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肺癌検診に意義はないのか

2012年04月22日 ,, 

カープ、中日には勝てませんね。
同じように投手力が中心で
少ない得点を守り抜く戦いをするチームです。
経験の差が出ているようですね。
これを打破するには、若手がもっと思い切りやるしかない。
中日に一矢報いましょう。
それにしてもカープ、
勝ち星をあげているのは横浜(5位)と巨人(最下位)だけ。
上位チームには全く歯が立ちません。
極端な成績になっていますね。
上位チームを倒さないと上に上がれませんので
ぜひがんばってほしいものです。

本日のお勉強は
肺癌レントゲン検診の意義について肺癌学会からの見解です。

今週の花 ボタン
昨年は花泥棒にやられて愛でることが叶いませんでした。今年は無事美しい花を鑑賞できます♪
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

本日のお勉強
米国PLCO研究における胸部X線による肺がん検診の死亡減少効果の解釈に関する見解
肺癌2012年2月号
これは日本肺癌学会理事長と集団検診委員会委員長の連名発表です。
要点
2011年10月のJAMA(アメリカ医師会雑誌、非常に権威あり)に掲載された論文で、
13年後の追跡では検診群と非検診群の死亡率に有意な差がなかった、
という結論になっている論文に対する見解です。
このPLCO研究は
55-74歳の男女15万人強を対象
1993-2001年に登録
検診群は登録時と3回(年1回)の計4回単純X線撮影をおこなった。
その後はX線撮影はせず、追跡のみおこなった
というものです。

ところで
検診を1回あるいは数回受けたから、といって
受けた時点でのことは判断できますが、
数年後の癌はわかりませんよね。
検診期間が終了して観察機関を長くとればとるほど
検診群と対照群の差はなくなっていくことは明白です。
で、
この研究では
5-8年後に死亡率の差が最も大きくなり11%あった、
という解析がなされています。
その時期をすぎて13年経過したので差がなくなってしまったわけです。
つまり
研究期間を長くすれば長くするほどよい、というわけにはいかないよ、
ということなのですね。

しかも
検診群とされたなかの15%は、実際にはX線検査を受けていなかった、
ということが後の解析で明らかになってきました。
それでもなお11%の差が出た、というのは
意味があるのではないか、ということが主張されています。

肺癌学会の該当ページ
学会会員ではなくても誰でも読めます
http://www.haigan.gr.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=42

どんな論文でもそうですが、
対象や方法といった研究デザインをよく見ておかないと
結果の数字だけ見ていると誤った判断をすることになる
と言えるでしょう。

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