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1万倍も量が違う薬

2021年01月30日  

昨日は雪が舞い、寒かったですね。
往診・訪問診療も とても寒かったです。
しみこむミゾレでなかったのは幸いでした。
今日はどうでしょうね? 用心しましょう。

 

さて
昨日は うれしいことがありました。
在宅療養で食欲がなかった方が、食欲が出てきたのです。
本人も御家族も とても喜んでおられました。
私たちもうれしいですよ!

この方が食欲が出たのは、「ステロイド」という薬のおかげです。
私どもは ステロイド使用の専門家でもあるのです。

 

一口でステロイドと言っても、種類も多種、用量もいろいろです。
通常は㎎(ミリグラム)単位での使用ですが、
重症患者、とくに急性間質性肺炎などでは、ステロイドパルス療法といって、g(グラム)単位で使用します。
㎎からgですと、1000倍ほど 量が異なるわけです。
さらに喘息吸入療法ですと、μg(マイクログラム)単位です。
成人では100μgから200μgでの使用になりますので
1万倍ほど 用量の違いがあることになります。

1万倍も違うなんて、こんな薬は 他にありません。
この薬をうまく使いこなすのが 呼吸器内科医の腕の見せ所、です。

 

で、
ステロイドは 緩和ケアにも非常に重要な薬です。
食欲不振、倦怠感、熱が続く、痛みが続く、呼吸が苦しい・・・、などなど
ステロイドが効果を発揮する場面は多いのです
今の症状に ステロイドが効くかどうか、効くとしたら どの薬をどの量で使うべきか?
という判断が 緩和ケア医の腕の見せ所ともなります。
私どもの 「緩和ケア医としての強み」は、
ステロイドの使用経験がとてもとても豊富である、という背景を持っていること、も その一つです。

「ステロイド薬は怖い」と思い込んでいる方もおられますが、
緩和ケア医がステロイド薬を提案してくる場合においては
ぜひ試みてください。
効果がなければ ダラダラ続けず やめればいいだけのことですから。

 

広島 大長産
生レモンまるごと搾り
寒い時には はちみつレモンがおいしいですね。
そのレモンとして使用しています、おいしいです。

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