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山がかすむのは煙霧

2011年02月7日 , 

先週から山がかすんで見えていたのは
煙霧 という珍しい気象現象だそうです。
中国新聞に出ていました。
黄砂でなければ良し、です。
http://www1.chugoku-np.co.jp/News/Tn201102060033.html

土日はせっかく良い天気だったのに、
交通科学館に行っただけで、あとは室内にこもって仕事でした。
レセプトも、試験問題作成も、来年度のボランティア活動の書類も終わりました。
本年度のボランティアのまとめの書類が残っていますけれど。
で、今年の天文現象ですが、
今年は12月10日(土)夜に皆既月食が見られますよ。
23時頃に皆既になり、日付が変わる頃まで皆既月食が続きます。
月食開始は21時45分頃、月食終わりが1時18分頃です。
土曜日なので、ぜひ御家族そろって御覧ください。

がんに対する標準的治療を受けたあとの再発や転移の時、
抗がん剤治療を受けるかどうか、
悩まれる方も多いと思います。
周囲の人が 「あきらめるな」、と言うのは簡単ですが
積極的治療が全員良い結果になるとは限りません。

本日のお勉強は長期生存の1例。

いぶしぎん の 種鶏の香草焼き
これもやっぱり2-3人でちょうどくらいです。
P1140318.JPG
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

本日のお勉強
化学放射線療法後に生じた異時性転移再発に対し逐次的局所療法を繰り返し、長期生存が得られた肺腺癌の1例
肺癌 2010年10月
千葉東病院 呼吸器外科 岩田剛和 先生ほか
要点
68歳男性の肺腺癌に放射線化学療法を施行後、
翌年 脾臓転移で脾臓摘出。そけいリンパ節転移を切除。
翌年 そけいリンパ節転移再発で放射線治療。ゲフィチニブ内服。
翌年 縦隔リンパ節転移、手術。
以後再発なく10年長期生存中。
原発巣のコントロールが良好であれば、患者の状態が許せば外科切除も検討すべきである。

放射線治療は、癌治療の柱のひとつです。
抗がん剤、手術、放射線治療が3本柱です。
放射線治療の欠点の一つに、
すでに治療したのと同じ場所には、追加治療ができないことが多い、
ということがあります。
主要な臓器には、放射線をいくらまでなら照射してよい、という
限度が決められているのです。
最初の治療で、ふつうは完治を目指して目一杯の量を照射しますので
同じ照射範囲に再発・転移すれば
2回目はできません、と判断することが多いのです。

そうなると治療の選択肢が一つ減って
手術するか抗がん剤をするか。

そこで患者の状況(体力など)が問題となるわけです。
体力がなければ抗がん剤は使用できませんし、手術もできません。

よく、積極的治療をあきらめるな、ということを言われる方がいます。
でも、今回のようなケースは、かなり幸運な「例外」だと思います。
例外だからこそ1例報告になったわけです。

状態が悪い人に対する手術や抗がん剤治療が、うまくいくとは限りません。
副作用が強く出たりして、
「無理して治療しなければよかった」
と悔やまれる結果になることのほうが多いと思います。
こうした治療は「ギャンブル」なのだ、ということは知っておいてください。
勝負して負けても誰にも文句は言えないのです。

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