がん検診の目的はがんを見つけること
日曜日の市民公開講演会を主催したため、
昨夜はやはり疲れておりました。
それと、昨日は某医療関係マスコミの取材、
1時間のインタビューも受けておりまして、
それも疲れの原因。
(記事になって発言が掲載されるかどうか、はわかりません)。
というわけで
昨夜はせっかく夜の往診・訪問診療予定のない日だったのですが
ランニングに行かずに家でテレビ・ビール・読書。
今は五木寛之さんの本を読んでいます。
さて、
がん検診。
デーモン閣下「がん検診受けたまえ」 広島県が“閣下ダイヤル”設置
サンスポ 2014年5月19日
http://www.sanspo.com/geino/news/20140519/oth14051920090017-n1.html
県の担当者は「お願いするしかないことを、強い口調で言ってくれる」と話し、がん検診の受診率向上を期待している。
県はこれまでも、デーモン閣下が「広島県民よ!いったい、いつ受けるのだ」と検診を呼び掛けるポスターを制作。啓発活動の認知度は、デーモン閣下がPRを始めた直後の12年8月は46%だったが、ことし1月には73%と急増した。
***一部引用
当たり前の話を 少し していきます。
勘違いされないようにお願いしますね。
癌検診を受けて、癌が見つかった。
手術して、抗がん剤治療して、
そして今は治療が一段落して経過観察となっている、
そういう人がいるとします。
この方は、不幸な人でしょうか?
という命題です。
癌は、予防がいちばん重要です。
で
その「予防」にはざっくり3つあって
(詳しいものが知りたければお調べください)
1次予防
2次予防
3次予防 です。
1次予防とは
癌にならないようにすること、です。
タバコや大酒は止め、ストレスを避け、
バランスのよい食事をとり、適度な運動をする、
というようなことですね。
2次予防とは
癌の早期発見・早期治療のことです。
そのために癌検診があります。
3次予防とは
治療後、早期に社会復帰することを指します。
リハビリテーションがここに含まれます。
ですから
癌検診を受ける、ということは
本筋としては
癌の早期発見・早期治療を目的としております。
癌が見つからないことを目的とはしていません。
=ココ重要!=
癌検診のオマケの効果として
「がん検診を受けるくらい自分の健康に関心を持ってくれるようになれば
自ずと普段の生活習慣にも気を配ってくださるようになるであろう」
と言えます。
つまり1次予防にも取り組んでもらえるであろう、と。
しかし繰り返しますが、
これはオマケの効果であり、癌検診の本来の目的ではありません。
で、
「癌検診を受け、
癌が見つかって治療を受けました、
今は再発・転移がおこらないか経過をみている段階です」、
という人をどう評価するべきか、というと
「がん検診を受けてよかったですね。
=癌の早期発見・早期治療が出来て良かったですね」
ということです。
癌を見つける目的の検査を受けて
それで目的どおり癌が見つかったのですから、
予定どおり、目的どおり、なのです。
「がん検診で癌が見つかって不幸だ」、というのは 違うんですよ。
検査を受けて
早く癌が見つかって良かったです、
という人を
一人でも増やそう、というのが癌検診なのです。
この項、何回か取り上げていきます。
(連日になるとは限りません、御了承ください)
父の日に
宗玄酒造 純米大吟醸 玄心
とてもなめらかで、おいしいです。
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。