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心に残る出会い46 緩和ケア病棟から2度退院したYさん

2013年06月30日  

毎月最終日曜日は心に残る出会いです。
カープの話は明日に。

Yさんは75歳
もう15年も前に前立腺癌と診断され
ホルモン療法などを受けてきたのですが
全身に骨転移が出現し治療は終了となっていました。
痛みで動きが思うようにならず
じょくそうが出来て緩和ケア病棟に入院です。
緩和ケア病棟というのは痛みの対応はお手のもの。
痛みのコントロールが出来るようになり
食事もとれるようになり、じょくそうも改善してきて
めでたく退院することが出来ました。
その時点で在宅緩和ケア医として当方に依頼があり、
私たちの初めての出会いです。

Yさんの妻は介護に自分なりの思い入れがありました。
できるだけ妻の思いを取り入れた形で
じょくそう予防も出来るように指導しての生活が続きます。
天気のよい日は車いすで町内を一周するのが日課でした。

ある日、緊急事態です。
車いす散歩の途中で片足が車いすの足台から落ちたのですが
妻は気づかずそのまま車いすを動かし続けたものですから
足先が道路とこすれ、肉がそがれ骨が見えるほど。
じわじわと出血もしています。
これは入院治療でないと難しい、と再度の入院です。
外科的処置をおこない、創傷処置が続けられました。
緩和ケア病棟であっても、必要があれば外科的処置なども
おこなわれるのです。
傷が落ち着いて、緩和ケア病棟から2度目の退院が出来ました。

その頃には、もう食事の飲み込みがうまくいかないほど
衰弱は進行してきていました。
食べられる物を食べられるだけ。
妻が食べられる物を工夫しての生活です。
サバが好物なので、サバ缶をいれたミキサー食などを用意します。

ついに ほとんど食べられなくなってきましたが、
苦痛はうまくコントロールされています。
3度目の緩和ケア病棟入院の希望はありませんでした。

2度目の退院から3ヶ月後、
Yさんは静かに自宅で亡くなられました。

Yさん、奥さん工夫の手料理を最後まで食べられて
よかったですね。
奥さんもよくがんばっちゃったですね。

全国うまいもの大会
551蓬莱の豚まん
毎回ではないですが、よく買っています。
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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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