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認知症の人への接し方

2013年11月7日  

夜中に雨が降ったのですね。
しっとりとした、いい朝です。

昨日は、中区医師会主催の認知症研修会に出席してきました。
講演:認知症の診療
~介護と薬物治療について~
講師:認知症パーキンソン病疾患研究センター長 馬場康彦先生
要点
認知症の御家族からは、
「こんなに困っているので、何とかして下さい」
と言われることも多い。
つまり、薬で何とかしてほしい、ということなのです。
しかし、
よくよく聞いてみれば
御家族の対応が本人の興奮・問題行動などにつながっているケースも多い。
本人には「認知症という病気」という認識はないが、
どこかおかしい、という「病感」はある。
そこにもってきて、家族から
しっかりしなさい、ちゃんとしなさい、さっきも言ったでしょ、
とか言われたりすると
頭にくることも仕方がない。
認知症では、知性の部分は欠落していくが
感性の部分はそのまま残っているから、なのです。
ですから
言葉で、論理でもって、行動を説明したり教えたりしても
効果がないばかりか、
逆効果にしかならないことになる。
本人は、怒られている、叱られているとしか受け取れないのです。
言葉で対応する、ということはやめるべきで
それ以外でのコミュニケーションを考えた方がよい。

認知症の薬は、今の認知機能を保つ、というのが目標となります。
失われた記憶や行動を取り戻せる魔法の薬はありません。
ということは、
認知症に至る前段階のときから、できるだけ初期・早期から
薬を使用開始したほうが本人の能力維持が期待できる。
早くから使用したほうが良い。

アリセプト(R)には興奮など好ましくない副作用もあるが
レミニール(R)はこうした副作用は少ない。
レミニールは1日1回でなく2回の薬であるが
介護者へのアンケートによると2回の薬でもとくに問題はないようだ。
***

家族の対応を変えれば
おとなしくさせる薬などは必ずしも必要がないことも多い。
薬を考える前に、まず対応を何とかした方が良い、とのことです。

講師の馬場先生から歌の御紹介がありました。
時間があるときに、ぜひお聴きください。
認知症の人は、子どもがえりしている、と言われることがあります。
私達が子どもの時に親から愛情を持って接してもらったように
親が子供に接するような気持ちで認知症の方に接すればいいのではないか。
そう思う歌です。
同じことを何度も言うようになった人に、
食べ物をこぼすようになった人に、
尿を失敗して下着を濡らしてしまうようになった人に、
立ち上がるのがむずかしくなってしまった人に、
こういう気持ちで接したい、と。

樋口了一/手紙~親愛なる子供たちへ~
ユーチューブ、8分30秒
http://www.youtube.com/watch?v=55EjDYHlMHc

歌詞は
http://www.teichiku.co.jp/artist/higuchi/discography/TECG-17_lyric.html

カルビーポテトチップスにライトが出ています
P1050109.JPG
★新型インフルエンザ情報
新型インフルまん延防止と公共交通両立検証-国交省、事業者交え検討開始
医療介護CBニュース 11月6日(水)20時17分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131106-00000009-cbn-soci
新型インフルエンザが流行した場合、
多くの人が亡くなりますし、病気になった人は会社を休みます。
社会のインフラが一気に停滞してしまうことになるのです。
交通が途絶えれば出勤も出来ませんし、
流通が途絶えることと食糧が手に入らなくなる可能性がある、ということです。
他人事ではないのです。

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