ブログ

降圧剤のデータ改ざん

2013年08月2日  

蒸し暑いですね。
朝、医院ガレージのシャッターを開けに
ほんの少し外に出ただけで
汗がじっとり、です。
今朝の湿度は89%だとか。
熱中症に御用心ください。

カープ、粘り強くなりましたね。
というか横浜の中継ぎ陣が弱い、というべきか。
中日を含め、この3チームが0.5差の団子状態です。
ヤクルトは少し落ちてきましたね。
あとは中日を引きずりおろす作戦でいきましょう。
横浜はいずれズルズル落ちてくると予想しています。
3位争いでこわいのは中日です。

さて、
一般の国民にはどうでもいいニュースかと思っていましたが
けっこうマスコミは取り上げています。

元社員のデータ改ざん濃厚…高血圧薬・研究論文
読売新聞 7月31日(水)15時52分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130730-00001562-yom-soci
論文の基となった血圧に関するデータが、改ざんされたと結論づけた。

足かけ4年にわたり経過観察し、脳卒中や狭心症など重い心血管疾患が起きた割合を分析したところ、ディオバンを使ったグループが発症する割合は、他のグループに比べ39%少なかったとまとめた。

同大の調査委が、研究に使ったデータと大学に残っていたカルテを照合したところ、大学が保管していた671件分の血圧のデータ中、最高血圧が86件(12・8%)で一致しなかった。二つのグループの血圧のばらつきを小さくし、研究の精度が高く見えるように改ざんした疑いがあるという。
***

まあ、
この報道どおりだとすれば
改ざんは明らかで、論文は撤回が妥当ということになります。

ディオバンというのは、降圧剤です。
血圧を下げるのが目的の薬です。
ARBという作用機序の薬で、他社からも類似薬がたくさん出ています。
多くの類似薬のなかから、自分の薬を処方してもらうためには
何かプラスアルファがあったほうが売りやすい。
そういう背景があります。


腎臓保護作用があるとかないとか、
糖尿病によいとか脳梗塞によいとか、
各社いろいろ 臨床試験の解析でえられた自社薬剤の利点を売り込みに来ます。

でも、
これらの薬の本来の働きは、あくまで降圧剤です。
血圧が下がるかどうか、
副作用が少ないかどうか、が勝負。
それ以外の解析情報、
各社が売り込みに来る様々なメリットは
二次解析などでうっすら出てきたもので
有意差があるほどのものではないことがほとんどです。
つまり
我々は各社の宣伝をうのみにすることはなく
眉にツバをつけて宣伝パンフをナナメに見ております。

先日、ヒマな時間にカルテの検索・抽出作業をおこなってみましたが
当院でもディオバンを処方中の方は数名おられました。
全員が、前の病院/医院からの引き継ぎ処方でした。
昨日は、ディオバンは気になるので他に変更してほしい、
という患者さんが来られました。
とくにディオバンにこだわって処方しているわけではなかったので
他の薬に変更をさせていただきました。

全国の外来でこのような会話がおこなわれていることと思います。
迷惑な話ですね。
この会社にはそれなりのペナルティを与えることが必要でしょう。

薬の変更を申し出るのはいいのですが、
自分で勝手に服薬を止めるのはやめてくださいね。

交通科学館でラリー特集
サバンナRX-7のラリー車
1985年アクロポリスラリー3位入賞車です
P1030299.JPG
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です