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長引く咳 百日咳

2012年12月1日  

アレルギー学会に出席してきました。
日帰りの強行日程です。
シンポジウムなど聞いてきました。

咳について、多角的に検討するシンポジウムがありまして、
咳のしくみ、
そこから考えられる各種疾患の検査・治療法なども学びました。

百日咳、咳が長引く病気として有名です。
むかしは小児の病気だったのですが、
今は1才未満の患者は1割程度のもので
患者の大半は成人です。
百日咳にて死亡することもありますし、
成人女性とくに妊婦ですと激しい咳でろっ骨骨折をすることも
珍しくありません。
馬鹿に出来ない疾患です。

広島市では、全国平均にくらべ百日咳患者がかなり多い状態が
ここ数年間 続いています。
やはり患者のほとんどは20歳以上です。

じつは
百日咳の咳のしくみは、まだ解明されていません。
菌が証明されるのは最初の1か月程度で
その後は菌そのものは患者から検出されません。
しかし、むしろ咳はそのあとからひどくなる。
その咳には鎮咳剤が無効であり、
「時が過ぎるのを待つ」しかない、というのが現状です。
菌がいないのですから、抗菌薬も無効です。

菌が証明されませんので、
診断は非常に難しい。
臨床症状だけで判断するしかない場合が多いです。

百日咳を疑う症状は
・14日以上続く咳
+
1.発作性の咳き込み
2.吸気性笛声(whoop)
3.咳き込み後の呕吐

14日以上続く咳に、上記1~3のいずれか1つ以上を伴う場合に
臨床的百日咳として扱う、
ということになっています。
診断を確定するには血液検査、ですが
これも一筋にはいきません。
診断手順はかなり複雑です。

長引く咳、という成人の方は呼吸器内科で御相談ください。
ただし
仮に正しく診断がついたところで、
「咳止めを服用しながら様子を見るしかない」
==咳止めはあまり効かないが、他に治療方法もない==
という病気ですので
治療についてはあまり期待しないでください。
診断名を確定させる価値もあまりない(=治療法がないため)、
ということも御承知ください。
要するに、検査はあるけれども
検査しても治療方針に反映されないので
検査するのはお金のムダ、ということなのです。
どうしても診断をつけて欲しい、という方は
総合病院を受診されたほうがよいと思います。
保険のきかない検査もありますが
クリニックのレベルでは困難です。

大阪マラソンのゴール地点は、地下鉄中央線の終点、
コスモスクエア駅です。
走り終わってその地下鉄に乗り、入浴する場所まで移動するので
最寄駅が中央線という条件で選んだのが
スーパーホテル大阪天然温泉、でした。
でも、駅から歩く8分間がつらかったなあ。

波津馬 馬刺しにぎり
P1000152.JPG
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