目や口が乾きませんか?
新型インフル 大きな動きはありません。
神戸・大阪では学校も再開されました。
ここで患者数が増えなければ、いったん収束すると思います。
「何だ~、死者も出ないし大したこと ないじゃない!」
と思うかもしれませんが、安心するのは まだ早いです。
インフルエンザウィルスは変異をおこしやすいのが特徴です。
アメリカで解明された新型インフルの遺伝子と日本で採取され解明した遺伝子には、
16カ所も塩基配列が異なっていたそうです。
http://scienceportal.jp/news/daily/0905/0905222.html
今後も変異を続けながら、定着してゆくものと思われます。
つまり、いったん収束しても、今年冬、来年冬と、毎年きっとまたくる。
その時に、どういう変異した姿で来るのか、これはまだわからないのです。
恐れすぎず、安心しすぎず。
正しく怖がることが必要です。
http://scienceportal.jp/HotTopics/interview/interview38/03.html
写真はステビア。甘味料として有名ですね。植物公園にて5月24日撮影。
目や口が乾きませんか?
シェーグレン症候群は中年女性に好発する「目や口の乾き」を
主症状とする自己免疫疾患です。
単独で生じることもあるし、関節リウマチに合併することも多いです。
肺病変(間質性肺炎)をおこすこともあり、リウマチ膠原病内科、呼吸器内科にまたがる疾患ということになります。
その症候群の位置づけが、変わろうとしています。
緩和ケア医 本日のお勉強
特集:シェーグレン症候群をめぐって
シェーグレン症候群の新たな展開
日本胸部臨床 2009年4月
久藤総合病院 菅井進 先生
要点
シェーグレン症候群の病変は全身にも及び、
また一部に悪性リンパ腫(MALTリンパ腫、Bリンパ球)を発症する。
治療としてBリンパ球を殺す抗CD20抗体が期待される。
シェーグレン症候群は、なかなか有効な治療薬がないのが現状でしたが、
理論的に Bリンパ球を抑える治療薬が有効と考えられ
実際にミゾリビン、抗CD20抗体リツキシマブの有効性が示されています。
でもリツキシマブは悪性リンパ腫しか保険適応ではなく、しかも非常に高価です。
シェーグレン症候群に対しては まだ当分 期待しながら待つしかありません。
しかし理論どおりに有効性が示されたので、保険適用となる日は遠くはないでしょう。
目が乾く、口も渇く、という人は シェーグレン症候群かもしれません。
一度リウマチ膠原病内科を受診しましょう。