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薬品の小分けはダメ

2011年05月17日  

市から自治会を通じて各家庭に殺虫剤が配布されたのだが
小分けされペットボトルに入った殺虫剤を飲んだ2名が重体、というニュース。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110517-OHT1T00033.htm

しかもペットボトルにはお茶のラベルが貼ったままだった、と。

緩和ケア薬剤師は昨夜のこのニュースを見て、絶句。
薬剤師は薬剤・薬品の小分けは絶対ダメ
という教育を受けているのだそうです。

まあ普通に考えても
小分けしたビン・ボトルには内容物を示すラベルはないので
何の薬?
どうやって使う?
有効期限は?
廃棄方法は?
問い合わせ先(メーカー)は?
などなど
小分けした本人にしか わからなくなります。
医師の立場からすると
誤飲した物が何かわからないと
適切な対応ができない可能性があります。

とくに子どもや高齢者のいる家庭は要注意です。
子どもは おいしそうな色の液体があればジュースと思い
飲んでしまうことがあります。
体が小さいので少し飲んだだけでも重症になるおそれがあります。
高齢者では
小分けを受けとった時の説明を忘れたり聞き取れていなかったりする可能性が高くなります。
認知症があれば
少々の刺激臭や苦みがあっても飲み込んでしまうことがあります。
飲む前のニオイで飲料じゃないとわかるだろう、というわけにはいきません。

日本は高齢社会で、どこに認知症気味の人がいるか、わかりません。
誰だって誤飲してしまう可能性はある、と考えるべきでしょう。

こうした事故を避けるには
小分けはしないこと。
これを徹底しましょう。

もし町内一斉消毒など、どうしても小分け使用する必要がある場合には
・直前に配る
・飲料のラベルははがしておく
・使用直後に空容器を回収する
・誰に配り誰から回収したかを記録し確認して
未回収品が出ないようにする。
・高齢家庭については誰か若い人に代わりに使用してもらう
などの方法をとればよいかもしれません。

正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。

日曜日、いい天気だったので かるが浜 に行ってきました。
ここはペット禁止、駐車場有料。
混雑はなくゆっくりできます。
沖を潜水艦がとおっていきました。
P1150141.JPG
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