ブログ

銀座ライオンのホール

2015年12月8日  

今朝の中区、かすんでいます。
PM2.5「やや多い」状況です。

北京では、大気汚染について初の赤色警報なるものが出たそうです。

北京の大気汚染、初の最高レベル「赤色警報」 車を制限
朝日新聞デジタル 2015年12月7日
http://www.asahi.com/articles/ASHD76GRRHD7UHBI01K.html?iref=comtop_6_01

ポイントは2つ。
ズルして排気ガス対策をやっていない企業があるはずで、
それを見つけ出し、厳罰にしていくのか。
「何をやっても金を儲けた者の勝ち」、という国民の価値観を変えられるかどうか、です。
中国国内で順法精神が目覚め、定着させることが出来るのか、どうか。
ズルするのが当たりまえ、という文化では
中国はいつまでたっても信頼できる国になりません。
もう一つは
この大気汚染は日本に影響するのか、しないのか。
PM2.5情報などに注意しておきましょう。

緩和ケア薬剤師です。
所属している合唱団の東京公演に行って歌ってきました。

Suicaにしっかりチャージして、
切符を買う困難からだけは逃れることができました。
夕暮れの銀座通りは歩行者天国でしたが、
楽しむ余裕など全くありませんでした。

立て替え工事中の松屋デパートの隣、
集合時刻の10分前に到着!

銀座ライオン6階ホールが会場です。
戦後ずっと続いている素敵な空間でした。
木製の調度、昭和初期の照明器具、
素晴らしいものでした。
給仕のみなさまの服装や接客態度も素晴らしかったです。
ステージ中はぴしっと立って演奏を注視しておられます。
卓上の盛り花も素敵でしたよ。
今時分のふつうの宴会場では
制服を着たアルバイトの学生風の方々が
あぶなっかしくお皿の上げ下げをしてくれますが、
ここは中高年の男性給仕の方々が
出過ぎず、さりとてしっかりと。
感激しました。

演奏自体は東京チームの指導者と伴奏者による
ぴりっとした演奏となりました。
夕暮れの銀座で明かりを灯して
気心の知れた人々と演奏会。
もちろん観客の一人は緩和ケア医。
最近東京都民になった同級生が
聴きに来てくれていたこともあり、
幸せな平和なひとときでした。

歌を歌える喜び、幸せを満喫した夜でした。

銀座ライオン6階ホール

P1030580.JPG

窓も いいですね。

P1030586.JPG

★インフルエンザ情報
沖縄県では流行入りレベルを超えているそうです。
手洗い咳エチケット、よろしくお願いいたします。

キャップがはずれないペットボトル

2015年12月7日  

この土日は、緩和ケア薬剤師の参加している合唱団の東京でのコンサートがあり、
参加者でもありましたので
行ってきました。
広島から何人も参加されているのですね。

で、それは置いておいて。

今回東京で 面白いな、と思う発見は
キャップのはずれないペットボトルが販売されておりました。
駅のホームで売っていたものです。

まだ中身が残っているのにキャップを落としてしまった、
という経験は誰にもあると思いますので
ニーズにあった工夫と言えるでしょう。
180度以上にキャップを開けば、
開いたままの状態で保持できますので
飲みにくいことはありません。
グッドアイデア!

しかし、
これではキャップをはずしたい時には、
はずしにくいでしょうね、と思いました。
そこで思い出すのは
エコキャップ運動です。
ペットボトルのキャップを集めてポリオ撲滅のためのワクチン費用に
と言ってきた団体が
集めた金をワクチン費用に支出していないことが明らかになっています。

ペットボトルのキャップを集める、という方法が
1:本当にエコにつながるのか
2:ワクチン支援につながるのか、
ということは 考えてみたほうがいいです。
ウィキペディアに、よくまとまっています。

エコキャップ運動
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%97%E9%81%8B%E5%8B%95

二酸化炭素排出量の減少になるのか、という点については
・一般廃棄プラスチックのリサイクルによって作られるプラスチック製品の生産が、焼却によって増える二酸化炭素を下回るエネルギーで可能な実用レベルの方法は現在の技術をもってしても存在していない[12]。
そのため、リサイクル活動全体によるエネルギー投入・二酸化炭素の増加が、焼却による二酸化炭素の増加を上回っている[12]。

つまり
ペットボトルのキャップを集める、輸送する、加工し再利用する、
という方法よりも
単純に焼却したほうが二酸化炭素の排出量は少ない、ということです。
地球温暖化が問題になっている現状に対して 私たちはどう行動したらいいでしょうか?

