心に残る出会い2 2回だけの往診
昨日は、花火大会もオールスターも開催できて、よかったですね。
当方は夜間急病センターに出勤しておりました。
大きなイベントのある日ですので いつもより来院患者さんの数は少ないのですが、
その条件のもとでわざわざ来られる方には 重症の比率が高くなります。
入院や精密検査が必要、と判断される方が数名おられました。
心に残る出会い2 2回だけの往診
Tさんは73歳。昨年終わり頃に咳と腰痛で病院を受診。
進行肺癌と多発骨転移と診断されました。
抗癌剤治療は希望されず、自宅での生活を選択されました。
正月にはまだ温泉旅行ができたりしていましたが、
次第に痛みがひどくなり内服オピオイドも使用していましたが
ベッドで寝たきり状態となりました。
数日前から痰がだせなくなり、酸素飽和度が低下し
ネブライザ吸入と吸痰処置が必要となり入院を希望されたのですが
あいにく空き部屋がなく、入院ができません。
そこで、数日間往診で対応してもらえないか
というのが当院への依頼でした。
緊急往診したところ、
本人の状況は気管支拡張薬とステロイドの点滴を追加する程度で対応可能でしたが、
奥様とのお話に長い時間が必要でした。
これからどうなっていくのでしょう? と繰り返しお話されます。
これまで子どものいない二人暮らし。
夫の病状が これからどうなっていくのだろう、という不安。
このあと一人暮らしとなってしまう自分の将来への不安。
夫がベッド生活となってからは、
まず夫に食事を食べさせ、
その後一人で食卓で食事する毎日でした。
「一人で食べる食事はおいしくない。
ふたり並んで食卓で食事する、という、たったそれだけのことが
幸せなことだったのだ、と 初めてわかりました」、と。
2日連続で往診し、その翌日には入院できました。
入院翌日にお見舞いに行きましたが、もう せん妄状態であり
長くはない、数日単位だということがわかりました。
入院1週間後、Tさんは亡くなられました。
ネイリストゆきたさんのフット☆
ゴールド!
新型インフルエンザH1N1情報
大きな動きはありません。
大学や自衛隊などで集団感染がみられています。