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禁煙補助薬 品薄

2010年10月9日 , 

タバコ値上げ直前に禁煙治療を希望して受診される方が
たくさん来院されました。
次の受診ピークは、買いだめタバコがなくなってから、と
思っていたのですが、
10月になってから(=値上げになってから)も
禁煙治療の希望者がどんどん受診されています。

買いだめしていなかった、という人もいますが
自分の吸う銘柄が10月1日から手に入らなくなったので禁煙
という人もおられました。
旧3級品、というそうですが、
ゴールデンバット、いこい、しんせい などです。
(一時的な欠品状態なのかどうか
いきつけの店が取り扱いをやめたのか は わかりませんが)

自分の欲しい銘柄がなければイラナイ、禁煙する!
という考え方は珍しいですね。
酒飲みであれば、日本酒や焼酎、ワインの銘柄など
そんなに気にしないでしょう。
価格さえ折り合うものであれば銘柄は何でも飲むでしょう。
むしろ銘柄による味の違いを楽しむかもしれません。
喫煙者と酒飲みの考え方に違いがある、ということは
とても面白いなあ、と思いました。
(価格が折り合わない、のでしょうかね・・・)

館ひろしさんが宣伝している禁煙補助薬チャンピックス(R)、
現在は全国的に品薄状態になっています。
欠品状態で、新規の禁煙希望者は受け入れできない、という話も聞いています。
当方は呼吸器専門医ですので、品薄状態になっていても何とか対応いたします。

本日のお勉強は 禁煙治療と肺癌 です。

そごう広島店の北海道展は11日まで。
写真は 潮騒の宴
平日に行きましたが、20分待ちくらいの行列でした。
大人気ですねえ。
おいしかったです。並ぶ価値あり。
ほかにもいろいろなおいしいもの あります。
P1130381.JPG

本日のお勉強
禁煙成功後ないしは禁煙プログラム実施中に発見された肺癌症例
日本呼吸器学会雑誌2010年9月号
西美濃厚生病院内科 前田晃男 先生 ほか
要点
COPD患者の禁煙成功後、あるいは禁煙プログラム実施中に発見された肺癌を3例経験した。
65歳・喫煙指数1200、75歳・喫煙指数810、67歳・喫煙指数1840。
禁煙2~16ヶ月後の定期検査レントゲンで発見された。
重度の喫煙者は、禁煙後も肺癌について注意が必要である。
★喫煙指数とは、1日のタバコの本数 x 喫煙年数 で計算します。
たとえば
1日20本 x 30年 だと 600 になります。
喫煙指数600以上を 重度の喫煙者という分類になります。

禁煙したから、といって
発がんの危険性がすぐに今日から非喫煙者なみに低下するわけではありません。
数年かけてじょじょにリスクは低下していくのです。
発がんしていたとしても、
あまりに小さいものは画像診断で捉えることは不可能です。
たとえば0.1mmの癌をレントゲンで発見なんて
できるわけがありません。
2cmくらいの大きさにならないと通常のレントゲンで指摘するのは難しいです。

癌が発見される大きさに成長するまでに
数年以上は経過していると考えられます。
禁煙したから、といって安心せず
健診はこれまで通り受けましょう。
ヘビースモーカーは胸部CT検査を受けましょう。

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