途上国へのワクチン支援については
・ワクチン一人分の20円のために2kg(約800個)ものキャップを集め、輸送費を払って送るという効率の悪い方法を採るよりも、輸送費を寄付した方がはるかに多くのワクチンを購入することが出来る[12][25]。
エコキャップ推進協会では、環境学習の目的に賛同する方にのみ輸送費を払ってまでの参加を促しており、ワクチン目的であるならば直接の寄付を勧めている[26]。
著名人からも高い輸送費には批判が出ている。東大名誉教授 安井至は、エコキャップ運動を「寄付金の11倍もの輸送費を掛けることを問題にする欧米人が多いだろう。それは無駄だと断定されるだろう。」と述べた。

困っている人がいるなら
直接 医療費やワクチン費用を寄付すればいいのです、という話です。

ペットボトルのキャップがはずれにくい製品が出た。
キャップを集める、という発想からは脱却していく世の中になっていくのでしょう。

キャップのはずれないペットボトル

P1030593.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

電話機は下のほうに置きましょう

2015年12月6日  

サンフレッチェ、優勝いいですね!
4年間で3回の優勝とは、すばらしい!!
あと1点とったら逆転優勝というところまで
追い上げてきたガンバもさすが昨年優勝チームでした。
サンフレは、今後はアジアチャンピオンズリーグでも
いい成績を上げていかないといけないでしょうね。
当院の忘年会のときに
夏レクはいつもカープ観戦なんですがサンフレ観戦行く?
と聞いてみたら
けっこう希望者はいるようなので 来年はサンフレ観戦を企画しなくては。

さて、
今は携帯電話の人も多いですが
高齢者は昔ながらの固定電話を使用している人も多いです。
ところが
たいていは 台の上に電話機が置いてあるのです。
高齢になり、足腰が弱くなると どうなるでしょう?
転倒あるいは衰弱し、立てなくなってくると
電話機に届かない、という事態がくる可能性があるのです。
たとえば転倒骨折。
たとえばインフルエンザによる高熱で力が入らず立てない。
そうなると
電話機に届かず、救急車を呼ぶことも、家族に電話することも出来ません。
「誰かが発見してくれるまで」倒れたまま、ということになるのです。

それを防ぐには
1:電話機を、床をはいずった状態でも手の届く低い位置に置きなおすこと
2:携帯電話にして常に持ち歩く
3:近隣の御家庭や業者にSOSを知らせるシステム(ベル、ブザーなど)設置
4:近隣が早く異常を察知するシステム(新聞や牛乳が昼になっても取り込まれなければ異常として認識し、救出活動を開始する)
などが考えられます。

高齢者は新しい機器の使用方法を覚えるのは苦手です。
携帯電話に切り替えるよりも、電話機を床置きにするほうが確実だと思います。
今回、当方の患者さんで このような事例が実際に起きました。

緩和ケア薬剤師 次に飲む予定の甘酒

P1030511.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

在宅医療を推進するのか?政府方針のブレ

2015年12月5日  

昨日は、風が強くて寒かったですね。
往診時に体が冷えました。
少し暖かくなってくれるといいのですが。

カープ、マエケンのポスティング容認ですね。
よかった、よかった。
入札してくれる球団はあるでしょうから、
大リーグ決まりですね。
応援しましょう!

