倒れた家屋から救出されたら それで終わりでは ありません
昨日は 正月を何とか乗り切った在宅患者さんの状態が 悪化している方が多く、
かなり注意深い診察、処方が必要でした。
また、
正月があけての 新規の在宅診療依頼が 数件 ありました。
ありがたいことです。
今年も在宅緩和ケア がんばりますよ!
今年の目標は
まずは厚生労働省 モデル地域事業を 完了させねばなりません。
報告会は2月です。
何はともあれ、これが一番ですねー。
さて
災害ですが。
建物が崩壊したりして 足などが はさまれて身動きとれず。
しばらくたって ようやく救出されたとしまして。
救出時点で元気であれば これで解決、めでたしめでたし、と 思われるかもしれません。
しかし、
阪神淡路大震災のときに、こうやって救出された人々が
数日後に次々死んでいったのです。
せっかく助けられて、意識もあり、食事もとれていた人なのに、いったいなぜだー!
という話になったのですが、
これは 今では クラッシュシンドローム(挫滅症候群)と 呼ばれるようになり、
我々 災害対応する医師の間では広く知られるようになっています。
簡単に言うと。
挟まれている間に 筋肉が壊れます。(=挫滅、クラッシュ)
助けられて 血流が回復すると、挫滅した筋肉細胞から物質が血液中に流れ出します。
この代表は ミオグロビンです。
ミオグロビンというのは 腎臓で濾過できず、目づまりしてしまい、
腎機能が急速に悪化するのです。
腎機能が急速に悪化すると 血中カリウム が 急上昇します。
カリウムが高くなると、心臓は止まります。
というわけで
倒壊した家具や、家屋に はさまれていた人が 救出された数日後に
急に次々と死んでいった、というわけなのです。
これがクラッシュシンドローム、挫滅症候群です。
命を救うためには 大量に輸液し、 必要なら透析もおこなわねばなりません。
(もう少し 要素がありますが、 一本道の簡易な説明としては 上記です)
倒れた家屋から助け出されたから もう安心、 では ありません。
すみやかに 透析が出来る基幹病院に 搬送して、何日も入院で経過を追跡していく必要があるのです。
建物が崩壊しないようにすること、
大きな家具が倒れないようにすること。
直下型地震では これが何より重要なんです。
平安堂 梅坪 の お正月福袋。
オトクなんでしょうが、個々の金額を合計しての計算していませんので、よくわかりません。
正月の菓子としては 花びら餅などが はいっておりませんね。ま、仕方ない。
孫の一人は 干菓子が好きなので 喜んで食べていました。
干菓子が好きって、 その趣味、シブイね。
私どもの本が出ます。
出版は1月17日です。
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紀伊国屋WEB
在宅緩和ケア医が出会った「最期は自宅で」30の逝き方 – 光文社新書
髙橋浩一
価格 ¥924(本体¥840)
光文社(2024/01/17発売)ご予約受付中
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出版社内容情報
広島で長年、在宅緩和ケアの革新的な取り組みをおこなってきた医師が、患者との出会いから看取りまでの数々のストーリーを紹介。「医療と関わりたくない」「自宅に帰りたい」「好きなものを食べて死にたい」など、さまざまな希望を聞き取り、それを叶えたり叶えられなかったりしながら亡くなっていく人たちの話を綴りながら、どうすれば在宅緩和ケアにつながれるのかがわからずに途方に暮れている家族たちにも必要な情報を伝える。
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在宅緩和ケア医が出会った 「最期は自宅で」30の逝き方 (光文社新書) 新書 – 2024/1/17
髙橋 浩一 (著) 予約受付中
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森鴎外の孫、小堀鷗一郎医師は、70歳をすぎてから 外科医をやめて在宅医に転身されておりますよ。
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