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老人ホームに医師は来ない時代に2

2014年03月1日  

今朝も、視界は非常に悪いです。
ちかくのビルは何とか見えますが、
遠くの山はまったく見えません。
本日夕方まで、PM2.5「多い」予報です。
不要不急の外出は控えましょう。

さて、
一昨日に 老人ホームに医師が来ない時代に
としてお伝えしました。
続報がありました。

老人ホーム等に入所されている方の診療報酬
(医師の側からみると診療報酬、患者さんの立場からすると医療費)が
4月から1/4に値下げになります。
あまりの激減で、収益ラインを割り込む医療機関も出てきて、
4月以降の施設の契約医師を辞退、
あるいは
施設への訪問診療は4月以降おこないません、
夜間や休日、看取りの対応はおこないません、
という事態になっています。
このままだと4月に廃業/閉院する医療機関もあるようです。
(まあ、施設専門の医療機関は閉院してもらってかまわないですけどね。)
あなたの、あるいは御家族の入所している施設は
4月以降 大丈夫でしょうか??
4月からも医師は来てくれますか??

国会質問で取り上げられています。

2月24日(月)衆議院予算委員会
○公明党高木美智代衆議院議員
最後に、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の地域で介護と医療を受けて暮らしていくための大事な政策と承知している。しかしながら今回4月1日から実施される、診療報酬改定では、同じ建物での患者を診療する際の診療報酬が1/4に引き下げられる。突然の大幅な引き下げに事業者はとまどっている。大臣の今後の対応策、ぜひともお願いしたい。
○田村厚生労働大臣
高齢者の方々が多数住む住宅等の中において医療機関が過剰に訪問診療を行い手数料を支払うというような問題が新聞報道されたので、今回、中医協でもご議論いただいた。在宅医療は大変重要であり、外来も主治医機能を強化していくが、今般の改定もしっかり検証をさせていただき、関係者ともご議論させていただきたい。
***

大臣答弁を日本語に訳すと
「今回は悪質なケースがあったので、この改定になった。
この改定で良かったかどうかは、2年後の診療報酬改定時に検討します。
2年後にお話しましょう。」
となります。

2月26日(水)衆議院予算委員会第5分科会
○日本維新の会松田学衆議院議員
まず、今回の診療報酬改定で、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームの在宅医療が従前より大幅に引き下げられた。事前に関係者からの意見聴取したのか。
集合住宅における訪問診療の現場をみさせていただくと、住民ニーズに応えておられ、志高い医師が取り組まれている。しかし、この診療報酬では成り立たない。不正は不正として摘発すべきだが、これでは根っこからできなくなる。もう少しご配慮いただくべき。
○田村厚生労働大臣
(前略) 関係者にもいろいろ話をさせて頂いて、これで結構だという関係者の方々もおられる。確かに大きな変化であるので、これからも丁寧に関係者の方々の話をお聞かせ頂く。本当に訪問診療が必要な方々に来てもらえないという話になると大変であり、場合によっては見直しも含めて検討させて頂く。しかし、なぜ今般このような形になったかというと、かなり怪しい事例はあって、報道もあり、国会でもご指摘頂く中で、今般のような改定を中医協の中で関係者にご議論頂いてその方針にのっとって決定したもの。

大臣は
「本当に訪問診療が必要な方々に来てもらえないという話になると大変であり」
という認識はお持ちのようです。

厚生労働省は、というと
「具体的に訪問診療が受けられないホーム等があれば、医師会と調整して医師を紹介するような仕組みを考えたい。」
とのことです。

医師の訪問診療が受けられない老人ホーム等が出る可能性は認識しており、
その場合には医師会に代わりの医師を紹介してもらえばいいじゃないの、
ということです。

これらの情報は、
特定施設事業者協議会のホームページに掲載されています。
老人ホーム等の施設に医師が来てくれなくなっては
施設も困るし、施設入所者も困ります。
そこで関連団体で申し入れ厚生労働省に事情説明をおこなっています。
***
特定施設事業者協議会としては、厚生労働省に対して「特定施設入居者が在宅医療を受けながら安心して生活し、最期を迎えるための環境が失われるおそれがある」と訴えたところ、2月25日(火)に(一財)サービス付き高齢者向け住宅協会、(公社)全国有料老人ホーム協会とともに正式なヒアリングの場をいただきました。
厚生労働省から、「具体的に訪問診療が受けられないホーム等があれば、医師会と調整して医師を紹介するような仕組みを考えたい。」との方針が示された
***以下、省略

いずれにせよ
大臣も厚生労働省も
老人ホームの医療費を1/4に削減することについては
撤回するつもりはない、ということです。

医療費というのは、国家の統制価格です。
一度に1/4に下げる、というやり方は
これまで例のないものです。
仮に1/4に下げるとしても
年々 じょじょに段階をふんで下げる、という方法が一般的です。

老人ホームの置かれている現状、
御理解いただけましたでしょうか?
あなた、あるいは御家族の入所されている施設は
4月から医師が来てくれますか?
訪問診療医師なしで大丈夫でしょうか?

当院は、4月以降も在宅医療・施設医療に
これまでと同様に取り組みます。
もし御希望があれば、施設にも訪問診療いたしますので
御遠慮なく御相談ください。
施設の指定する医師にお任せするしかない、
ということはありません。
(注:特別養護老人ホームなど制度として医師が決まっているところは
他の医師が入ることは原則的に出来ません。
有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などは、
医師選択は患者・家族の自由です。
もし医療機関を指定し強制するようなことがあれば
中国四国厚生局に情報を提供して下さい。)

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★インフルエンザ情報
成人はこれまでA型ばかりだったのですが
最近B型もみられるようになりました。
週末も御用心ください。

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