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1週間分の薬の予備をもっておきましょう

2024年01月7日  

コロナ・インフルのほかにも いろいろな病気があります。
高齢者で多いのは 誤嚥性肺炎。
嘔吐して熱が出た、酸素飽和度が低下した、というと その可能性は高いです。
が、
嘔吐した、誤嚥した、というのが 明らかでない場合もあります。
ごく少量の嘔吐で 口の中にとどまり、それを飲みこもうとして誤嚥した場合などは
同居の御家族であっても 気がつきません。

嘔吐というのは、感染性胃腸炎でも みられる症状です。
しばらく時間がたってから 下痢がみられる場合があるのです。
水様下痢になって、 それで 「最初の嘔吐の原因はコレだったのね」と 判明する場合も けっこうあります。

 

さて
災害ですが。
大規模災害では 助けは来ない、という覚悟が必要です。
周辺も被災者・被災地域ですので、近隣に救援隊を出す余裕はありません。
遠方からの救援隊は すぐには来ません。

南海トラフ大地震による津波被害を例に頭の体操をしてみると。
広島市中区でも 津波に襲われる想定が 出ています。
当院のある吉島エリアでは およそ2メートル50センチの津波浸水です。
1階は水没します。
当日の風、波、漂流物の条件によれば 2階のかなりの高さまで水没する可能性があります。
南海トラフ大地震による大津波災害で、救援隊は広島に来るのか?
というと
大阪・神戸という大都市に 救援隊の主力は向かうことと思います。
関東以北の救援チームは 静岡、名古屋、大阪・神戸に向かう。
近畿エリアの救援隊は大阪・神戸に向かう。
中国・四国・九州は それぞれのエリア内からの救援隊しか あてにできないと思います。
広島市中区でいえば
安佐北・安佐南、東広島市、三次市、庄原市、浜田市からの救援チームが来る程度。
安佐チームは かなりの人数・物資、スピードで救援に来てくれると思いますが、
ほかの地区からは そんなに十分な人・物が提供できるとは 思えません。

救援隊は来ない。
救援隊が来るまでは 自分の地域は自分たちで守り、生き延びるしかない。
ということなんです。

何かあれば病院に行けばいいんじゃない?
と 思っている方もおられるでしょう。
ムダです。
病院にしたって ギリギリの備蓄しか 持っていません。
たとえば 食料も 「入院患者3日分の量」 しか 備蓄していないです。
予備の薬、予備の医療材料も そんなには持っていません。
患者が殺到すれば(実際に今回の能登半島地震でも 患者が病院に殺到した)
あっという間に備蓄は尽きてしまいます。

 

外部からの助けは来ない。
病院に行っても ほとんど役に立たない。
自分の身は自分で守るしか ありません。
ですから
「ふだんの薬は 1週間分は予備をもっておきましょう」 と
私たちは提言しています。
1週間分の薬を つねに避難袋・非常持ち出し袋の中に 入れておきましょう。

 

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