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心に残る出会い24 食道癌のTさん

2011年08月28日  

Tさんは55歳、男性。
ヘビースモーカーでした。
食べ物が飲み込みにくくなり受診したところ食道癌でした。
放射線治療、引き続いて抗がん剤治療がおこなわれましたが
DIC、敗血症、骨髄抑制など、非常に重い合併症が次々と生じ
胃ろう、および中心静脈栄養となっていました。
入院中の腸閉塞で大腸癌もみつかりステントを入れ、
食道気管瘻となったため食道ステントを入れました。
それはそれは壮絶な戦いです。
入院期間も長くなってきました。
でも、体力がついていかなくなり、
積極的な癌治療ができる段階ではなくなってきました。
今なら自宅に帰れる、ということで
病院の連携室から連絡があり、
当方による在宅療養が開始となりました。
家に帰ると、犬や猫が甘えてきます。
やっぱり家がいいなあ、と本人も御家族も感じていました。
しかし、具合は悪く、ほとんどベッドで横になった状態のままです。
座った姿は、1回しか見たことがありません。
口から食べることも禁止されており、
「何かしたいことがありますか?」 というような話を
ゆっくりとすることもできない状態でした。

何度も訪問し、ようやく犬たちも私たちに慣れてきたころ、
大量の出血です。
食道ステントで一時的に癌を押しのけているだけですので
いずれは癌から、あるいはステント近辺部分から
出血してくることは予想されていました。
病院の主治医からも、御家族は出血の可能性について説明は受けていました。
想定の範囲内なのですが、それでも大量の出血を見た御家族は、
やっぱり気が動転してしまいます。
落ち着いて救急車を手配するよう指示し、
担当医にも連絡を入れてすぐに病院に運ばれていきました。
処置にていったんは出血が止まったものの、
その2日後、再度の大出血をおこし病院でTさんは亡くなられました。

在宅でみていく場合、大量出血だけは 難しいです。
血を見ると、本人も御家族も非常に不安になるのです。
ですから、大出血はどうしても病院にお願いすることになってしまいます。

2週間あまりのわずかな間でしたが自宅ですごせて良かったですね。
Tさん、もう少しいろんなお話がしたかったですね。

来週、老人ホームなどの施設の中堅職員対象研修会で講師をします。
昨日本日は部屋に閉じこもり講演準備にかかりきりです。
唯一の楽しみはラジオのカープ中継のみ。
がんばれカープ。
作業の手が止まるほど、打ってくれ!

センター街の源蔵。刺身の種類が豊富です。
喫煙店と非喫煙店が隣に分かれていますので
ケムリに悩まされることがありません。いい方法で、ありがたいです。
これなら子連れでも大丈夫です。
どちらの店に入っても、メニューは共通です。
P1150745.JPG
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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