非小細胞肺癌の生存期間
内海は余裕を持つと緩急を使ってきます。
先制して余裕を奪うしか勝機はないのですが、
昨夜は出足で得点されてしまい、全く勝機ありませんでした。
3連敗は避けなければ。
応援しましょう!
まだまだ暑いです。
熱中症気味で、点滴を必要とする受診患者も多いです。
冷房を入れ、水分をしっかり飲みましょう。
汗をかいた時は塩分も必要。
水・お茶だけではなくスポーツドリンクがおすすめです。
暑い昼の時間帯は屋外に出ないようにしましょう。
本日のお勉強は非小細胞肺癌の治療について
天下一品 こってり大盛り、にんにく入り。
これが基本ですね。
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。
本日のお勉強
未治療の非小細胞肺癌患者に対するゲフィニチブとカルボプラチン・パクリタキセルの第3相国際共同試験(IPASS)の全生存期間最終解析
肺癌 2012年4月号
兵庫県立がんセンター呼吸器内科 里内美弥子 先生ほか
要点
東アジアでおこなわれたIPASS試験の報告。
対象は化学療法未施行の肺腺癌、非喫煙者・軽喫煙者。
ゲフィチニブ(イレッサ(R))と
カルボプラチン・パクリタキセルによる化学療法(6サイクルまで)に
1217例をランダムに1:1で割り振った。
1次治療が効果なくなった場合の後療法は
多くが上記治療をクロスオーバーで受けていた。
(先にゲフィチニブ治療を受けていた場合、
それに引き続く療法としてカルボプラチン・パクリタキセルによる化学療法を
受けていた、という意味。)
全生存期間は、ゲフィチニブ群18.8ヶ月、化学療法群17.4ヶ月で
両群で差がなかった。
EGFR遺伝子変異の有無で解析してみると
EGFR遺伝子変異陽性群でゲフィチニブ群21.6ヶ月、化学療法群21.9ヶ月、
EGFR遺伝子変異陰性群ではゲフィチニブ群11.2ヶ月、化学療法群12.7ヶ月。
EGFR変異陽性群のほうが生存期間は長かった。
遺伝子変異の有無による治療群による全生存期間に差はなかった。
死亡に至る重篤な有害事象はゲフィチニブ群4.4%、化学療法群2.7%であった。
***
これはどういうことを意味するか、というと
生存期間を規定するのはEGFR遺伝子変異の有無であり
治療はゲフィチニブ、化学療法のどちらを先におこなってもかまわない、
ということです。
とくにEGFR遺伝子変異陽性の人は、どちらが先でも結果は同じ。
EGFR遺伝子変異陰性の人については、体力のあるうちに先に化学療法をやったほうが少しましかもしれない、ということかもしれません。
遺伝子変異陽性群と陰性群を引き算してみると
(陰性群にはゲフィチニブは無効だとすると)
ゲフィチニブの有効な期間は約10ヶ月、ということも言えそうです。
使っているうちに、いずれ効かなくなってくるのですね。
あとは、
治療死についても覚悟しておくことが必要です。
どの抗がん剤治療をとっても、
「2-4%程度は治療による死亡はおこりうる」という強さの治療を
おこなっているのだ、という認識は必要でしょう。