さて、
政府は、在宅医療を推進しようとしているのか、
そうでないのか。
打ち上げる政策に矛盾が出ています。

在宅医療を推進、というニュース
在宅医療の強化打ち出す 診療報酬改定で基本方針
東京新聞web 2015年12月3日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201512/CK2015120302000126.html

これに対し
「介護離職ゼロを目指し、特養など施設を建設する」、と
政府は言っております。
ところが、施設っていうのは、自宅ではないのです。
それは御本人が希望される形態とは違います。

病気あるいは認知症でいよいよ調子が悪くなってきた場合に
どこでの生活を希望するか。
自宅での生活を希望する人が最多ですが、
なかには「病院のほうが安心」という方もおられます。
でも
「施設に入りたい」という人は ほとんどいないのですね。
施設に入所する、というのは 本人の希望というよりも
御家族の都合のことが多いのです。

施設の拡充は、在宅重視の方針とは明らかに矛盾します。
上記 東京新聞webの記事は
よくまとまっている記事ですので、ぜひ読んでみてください。

私たちは、できるだけ多くの選択肢を用意し
本人の選択に応えられる準備をおこなっていくことが必要だ
と考えております。
施設を希望される人が多いのであれば施設拡充策でよい。
しかし
施設を希望する人は少なく
自宅を希望する人のほうが多いのです。
ですから
自宅重視・在宅重視の施策に重点を置くべきだと考えます。

施設を作る、という政府方針で
喜ぶのは 主には建設業ではないでしょうか。
土建屋政治から脱却しているとは言えません。

三次ワイナリーにも スパークリングワインあります。
ピオーネスパークリングワイン ハーフボトル
サンフレ勝利の祝杯用に冷やしておきましょう

P1030490.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

水軍の宴で忘年会

2015年12月4日  

「化血研」 と いっても
一般の方には あまり知名度のない会社でしょう。
インフルエンザワクチンなどを製造している会社です。

製造方法など、承認された方法以外で作成し
今季のインフルエンザワクチン出荷が認められない、
という事態もおこしていました。
(あるいは製造記録の「誤記」?)
10月頃のニュースです。

インフルワクチン不足回避へ 3割担う製造元の出荷容認
朝日新聞デジタル2015年10月22日
http://www.asahi.com/articles/ASHBP61QNHBPULBJ00R.html

10月頃に、インフルエンザワクチンが不足するのではないか
と 懸念されていたものです。
その後 出荷がはじまり、現場でのワクチン不足は生じていません。

他のワクチンなどについても、
製造記録の偽造などがあった、ということのようです。
血液製剤不正、40年前から 第三者委「組織的隠蔽」
朝日新聞デジタル2015年12月3日
http://www.asahi.com/articles/ASHD331LPHD3UBQU001.html

会社ぐるみで不正、というのは
会社としてどうなんだろうか?
存在意義はあるのだろうか、と思ってしまいます。

昨夜は当院の忘年会でした。
最期まで地域で暮らし続けるためには、何が重要か。
ブレインストーミングですが
突飛な意見も飛び出し、面白かったです。
とうかさん の 横にある、「水軍の宴」
http://utage.net/
海猿 第1作のロケがおこなわれた店だそうです。
(店の大きな水槽で潜るシーン)
ミーハーですね。

刺し盛り

P1030513.JPG

ブリステーキ

P1030514.JPG

アカムツ煮つけ

P1030515.JPG

かきフライ

P1030516.JPG

くえ鍋
くえが食べられる店をさがして 水軍の宴にしました。

P1030518.JPG

くえ鍋。
最後は雑炊にします

P1030522.JPG

デザート
ごちそうさまでした。

P1030525.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

日本の大問題「10年後を考える」

2015年12月3日  

視界、悪いです。
PM2.5「多い」状況です。
外出される方は用心しましょう。

いま、格闘している本です。

日本の大問題「10年後を考える」
~「本と新聞の大学」講義録
集英社新書

このなかで
10年後の日本、感情の劣化がとまらない
宮台真治先生
を読み返しています。
当方は科学者であり、人文系の知識・論理についていくのは大変です。
が、しかし、
我々は、(小さい)コミュニティの再生・再構築をおこなうしかない状況
という当方の認識については
宮台先生の主張と同じである、と思って読みました。
あるいは 同じであると言っていいのではないかという期待感、というか。
宮台先生の論旨は、科学者にとっては難解です。

