心に残る出会い129 看取り目的で退院したMさん
暑いですね。
プランターの植物は しおれてしまいます、暑さと水不足で。
頻回な水やりが必要ですね。
人間も同じです、引き続きエアコンを入れ、水分をこまめに飲みましょう。
カープですが。
大瀬良投手がこんなに序盤で打ち込まれるとは 予想外ですね。
今日は遠藤投手です、完封完投めざしてもらいましょう!
さて、
毎月最終日曜日は 心に残る出会いです。
Mさんは72歳。
家族とは疎遠になっておりました。
もともと神経難病を発症していましたが、その後 2つの癌を乗り越えてきました。
しかしアルコールに頼る生活が続いていたのでしょう。
糖尿病および肝硬変になってしまいました。
苦しくなって救急入院し、非代償性肝硬変 と診断されたのでした。
浮腫や腹水をともなう肝硬変(=だいぶ状態の悪い肝硬変)という意味です。
今はよい薬もありますが、非代償性肝硬変と診断されたなら、余命はおおむね6ヶ月程度、というのが 昔から目安になる状況です。
急性期病院には 最近では1週間程度しか 入院は出来ません。
引き続いての食事栄養管理などの目的でY病院に転院してきたのでした。
Mさんの病状はかなり悪かったため、ごく短い期間で看取りになる、と Y病院側では判断されていました。
疎遠であった御家族にも連絡がつき、このまま看取りで、という合意がなされました。
しかし そこから低空飛行で、横ばい状態が続きます。
Y病院にも ずっと長期に入院が出来るわけではありません。
そこで、看取り対応可能な「サービス付き高齢者住宅」に 退院となり、
当方とのはじめての出会いです。
施設で看取りまでお願いします、という紹介状でした。
Mさんは、昔のことも、つい先程のことも 覚えておられない状況ですが、
意思疎通が出来ないわけではありません。
「昼食はいらない、食べない」、「痒い、入浴したい」、「眠れない」などなど。
肝硬変では痒みが強いことがあります。
それに対する薬を処方し、かゆみも軽減し、夜も眠れるようになりました。
しかし、食欲は出てきません。
食事はほとんど食べられなくなってきました。
血圧も徐々に下がってきます。
会話は可能なのですが、内容的にはかみ合わない、とんちんかんな会話です。
苦しいとか しんどい等の訴えはありませんでした。
そうして非代償性肝硬変と診断されて、5ヶ月目をすぎたころ
Mさんは その施設で静かにお亡くなりになりました。
Mさん、かゆみがとれて 眠れるようになり、入浴もできて、よかったですね。
【解説】
肝硬変では、浮腫(むくみ)・腹水・黄疸、脳症などが 問題となることが多いです。
ときには全身の痒みが問題となるケースもあります。
抗ヒスタミン薬でおさまればいいですが、
難治性の痒みの場合には いろいろ手を尽くすことになります。
痒み、というのも 緩和ケア医が対応する代表的な症状の一つなんです。
幸いMさんの場合には 抗ヒスタミン薬が非常によく効いてくれました。
緩和ケア医が対応する病気は、末期癌だけではありません。
どんな疾患でも 対応いたします。
「すべての人に緩和ケアを! いつでも、どこでも、誰にでも!!」
これが私たちの掲げているキャッチフレーズです。
どうぞ早めに、お気軽に 御相談ください。
緩和ケア医は、どんな疾患でも、どんな状態でも 引き受けますよ。
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山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信
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