日焼けは皮膚がんのもと 緩和ケア医本日のお勉強
暖かくなってきましたね、日中は半袖ですごせるくらいになりました。
この時期、ご注意いただきたいのが紫外線です。
紫外線が強いのは7月8月だと思っている人も多いのですが、
じつは5月頃から 紫外線は相当強いのです。
そこで、本日のお勉強は 紫外線による光老化について。
特集:高齢社会と皮膚疾患
皮膚の老化とその対策
日本医師会雑誌 2009年3月
近畿大学 川田暁先生
要点
皮膚の老化は、内因性老化と外因性老化に分けられる。
内因性老化は遺伝的にプログラムされた老化である。
外因性老化は紫外線障害(=光老化)、環境汚染、喫煙などによる。
光老化の予防にはサンスクリーン剤を含めた遮光が提唱されている。
小麦色の肌、という表現があります。
若くて健康的である、という状況を連想させる言葉です(でした)。
若い人の中には、日焼けサロンなどで あえて日焼けしようとする人もいます。
しかし、ちょっと待った。
日焼けは、皮膚の老化を引き起こします。
しみ、そばかす程度ならまだしも、皮膚癌の原因にもなるのです。
寿命が短かった時代にあっては、日焼けは健康の証であったかもしれません。
皮膚癌になる前に寿命が来るので、問題にする必要はなかったのです。
しかし現代は長寿社会です。
何十年後かに現れてくる疾患のリスクを
今 下げておくことが大切なのです。
現代においては、みごとに日焼けしている人というのは
「光老化の知識がない人。将来皮膚癌の可能性が高い人。」ということを
自らの体で表現している人に ほかなりません。
端的に言えば、「私は健康や癌について無関心です」という看板を掲げながら
歩いているようなものです。
過度の日焼け・紫外線は避けるべきなのです。
正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。