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これからの緩和ケア

2019年07月11日 ,, 

医療法人和平会 折口医院ブログ として ブログ再開しております。
これからもよろしくお願い申し上げます。
新ブログに移行し、まだ手探り状態です。
まだ画像貼り付け、とか コメント欄の設定などが うまくいっていません。
何かお気づきの点がございましたら 御一報くださいませ。

 

カープ、
昨日の負けは残念だったですね。
打つべき手を打って負ける試合は、納得です、仕方ない。
オールスター休みに各選手が何かつかんでくれれば いいですね。
フレッシュオールスター、見てみたい選手がたくさん選ばれていますね。

 

さて、
昨日は 広島がん疼痛治療研究会 に出席してきました。
講演:これからの緩和ケア
~がん性疼痛治療とWHOの新しい考え方に基づいて~
講師:神戸大学 木澤義之 教授
要点
緩和ケアは、「がんに限る」とは WHOは言っていない。
最新の考え方では、対象となるのは 「serious illness」と書かれている。
日本語で言えば 「重篤な疾患」 ということになる。
・感染症も対象になる。
・ICUに入る人は全員が対象になる。
・アメリカの緩和ケアチームの現状では、がん患者は2割にすぎず、8割は非がん患者となっている。

キーワードは 「インテグレーション」である。=統合
たとえば
・がん治療と緩和ケアの統合。
がん治療の早期から緩和ケアも並行して受けられるようにする。
・緩和ケアとプライマリケアの統合。
すべての患者にプライマリケア医が緩和ケアを提供し、
困難な事例に対して緩和ケア医が対応をおこなうようにすべきである。
・緩和ケアと老年医学の統合。
緩和ケアの対象となるのは実際には高齢者が多い。
認知症患者なども含め、すべての高齢者に適切に緩和ケアが提供されるべきである。

本年6月のJAMAに、その内容の新しいガイドラインが発表されている。
New Guidelines Aim to Expand Palliative Care Beyond Specialists
JAMA. Published online June 26, 2019. doi:10.1001/jama.2019.5939
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2737238
***

 

緩和ケアは がん患者だけのものではない、ということは
当方がかなり前から主張してきていることです。
「すべての人に緩和ケアを! いつでも、どこでも、誰にでも」
ということを当方は主張し、また 実践もしてきております。

・当院ホームページにも解説しております。
・新聞に掲載されたものとしては、以下のものがあります。
2018年9月9日(日)中国新聞セレクト コラム「想」
すべての人に緩和ケアを
折口内科医院 高橋浩一
(11月に法人化し医療法人和平会 折口医院となりました。法人化前に書いた記事です。)

・そのほか、公民館での住民向け講演会や、医療介護関係者向けの講演で「すべての人に緩和ケアを!」という内容をお話させていただいております。

 

今回 御紹介された内容のなかでいうと、
「緩和ケアは 死をまじかに控えた人」 というイメージも 今後はなくなる、ということです。
「serious illness」、日本語で言えば 「重篤な疾患」ということですが
それは 「現状が重篤」というだけであって、「治療すれば命が助かる人」も含まれるのです。
助かって、回復して、その後何年も元気で生きる人も緩和ケアの対象となるのです。

感染症の人も、交通事故の被害を受けた人も、災害にあった人も、みんな緩和ケアの対象です。
また、
緩和ケアを受けられるのは 入院に限りません。
外来緩和ケアが 普及してくる時代になります。
また病院だけではなく、在宅でも施設であっても 緩和ケアの対象になります。
いつでも、どこでも、誰にでも、という時代になるのです。

 

では、
緩和ケア病棟が、今後 全ての疾患を受け入れられるようになるのか、というと
木澤先生は そうは思っておられないようでした。
現在ある緩和ケア病棟は やはり がん中心に対応していくことになるであろう。
では
そのほかの疾患はどこで、というと
「地域包括ケア病棟」が緩和ケアを担当していくことになるのではないか、とのことでした。

WHOの緩和ケアの定義(2002年)には、どこにも「がんに限る」とは書いてないのです。
日本の緩和ケアも この方向に大きく舵を切ることになります。
「すべての人に緩和ケアを! いつでも、どこでも、誰にでも」
時代が私たちに追いついてきた、と思います。
時代が追いついて来るならば、私たちは もっと先を走りますよ。がんばります!

 

わいず亭。 ねぎ焼き

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コンサートのお知らせです。
第5回 人の心に平和のとりでを築くコンサート 2019
日時 2019年7月21日(日) 15:00開演(17:00頃終演予定)
会場 広島文化学園HBGホール
主催 人の心に平和のとりでを築く実行委員会
指揮 喜古恵理香・佐藤眞
演奏曲目
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」より
序曲、間奏曲、夜想曲、結婚行進曲、ベルガマスク舞曲

スメタナ:交響詩『我が祖国』より「モルダウ」
佐藤眞:混声合唱のための組曲「旅」
佐藤眞:交響詩「北の大地」より第4楽章

出演者 一般公募による
平和を運ぶオーケストラ、平和を運ぶ合唱団
入場料 2,000円 (全席自由)
http://music-peace.jp/concert.html#20190801

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