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入院期間短縮は限界

2014年12月2日  

昨日は寒かったですね。
往診時、風が強く、冷たかったです。
今朝は吉和などでは雪だそうです。
冬、ですね。
カゼひかないよう手洗いしっかりおこないましょう。
咳エチケットもよろしくお願いいたします。

さて、
高齢者が増えてきますと
もともとの持病を持った人が多いわけで
救急車で急性期病院に搬送される方も増えます。
次の救急患者を受け入れるためには
入院期間を短縮して、ベッドを空けておかねばなりません。
厚生労働省の診療報酬誘導もあって、
在院日数短縮に、各病院とも取り組んできたわけです。
ところが
急性期病院の側では
在院日数の短縮はもう限界である、
という主張が出てきています。


1つ引用しておきます。
厚生労働省の発表。
2013年9月時点での病院の平均在院日数は34日です。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/11/dl/03.pdf

いまでも
「病院は3か月、90日間は入院させてもらえるのでは」、
と思っておられる方もおられます。
しかし、3か月入院出来たのは、はるか昔のことです。
現在では、入院したその週には
退院の相談がはじまります。
入院当日から、退院にむけての相談・調整がはじまることも多くなっています。
地域の基幹病院ですと、
平均在院日数は14日程度となっています。
リハビリは回復期病院や在宅リハビリでおこなってください、
ということになります。
よくなるまで この病院に置いてください、というのは
もう無理なんです。


さて、
病院への入院日数の削減がこれ以上は難しい、となると
今後は どうなるでしょうか?
高齢化にともない病人は増え、急性期病院に空きベッドが出来なくなってきます。
急性期病院への入院待ちが生じる可能性が高くなる、
ということです。
救急車が、入院先を探しまわるようになります。
何軒もの病院に満床で断られ
隣の市町、隣の県へ搬送されるケースも増えてくるでしょう。


今後、年間死亡者数は増加してきて
現在より年間で約40万人増えると予測されています。
どこで看取るのか、最期をどこで迎えたいのか。
みんなが病院を希望したのでは
病院はパンクし受け入れ不能になるでしょう。
病院側の努力はすでに限界に来ていますよ、
ということを今回の記事は語っています。


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