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微生物で地域崩壊

2014年02月15日  

いやー、昨日からまた一段と寒いですね。
遠くの山には雪が少し見えています。
道路の凍結には十分ご注意ください。

さて、
福島の地域コミュニティを荒廃させているものの一つに
ニセ科学団体の活動があります。
有用微生物で放射能を減らせる、
と言っている団体があるのです。
ニセ科学は、早い段階で芽をつんでおかないと
ある程度の規模になると地域が二分されてしまいます。
地域でEM菌をやっている人がいるなら
早い段階でたたきつぶしておかないと、
明日は我が身・わが地域のことになります。
福島の現状を我が事として御覧ください。

放射能は微生物では消せません
日経トレンディネット 2月13日(木)9時21分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140213-01054957-trendy-sci
今回のテーマ:放射能とは、アルファ線、ベータ線、ガンマ線などの放射線を出す物質の性質のことだ。放射線を出す性質を持っている物質が、放射性物質。この放射性物質を除去できる微生物は存在しえるのだろうか?

今になっても被災地を中心に怪しい対放射能グッズを売り込む動きが後を絶たないようだ。今回はそのうちの一つ、「放射能を消すことができる有用微生物」を取り上げてみよう。

結論を先に書くと、微生物で放射性物質を消滅させることはできない。もしできたら、それはノーベル賞もののとてつもない大発見であり、その微生物を応用すれば現在の原子力発電所よりも遙かに安全で強力な発電所だって造ることができるはずなのだ。そうせずに、単に「放射性セシウムを消去することができる」という売り文句で、微生物を売っていたら、それはまず間違いなく詐欺である。

もしもこんな微生物を発見したのなら、やるべきことはただひとつ。誰にも反論できないぐらい徹底的に実験を行って、その結果を「ネイチャー」なり「サイエンス」なりの一流論文誌に投稿することである。おそらく数年のうちにノーベル賞がもらえるし、世界を一変させた偉人として、世間から評価されるようになるだろう。
そうせずに、被災地で「微生物で放射性セシウムを消せます」と講演したり、微生物を売っているということは、それだけで偽物であると断言してよい。

原発由来の放射性物質を減らす一番確実な方法はひたすら時間の経過を待つことだ。
***一部引用

はい、
この記事のとおりです。
きわめて正当な記事ですので、ぜひ全文お読みください。
当ブログで何度も取り上げてきたように
除染は無意味であり(金と人と時間のムダ)
ひたすら時間の経過を待つのが正解です。

でも
何とかならないか、と思うのが人情というもの。
そこでニセ科学の出番です。
現地で問題になっている代表格がEM菌。

EM菌を売っている総元締めは
検証の必要性は全くない、と言っているようで
科学的に有効であることは証明されていません。
証明することそのものを拒絶しているのです。

でも、
それを信じてしまう人がいる。
それを信じてしまった人たちが、善意で被災地に大挙して押し掛ける。
その結果、
被災地はどうなってしまっているか。
恐ろしいことになっています。
地域コミュニティの分裂、疲弊、崩壊へ。

震災後にはびこるニセ科学 疑似科学まとめ
〜「○○で放射能が除去できる」は真実かデマか?
ニセ科学は信じた人々に一時的な安心を与える代わりに、より深い絶望をもたらします。
更新日: 2013年07月20日
http://matome.naver.jp/odai/2136309341259810701
除染出来ると主張し、福島県でニセ科学のEM菌が猛威を奮っています。
EM菌に疑問を持つ人が多いにも拘らず、福島県内からはEM菌批判の声がほとんど聞こえません。
その原因の一つとして、東日本大震災後EM系団体の活動が急激に拡大し、気が付いた時には批判し難くなってしまった実状があげられます。

最大の弊害はEM菌が人的リソースを奪って行く事です。EM菌をまく行為は一人二人でやっても効果が無いという名目で、多くの人が駆り出され、意味の無い行為に多くの人的リソースが費やされます。場を仕切るのは大抵EM関連のNPOです。この運動に参加しない人はまるで犯罪者かの如く責められます。「あなたは子供の未来を考えていない!」と詰問されることもあるようです。酷い話です

こうやって地域住民のリソースが減少していき、EM菌を信じる人と信じない人の間で段々と軋轢が生じるようになり、地域コミュニティは疲弊していきます。
***一部引用

多くの科学者はEM菌がニセ科学だとわかります。
コメントするのもバカバカしいほどのニセモノです。

早稲田大学理工学部 大槻義彦名誉教授
こんなバカバカしいもの、開いた口がふさがらない。

そのように言って
多くの科学者はEM菌を放置してきました。
放っておいても、そのうち消えて無くなるだろう、と。
でも
実際には存続し続け、拡散し続けています。
「何か社会の役に立ちたい」という
「善意あふれた無知な人々」が大勢いるのです。
その上部にはニセ科学で金儲けしようとしていて
手を変え品を変え、有効性をアピールしてくる人がいます。
善意な人たちは、いったんひっかかると
他人にも勧めていくのです、善意でもって。

悪意があるなら拒絶もしやすい。
善意だからこそ始末に悪い。
勧めた相手が従わないと
「なぜ あなたは行動しないのか?」
「あなたは地域を、環境を良くしようと思わないのか?」
「あなたは子供たちの将来がどうなってもいいと言うのか?」となります。
でも、
ニセ科学だとわかっている人は、扇動されるべきではないと考える。
こうして
地域コミュニティが分断されていくのです。

あなたの近くにも、
EM菌をやっている人がいるのではありませんか?

アマノフーズのフリーズドライ
ふかひれ雑炊。
ふかひれがお湯をそそぐだけで食べられるなんて、すごい。
P1050882.JPG
★インフルエンザ情報
関東、九州では猛威をふるっています、警報レベルをはるかに超えています。
広島市ではピーク時より少し患者数は減ってきていますが
まだまだ油断は禁物です。
流行はおしまい、とはまだ言えません。

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