尊厳死と安楽死は違う
PM2.5が注目されていますが
そろそろ黄砂の襲来シーズンでもあります。
1月31日には西日本で黄砂襲来予測になっていますので
御用心ください。
さて、
尊厳死法制化の動きがあります。
これについて、各社が少しずつ報道するようになっています。
以下の記事は、わりとよくまとまっていると思いました。
「尊厳死」 法制化の動き 安楽死とどう違う? 賛否は?
THE PAGE 1月27日(月)10時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140127-00000001-wordleaf-pol
当方は夫婦で尊厳死協会に加入しておりますし
日本尊厳死協会リビングウィル受容協力医師にも手を挙げています。
参考ホームページ
日本尊厳死協会
http://www.songenshi-kyokai.com/
日本尊厳死協会中国地方支部
http://www.living-will.jp/index.php
さて、記事に戻りますが
尊厳死と安楽死は別物です。
記事より引用***
末期ガンなどに侵され、回復する可能性がない患者の意思に基づいて延命措置を施さない「尊厳死」を法制化する動きが出ています。超党派の国会議員でつくる「尊厳死法制化を考える議員連盟」は、患者が延命措置を望まない場合、医師が人工呼吸器を取り外すなど延命措置を中止しても法的責任を問わない「尊厳死法案」を、今の通常国会に議員立法で提出する方針です。
尊厳死と似ている言葉に、「安楽死」があります。安楽死とは、肉体的・精神的苦痛から患者を解放するため、薬物投与などで人為的に死を早めることを言います。それに対し、尊厳死は、病などにより「不治かつ末期」になったときに、自分の意思で、死にゆく過程を引き延ばすだけに過ぎない延命措置を中止し、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えることを指します。
わかりやすく言えば、第三者の意思が介在するのが「安楽死」、本人の意思に基づくのが「尊厳死」です。
提出を予定している法案では、末期ガンなどに侵され、適切に治療しても患者が回復する見込みがなく、死期が間近と判定された状態を「終末期」と定義。15歳以上の患者が延命措置を望まないと書面で意思表示し、2人以上の医師が終末期と判定すれば尊厳死を認め、医師は刑事、民事、行政上の法的責任を問われないと定めています。また、意思表示の撤回はいつでも可能とし、本人の意思が確認できない場合は「法律の適用外」としています。
***一部引用
尊厳死と安楽死の違い、
御理解いただけましたでしょうか?
尊厳死は平穏死や自然死という概念に近いものです。
今、病院でおこっている事態は
「いったん開始した延命治療は、中止が出来ない」、ということです。
中止してしまうと、殺人罪に問われかねない。
だから治療をやり続けるしかない、と病院の医師はこう言います。
人工呼吸や強制栄養、持続点滴など、
本人や家族の「これ以上本人を苦しめることはもう止めて下さい」
という意思表示があったとしても
医師はそれを受け入れ、中止することは出来ないのです。
これを
「不治かつ末期」で本人の意思が明確、一定の条件が整っている場合には
延命治療の差し控えや中止を罪に問わないようにしよう、
これを法律できちんと明文化し担保しよう、
というのが法制化の目的です。
反対意見についても紹介されていますが、
ここで反対意見に対する私の論を述べたいと思います。
・法案は死ぬ権利を認めるもの
違います。
法案は尊厳をもって生きる権利を認めるものです。
死ぬ権利ではなく生きる権利。
ここは間違えてもらっては困る非常に重要な点です。
延命治療については、「無益な延命治療」を受けない権利を求めるもの、です。
どのように生きたいか、という
自己決定の選択肢の多様性を認めるもの、と考えます。
どんな治療を受けても生きたい、と考える人はそれを阻害されるものではありませんし、
延命治療を受けてまで長生きしたいとは思わない、と考える人には延命治療の中止・差し控えを担当医に求めることが可能となります。
では、
「無益な延命治療」とは誰が決めるのか、ですが
これは本人です。
どんな治療を受けてでも長生きしたい、と考える人にとって
延命治療は「無益」ではなく「有益」です。
ですから「有益な」延命治療の中止や差し控えがおこなわれることはありません。
・人の死に国家が介入すべきではない
これは、その通りです。
これが反対意見のほうに書かれているのがおかしいのです。
延命治療の中止や差し控えに対し「殺人罪で告訴」という国家の介入が
現場でおこなわれてきたから、こうした話になっています。
本人・家族と医師がよくよく相談して実行した結果に対して
国家(警察・検察)が介入してくるから、このような法制化の話になるのです。
現場のことは現場に任せてくれているなら
誰も法制化なんて求めることはないのです。
・延命措置の中止は命の軽視につながる
これも違います。
本人の意思を尊重することが、本人の尊厳を守ることにつながります。
限りある生の時間を、出来るだけ本人の希望にそって生きていただく。
大切な命と考え、尊重するからこそ、
(本人の希望に沿わない)延命治療の中止という話になってくるのです。
むしろ
本人の意思に沿わない延命治療を続けることこそ
本人の尊厳、本人の命を軽視している立場なのです。
日本尊厳死協会のホームページもぜひ御覧ください。
尊厳死を実現するためには「緩和ケア」が重要であり
そのことも尊厳死協会ホームページに書かれています。
尊厳死にご興味ある方は
協会に加入されるという方法も御検討ください。
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外来を受診されるインフルエンザ患者が増加しています。
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