「地域で暮らす、地域で支える、地域で看取る。」
これが当方の掲げているキーフレーズです。
そのためには
地域コミュニティの再生・再構築が必要不可欠だ。
そのための具体的キャッチフレーズとしては
「生き残るための向こう三軒両隣」。

私たちには、人文・社会学的な素養はありません。
宮台先生に、
地域コミュニティの再生・再構築について
ぜひお話をお聞きしたいものだ、と思いました。

緩和ケア薬剤師が 現在飲んでいるあまざけ

P1030478.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

COP21は世界を救うか

2015年12月2日  

昨日は、暖かかったですね。
日の当たる車の中は温室のようでした。
今日あたりから雨予報です。
カゼひかないよう御注意ください。

さて、
11月29日 日曜日の番組ですが、NHKスペシャル、いいですね!

NHKスペシャル
新・映像の世紀 
第2集
グレートファミリー 新たな支配者

第一次世界大戦が終結し、1920年代、未曾有の好景気に沸いたアメリカは欧州列強に取って代わり、世界のリーダーに躍り出た。その頃現れたのが、巨大財閥・グレートファミリーだった。一族は新しいビジネスに乗り出し、新興国アメリカを資本主義大国に押し上げた。いち早く新しいエネルギー・石油に目をつけ、資本主義の悪魔とも呼ばれながら人類史上最大の富豪となったロックフェラー家。大統領よりも強い発言力を持ち、金融界を牛耳ったモルガン家。死の商人から転身し、新製品を次々に生んだデュポン家。大量生産を軌道に乗せ、車を大衆の乗り物とした自動車王フォード。さらにアメリカのふりまく富の匂いは、世界中の移民も引き寄せ、超大国アメリカの基盤を形作った。しかし、繁栄が天井知らずだったぶんだけ奈落も底なしだった。20年代最後の年、アメリカを大恐慌が襲う。
一族の公開されたプライベート映像を駆使しながら、グレートファミリーの野望を描き、今の私たちが住む現代資本主義の原型を生んだ欲望の時代を見つめる。
http://www.nhk.or.jp/special/eizo/
***

番組予告映像など、まだ見ることが出来ます。
再放送予定などは出ていません。
オンデマンドで見るしかないのでしょうね。
NHKも商売うまくなりましたねえ。

際限なく儲ける、富を蓄える。
そのことに、何の意味があるというのだろうか。
1%の富裕層に、99%の貧困層。
これは人類にとって、いい社会、いい時代と言えるのだろうか。
COP21にとっても、その認識がせめぎあうのでしょうね。

たかの橋 ブラジルのサンドイッチモーニング

P1030439.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

朝カレーは腹にこたえる

2015年12月1日  

本日の視界、だいぶ悪いです。
今日明日は、PM2.5「多い」状況です。

中国、北京での大気汚染、かなり悪いレベルなのだそうで
外出を控えないといけないレベル。

北京のPM2.5、日本の基準値の18倍に 視界悪化
朝日新聞デジタル 12月1日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151201-00000008-asahi-int

数年以内に呼吸器疾患患者の急増、
20年後くらいに肺がん、COPD患者の増加、が起こるのではないか
と思います。

ここまで書いたところで、連絡があったので
在宅看取りの往診に行ってきました。
日曜日にスタッドレスタイヤへの履き替えは終わっています。
ブレーキの利きが違うので、用心して運転しなくては。
ゆっくり、安全運転です。

先週のことになりますが、
たかの橋 ブラジルのモーニング
モーニングにカレーがあったのでカレーにしてみましたが、
朝カレーはあとあとまで腹にひびきました。
慣れないことは しないほうがいいですね。
イチローは、すごいな、と
変なところで感心してみたり。

P1030440.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

吉島での多職種連携

2015年11月30日  

土曜日は、吉島地区 多職種連携会議でした。
医療・介護・福祉・行政などが一堂に会し
顔の見える連携を作っていくための会合です。
吉島地区では、5回目の開催です。
広島市内、あるいは県内でみても
トップを走っているという自負はあります。

