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がんのリハビリテーション

2011年07月20日 , 
今回の台風で記録的大雨が降った地域もあるというのに
広島市はほとんど降りませんでした。
雨台風というので、だいぶ降るかなと思っていたのですが。
四国山地、中国山地にはさまれた山陽地方というのが
いかに気候のよい場所なのかというのが よくわかります。
広島というのは、本当に暮らしやすい いい街です。
もっともっと いい街にしていきましょう。

この空模様だと、今日はカープの試合ありそうですね。
前半戦最後はバリントンでしょうかマエケンでしょうか。
きっちり勝って気分良く前半を終わりたいものです。

今日のお勉強は がんのリハビリテーション。

今週の花 カサブランカ、スカシユリ、グラジオラス、カスミソウ、他
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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

本日のお勉強
がんのリハビリテーション
日本医師会雑誌 2011年4月号
慶應義塾大学 リハビリテーション医学 辻 哲也 先生
要点
がん患者はがんの進行または治療の過程で、さまざまな機能障害が生じ
日常生活活動ADLに制限を生じQOLの低下を来す。
(QOL クオリティ オブ ライフ:生活の質)
二次的障害を予防し、機能や生活能力の維持・改善を目的としての
リハビリテーションの必要性は今後さらに増える。
米国ではがんのリハビリテーションも重要な位置づけになっている。
たとえばMDアンダーソンがんセンターでは4名のリハビリ専門医が在籍し、
年間400名以上がリハビリ病棟に入院している。
我が国では診療科としてリハビリ科を標榜する国公立のがんセンターはほとんどなく、
欧米と比較してその対応が遅れている。

がんの種類や時期によってリハビリ内容は異なる。
末期癌で生命予後が月単位の場合では
杖や装具、福祉機器を利用しながら残存機能でできる範囲のADL拡大を図る。
廃用症候群の予防・改善や浮腫、摂食・嚥下面でのアプローチも含まれる。
病状が進行すれば疼痛、しびれ、呼吸苦などの症状緩和や
精神・心理面のサポートにリハビリの内容を変更する。
***

リハビリ、と聞くと
事故や脳卒中などによる機能障害についてのリハビリ
を思い浮かべると思います。
がん患者のリハビリ、と聞くと 違和感をもたれるかもしれません。
でも
末期癌の患者であっても、
たとえば自分で歩いてトイレに行きたい、という思いは強かったりします。
車いすへの乗り降りが自力でできれば、自宅での生活を続けられる場合もあります。
ほんの少し、動作のコツを習い訓練するだけで
ずいぶん動作が楽におこなえるようになることもあるのですね。

入院でなく、在宅の癌患者にも訪問リハビリで対応できる場合もあります。
緩和ケア医になんでも御相談ください。

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