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新型インフル総括 発熱外来はダメ

2010年05月8日  

新型インフル1年 麻痺した発熱外来、住民の不安を裁ききれず
5月4日11時6分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100504-00000508-san-soci

新型インフルエンザを総括する記事がどんどん出てきています。
このなかで、発熱外来というシステムについての記事です。
発熱外来はすぐにパンクしました。
電話相談もすぐにパンクです。
めったに患者が発生しない病気ならば発熱外来でもいいのですが
一度にたくさんの患者が発生するインフルエンザでは
まったく役立たないことが明らかになりました。

新型インフルエンザの本番、強毒性トリインフルエンザH5N1では
どのようなシステムを構築すべきでしょうか?
やはり、地域で開業医がまず診療すべき、という意見は もっともな意見です。
しかし呼吸器疾患の診療に慣れていない医師、
(たとえば結核患者診療を経験したことのない医師)は
H5N1が流行しはじめると 現場から逃げ出す可能性もあります。
正しくマスクを装着できないと自分が感染してしまうからです。
今回の新型インフルエンザ2009A/H1 でも
発熱患者の診療拒否、
という医療機関がたくさんありました。

感染症診療に自信のない医療機関がどんどん戦線離脱してしまえば、
感染症の知識経験のある医師だけが前線で踏みとどまり、
呼吸器内科医と一部小児科医が最前線で大車輪で働く、
いや、働かざるをえない、
ということになります。

開業医が病院のヘルプにはいる、というやり方もありそうです。
たとえば人工呼吸器の操作のできる医師は基幹病院のICUに勤務する、という方法です。
H5N1が流行したなら、基幹病院のベッドは埋まり、
人工呼吸器、補助呼吸器はフル回転することになるでしょう。
また、基幹病院で倒れる医師は 人工呼吸管理をおこなっている医師になるでしょう。

このように基幹病院では人工呼吸器を扱える医師が不足する事態も想定されます。
私どものような呼吸器内科医や
呼吸器外科、麻酔科出身の医師ならば人工呼吸器の扱いには慣れています。
我々が基幹病院の人工呼吸器担当として病院ICUで働く、という手もあります。

呼吸器内科医は最前線で働くべきなのか、
それとも
最後方の最後の砦を守るために働くべきなのか。
私の中でも まだ結論は出ていません。
(今までのところでは、最後の砦に集結せよ、という話は出ていませんので
最前線で働くことになるという覚悟と準備はしています。)

マドモアゼルのケーキ
お姉ちゃんが、初給料の記念として買い
家族みんなで食べました。
御近所においしいケーキ屋がある、という幸せ。
歩いて2分くらいのところにあるのです。
マドモアゼルは、吉島公園の土手筋にあります。
P1120210.JPG

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