今回は
退院前カンファレンスをうまくおこなうためには
というテーマでした。
とくに今回は村上須賀子先生をお招きして
カンファレンスの極意
の一端を教えていただきました。
もう少し村上先生の講演時間が欲しかったですね。

顔の見える関係、って言うけど
具体的には どういうものか?
それは「無理の言える関係」ということです。
そのためには
相手個人について知ることも必要ですし
相手の所属する職種・組織について知ることも必要です。
研修会の後の懇親会が 大いにその役割を果たします。
会議参加者の半数以上が懇親会に出席し
話がはずんで料理がだいぶ残ってしまうほどでした。

病院勤務医の参加は、土谷病院から2名、吉島病院から1名。
そのまま懇親会にも御参加くださいました。
在宅との連携について、病院側の意識は変わりつつある、
時代は変わりつつあります。
また来年も開催しますので、関係の方はぜひ御参加ください。

さて私はというと
懇親会の後、いったん帰宅したあとで
グループホームでの看取りがありました。
そのグループホームでの、はじめての看取りです。
若い介護職員の方々は、看取りなんて自分たちに出来るのだろうか、と
ずいぶん心配されておりましたが
苦しむことなく、静かに安らかに亡くなられるという経験をすることが出来ました。
住み慣れた場所で最期まで支える。
施設職員の方々に、大いに自信になったことと思います。

はじめての看取り。
最初の1例目の経験がとても大事です。
安らかな最期で、当方もほっとしているところです。

三次ワイナリー 秋ワイン
吉島地区 多職種連携会議の懇親会で みんなで飲んだワインです

P1030037.JPG

★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

心に残る出会い75 息子を育成してから亡くなったOさん

2015年11月29日  

毎月、最終日曜日は 心に残る出会いです。

Oさんは92歳。
最期は娘にみてもらおう、と思っていたのですが
娘さんのほうが先に亡くなってしまい
建設業の息子さんと二人暮らしになっていました。
息子さんが小さい時から ずっと変わらず
息子さんのために食事や弁当を作ったりしていたのですが
Oさんは次第に足腰が悪くなり動けなくなってきたのでした。
買い物に行くことも出来ません。
そこで息子さんに買い物を頼むのですが、
これまで息子さんは家事というものをしたことがありません。
腹が減れば焼き肉弁当を買ってきて食べればいい、という生活をしてきていたのです。

「にんじんを買ってきて」と頼むと
しなびた人参を1本 買ってきます。
一番上にあったから、と。
しなびていない、普段見ている形の人参はなかったのかと聞くと
それは たくさんあった、と。

Oさんは、息子に面倒をみてもらうようになるとは思わなかった、
息子さんもまた 親をみるようになるとは思わなかった、と。
ああ、私は息子に何も伝えてこなかった、とOさんは悟りました。
それからというもの、
Oさんは 息子さんにあらゆることを教え、伝えていくことにしたのでした。
肉だけじゃなくて野菜も食べにゃ、いけんのんよ。
さすがに息子さんが毎日バランス良い食事を作ることは出来ませんので
それからは配食弁当を手配することになりました。

Oさんは、ベッド回りの移動しか出来なくなってきました。
息子さんは自宅を改築し
ベッドからそのまま仏壇が拝めるような作りにする、
ベッドから車いすに移れば そのままトイレまで行ける、など
Oさんのために いろいろがんばってあげていました。

尿路感染や肺炎で何度か入院を繰り返した後、
Oさんは もう入院はイヤだと言うようになりました。
訪問診療のたびに、先生 私はもう病院に行きたくないんじゃ、頼むよ、
とお話されていました。
ベッドの横にお姉さんが迎えに来た、ほら、そこに、
ということもありました。
(お母さんが迎えに来た、という人は時々いますが
お姉さんというのは珍しいです)。

次第に食べる量、飲む量が減っていき
Oさんは眠るように亡くなられました。

Oさん、息子さんは ようがんばっちゃったですね。

こぱん亭 デザートはフレンチトースト
緩和ケア薬剤師お気に入りの一品です。
P1030488.JPG
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

082-241-6836(代表)

和平会・診療についてのお問い合わせはこちら
平日午後(診療時間内14:30~18:00)