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震災1ヶ月

2011年04月12日  

1ヶ月ということで、いろいろな特集報道がありました。
中心部にある避難所では
電気は回復してきていますし、
医療は充足している、として新たな医療チームの派遣は「待機」
(現地に行かないでよい)ということになっているようですし、
現地の支援物資も山盛りで、もう市民県民から支援物資を集めることは中止
というところもあるそうです。
(例:福岡県 4月10日で支援物資の受付停止
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/a01/jisinnsaigai.html )

ところが中心地をはずれると、
まだ電気が再開しない、物資・食料が届かない、暖房もない、
ということで
高齢者が肺炎になったり、床ずれができたりして重症化してきています。
リハビリも出来ず寝てばかりいるので、動けていた高齢者が動けなくなってきています。

私が阪神大震災の医療支援チームで行ったときは
震災後4週間で 地域社会はほぼ安定しつつあり
避難所の統合・廃止、医療支援の終了に向かう段階でした。
今回は津波で家・建物が無くなっているのですから、まったく状況が違います。

避難所では、
昼間に残っている人はかなり少ないです。
動ける元気な人達は仕事に、片付けに、捜索に 出て行きますので
妊婦・子ども・高齢者・病人だけが避難所に残っているのです。
医療支援チームは、この残った人たちを巡回していきました。

昼間に避難所に残っている人たちは、
大変厳しい言い方になりますが、復興の今の時期には役立ちません。
むしろ復興の足をひっぱっている、という認識が必要です。

避難所にいる人数が半分になれば
水食料などの遠隔地からの配送が半分ですみます。
トイレの問題(水洗トイレではないのでどこかに便を捨てる必要がある)や
廃棄物(生活すればゴミが出ます)の問題も半分になります。

高齢者などが条件の悪い避難所に長期間いれば
肺炎など病気になるのは当たり前のことです。
衛生状態も悪いので下痢や脱水になったりします。
その病人が、地域の残った基幹病院に集中し、医療資源をまた疲弊させていきます。
仮設住宅が出来るまで、
昼間 避難所に残っている人たち(こども・高齢者・病人など)は
安全な場所に疎開すべきなのです。
そうすれば食料問題や病気になるリスクはかなり解消できることになります。

地元を離れたくない、という気持ちもわかりますが、
その気持ちが復興の足をひっぱり、
病気にならないでよい人たちが病気になり、
動けていた人が動けなくなり、
死ななくてよい人たちが死んでいく。
仮設住宅がある程度出来るまで遅くても1年。
期限付きなのですから、強制的であっても少しでも早く疎開をおこなうべきだと考えています。

広島でも疎開を引き受けていきましょう。

春響 切ると、こうなります。
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