広島大学にリウマチの教授
新型インフルA(H1N1)は、成田検疫の水際作戦で数名の陽性者が見つかっています。
カナダ短期留学の高校生・教師の感染です。
学校側の発表では、日本から現地にマスクを送っていたのだが、現地では誰もマスク姿ではなく、異様な光景となるため生徒には着用させていなかった、との説明です。
それで正解です。
マスクは、咳をしている人が着用するものであって、感染防止のために着用するものではありません。
厚生労働省の説明にも、以下のように書いてあります。
「咳エチケット」
○咳・くしゃみが出たら、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/index.html感染予防にマスクが有効、とは どこにも書いてありません。
アメリカでは、新型インフルで学校閉鎖は行わないことを決めました。
カナダでは保健省が、「新型インフルになったら、家で寝ていなさい。特別な治療は必要がありません。」と国民に広報しています。
通常のインフルエンザに対する対応で十分だと思われます。
専門家の間からは、もう水際作戦は終了してよい時期だ、という話が出ています。
緩和ケア医 研修会の参加
5月9日(土)広島県内科会学術講演会 に参加してきました。
「関節リウマチにおける診断・治療の最近の進歩」
講師 広島大学リウマチ膠原病科 杉山英二教授
関節リウマチは、生物学的製剤の登場によって、「なおる病気」となってきましたが、
呼吸器系の重大な副作用が多く、病診連携、呼吸器科との連携が必須である。
生物学的製剤にかわるものとして低分子薬の開発が現在進行中である、というお話でした。
広島大学には、リウマチ・膠原病を専門とする教授はいませんでした。
広島は、リウマチ膠原病でいえば後進地域、専門医の少ない過疎地域というような状況だったのです。(もちろん優れた先生もおられますが、何しろ数が少ない。)
今後、学生の教育や、地域での勉強会や連携について取り組みたい、というお話でしたので、今後の広島地区のリウマチ診療はずいぶん改善が期待できそうです。
リウマチは、関節の腫れと痛みがあるために整形外科を受診しがちです。
しかし、リウマチは全身病であり、病気の管理や治療には全身管理が必要です。とくに5年くらい前から、リウマチ治療は以前とは全く変わってきています。
欧米では、リウマチはリウマチ科専門医(内科系)が診療し、関節手術が必要な時だけ整形外科に紹介する、という診療スタイルです。
リウマチは、いかに早くリウマチ専門医に受診するか、が勝負です。
関節の腫れや痛みで、リウマチの疑いがある場合には、リウマチ専門医を受診してください。
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