防水スプレーによる肺障害
カープ、廣瀬が1軍復帰するそうです。
頼れる男が帰ってくれば攻撃陣が楽しみですね。
しかも横浜戦。相手に恵まれました。
連勝を伸ばして2位まであがっておきましょう。
本日のお勉強は防水スプレーによる肺障害のお話。
梅雨入り前に紹介できればよかったですね・・・。
今週の花 サルスベリ、ニワサンゴ、シュロ、ハンゴンソウ。
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。
本日のお勉強
防水スプレー使用後に発症したびまん性肺胞出血の1例
日本呼吸器学会雑誌2011年5月号
市立旭川病院呼吸器内科 福居 嘉信 先生ほか
要点
防水スプレー使用8時間後から咳、痰、胸痛。
その後、呼吸困難、発熱が出現した。
気管支肺胞洗浄では回収液が血性であった。
防水スプレー使用後に発症したびまん性肺胞出血は本症例が初めて。
防水スプレー使用後に肺障害がおこる
ということは、10年以上前から呼吸器の医師は知っています。
とくに、防水スプレー使用後に喫煙すると生じます。
防水スプレーの成分にフッ素が含まれており、
これが熱を受けるとサリンと同等の毒性のガスに変化するのです。
スプレーのわずかな粒子が手に付き、
その手でタバコを持ち粒子がタバコに付着し、
そのタバコに火をつけ有毒ガスが発生、吸い込む、
というストーリーですね。
その人からタバコをもらった同僚が発症した(その同僚はスプレー使用していない)、
という報告もあります。
防水スプレー+喫煙の場合は「肺水腫」になります。
イメージとしては、肺の中が水浸しになる、という状況です。
とても苦しそうですね。
今回の症例はタバコは吸いません。
まわりに火の気もなかったそうです。
ということは、スプレーそのものが原因である可能性が高いことになります。
「びまん性肺胞出血」というのは
肺の中があちらもこちらも血だらけ、というイメージです。
これもやっぱり苦しそうですね。
対策はどうするか?
スプレーを使用する場合には必ず換気のよい屋外でおこなう。
終わったら入念に手洗いする。
タバコは吸わない。
もしスプレー後に苦しくなった場合には呼吸器内科を受診する。
(それも、入院設備や高性能CTのある基幹病院を受診することが大事。)
ということでしょう。