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映画いのちがいちばん輝く日

2013年06月24日  

横川シネマで映画
「いのちがいちばん輝く日」あるホスピス病棟の40日
滋賀県にある終末期を迎えた癌患者のための医療施設ホスピス「希望館」の日常を映した溝渕雅幸監督のドキュメンタリー映画。
を見てきました。

死をまじかに控えた人たちが入院してきます。
その心の変化などをていねいに追いかけて映像にしています。

6月22日に横川シネマと三篠公民館の共催イベントで
映画セミナーの講師を
緩和ケア薬剤師がおこなっていました。
でも
映画を見てからセミナー講師をしたわけではないのですね。
というわけで
緩和ケア医と薬剤師が二人で映画を見に行ったのでした。
セミナーに参加されていた方も 何人か映画に来られていました。
関心が非常に高いということなのでしょうね。

癌による痛み。
痛みが強いと、他には何も考えることが出来ません。
そこで緩和ケア病棟に入院して
専門的な緩和ケアを受ける。
そうして痛みが軽くなってくると、
ようやく人間的な思考、やりたいことの要求が出てくるようになります。
楽器を演奏したいと思えば出来ます。
家に帰りたい、と思えば帰れます。
外泊し東京に孫の顔を見に行きたい、と思えば出来ます。
痛みで苦しんでいる段階では
こうした人間らしい思いは出てきません。
そういう意味では
痛みをコントロールするための専門的施設として
ホスピスがしっかりしていることが地域にとって非常に大切なことです。

でも
この映画で言いたかったことは、それだけではありません。
ある一人の人間が死んでいくこと。
それは、その人間にとっては人生の物語の終わりかもしれません。
しかし、子どもや孫、友人・仲間にとっては
その人といた人生の物語は続いていくのです。
その人は、心の中に、いつでもいるのです。
物語に書き継がれ、引き継がれていくのです。
こうして
人生の物語を引き継ぐ、ということが繰り返されていきます。
死はけっして終わりではない、ということなんです。

この映画、ぜひ御覧になってください。
横川シネマで上映中です。

昨日は映画のあと、溝渕雅幸監督と、
映画に出てきたホスピスのホスピス医 細井順さんの
トークショーがありました。
質疑応答も含め、とても貴重な時間を共有できました。

緩和ケア医が、ホスピスもいいな、と思ったところ。
亡くなられた後、御自宅に帰られる前に
礼拝室に全員がそろい、
医師がその方の人生について総括されます。
引き続きチャプレンによるお祈りの言葉がとなえられます。
在宅では、
このように「あらたまった」人生総括の場はあまりないです。
全くない、というわけではないのですが、めったにないです。
こういう時間を持つことはいいなあ、と思いました。
在宅の場でもなんとか出来る範囲で取り組んでみたいと思います。

溝渕雅幸監督と、細井順ホスピス長と。
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