炎をおこすことがあります。
多くは照射野に一致して生じるのですが、
ときに照射野外に生じることがあり、その場合の診断は難しくなります。
今回の3例は、気管支肺胞洗浄検査をおこない、画像や血液検査、経過と合わせて
放射線肺炎ではないだろう、と判断されています。
では、単に薬剤性肺炎か、というと
その判断もなかなか難しいものがあります。

薬剤と放射線と、その両方が関与している肺炎、というのが考えられます。
放射線肺炎をおこしやすい薬剤、というのもあるのですね。

乳癌は、可能であれば乳房温存が主流になっています。
今回のようなケースが増加してくるかもしれません。
近いうち、タモキシフェンをどうするか、という話になってくるかもしれませんね。

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