ブログ

心に残る出会い28 膵臓癌のKさん

2011年12月25日  

Kさんは77歳。
病院で膵臓癌と診断されましたが、
肝臓転移もあり手術不能ということで
抗がん剤治療をおこなうこととなりました。
入院予定までの期間に、マルヤマワクチンを希望されて来院されました。

現在では、マルヤマワクチンを希望される方はほとんどいなくなりました。
いっとき期待されたほどの劇的な効果はまずない、
ということが知られてきたということだと思います。

マルヤマワクチンは、現在も有償治験薬という
非常に不安定な位置に置かれたままです。
効くなら保険薬にすればいいし、
効かないなら治験も中止すればいいのですけど。
必要な書類を記載し、御家族に入手を手配するよう
説明させていただきました。
当院ではマルヤマワクチンの対応は可能です。
もし御希望があれば、受診のうえ御相談ください、
費用や手順等につき説明させていただきます。
入院中の使用は断わられる病院が多くなっています。
とくに癌拠点病院・基幹病院では、
かなりの病院でマルヤマワクチンは対応してもらえません。
むしろ在宅で使用するほうが、選択の自由度は高いです。

(注:
マルヤマワクチンに全く何の効果もみられないわけでもないようです。
実は、全く同じ中身で保険適用薬になっているのです。
アンサー20(R)という名前で、保険適用の注射薬になっています。
適応病名は 放射線療法による白血球減少 です。
ずっと使用できるわけではなく、
「放射線治療開始日以降、終了日まで、ただし8週間限度」で
週2回の皮下注射です。
通常は放射線治療は5週間程度ですから、
10本程度は保険で使用できることになります。)

その後、Kさんは脳梗塞をおこし
脳卒中専門病院に緊急入院となってしまいました。
治療を受けたのですが、半身不随が残りました。
抗がん剤を使えるような状態でもなくなっており、
もとの病院主治医と相談し抗がん剤治療予定は中止となりました。
通常ならば脳卒中後のリハビリに取り組むところですが
膵臓癌は進行が非常に早く、
リハビリ入院している間にも弱っていくことが予想されます。

そこで、自宅に戻り在宅療養、在宅でのリハビリを
おこなっていくこととなりました。
訪問看護や訪問リハビリなどとチームを組んで対応です。

退院しても微熱は続きますし、
食欲はどんどん落ちていきます。
膵臓癌の進行は本当に早いです。
孫の運動会があっても、見に行くことは出来ませんでした。
夕方に家族が全員集まって、運動会のビデオをいっしょに見ました。
その2日後、自宅に戻ってわずか2週間で、
緩和ケア病棟に入院することとなりました。
Kさんは、そのまま緩和ケア病棟で亡くなられました。

Kさんの場合は、脳梗塞が治療方針を左右しました。
癌患者さんでは、脳梗塞を生じることも多いのです。
海外の報告ですが、がん患者の14.6%に脳血管障害がみられるそうです。
食欲不振から脱水・血液濃縮になれば血管が詰まりやすいですし、
癌細胞が産生する物質で血液凝固能が亢進しているのが
脳梗塞が多い理由だと考えられています。

担がん患者の脳梗塞
http://www.niigata.med.or.jp/file/pdf/2335.pdf

たかの橋 太田川 で ハタハタ塩焼き、500円。
これまでハタハタというと、シシャモより少し大きい程度、
というサイズしか見たこと・食べたことがありませんでした。
写真では大きさがわからないですが、かなり大きいです。
大将によると、このサイズは広島では珍しいのでは、
ということでした。
控え目に話をされていましたが、実はひそかに自信ありそう。
身は弾力がありぷりっぷりです。
目からうろこのハタハタでした。これはおすすめです。
a hata.jpg
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です