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消えた年金、重複する請求書

2009年04月21日

薬剤師の高橋裕子です。
昨年届いた「年金特別便」で薬剤師になったあとで厚生年金になってからの年金記録だけしかないことが判明しました。国民年金数年分の記録が消えており、書類を提出しました。
二ヶ月に一度電話で修正できたか確認していましたが、
一年以上たっても何の連絡もナシ!
「まだ手続き中の表示です」とのこと。
また昨年九月からは国民年金になりましたので4月1日付け請求書で過日納付しました。
ところが! 本日またしても国民年金保険料納付書が送られて来ました!
電話をかけること20回以上! やっとつながり事情を説明し
「なぜですか?」
と問えば
「4月13日付けで納付いただいてますね。なぜでしょうか?」という答!
「だから私が聞いているんでしょ?」
「はあ~おしらべして後程、折り返させてください」との返事。
電話番号を伝え待つこと5分。かかって来ました。
結局、本年度分の支払いをした日に発送しているので、止めることができなかった、ということ。
「申し訳ありませんでした。納付いただかなくて結構です。」
だから何? 私って本当に年金大丈夫かい?

本当に、みなさん、年金については
「自分の年金は大丈夫かな? 正しく処理されているかな?」 と
疑ってかかっておいたほうが良さそうですよ。
「まあ大丈夫だろう」 と思わずに、ちゃんと確認することをおすすめします。

写真は、重複して届いた年金納付請求書。
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サバティーニ東京でランチ

2009年04月20日

今回東京に行った目的は もちろん宇宙飛行士友の会出席でしたが
これだけではありませんでした。
19日(日)には、大切な関東の親戚の方々と
お会いすることになっていたのです。

お昼をご一緒しました。
銀座SONYビルのサバティーニ東京で、おすすめランチ でした。
料理について評価するのは、このブログの目的ではありませんので
ここで詳しくは触れません。ぜひご自分でお確かめください。
苦手な食材のある人のパスタは他のものに交換してくれたり、
サービスは良かったですよ。
デザートは2種類を選べます。
写真は いちごのミルフィーユ と カシスムース。
肉料理もパンもデザートもコーヒーも、おいしかったなあ。
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W健太弁当 宇宙飛行士友の会で東京へ

今年、新しい宇宙飛行士が2名決まりました。
油井さんと大西さんです。
彼らを激励する目的で、
過去の宇宙飛行士試験 国内合宿選抜試験受験者の全世代そろった会合が
はじめて企画開催されました。

4月18日(土)東京に向かいました。
院長は若田さん世代(グループの名称は「MS友の会」)の宇宙飛行士試験受験者です。
午前中の診療を終え、今週は重症患者さんがいないことを確認し
広島から新幹線で向かいました。
同じくMS友の会 W先生と一緒の新幹線になりました。

宇宙飛行士友の会では
油井さん大西さんともに来てくださっていました。
またISS(国際宇宙ステーション)滞在中の若田宇宙飛行士から
会場の幹事の携帯に電話がはいり、約10分間通話ができました。
我々は電話に接続された会場スピーカを通して会話を聞きました。
400km上空の宇宙にいるISSの若田さんと、普通に携帯電話で通話できる!!!
会場 およそ80名の参加者は大感激・大感動です。
すごい時代になったものです。

このあたり、ブログに出して良い情報・画像とそうでない情報の判断を
おこなう必要がありますので、また続報をアップいたします。
(宇宙飛行士の肖像権はJAXAがきわめて厳格に管理しています)

で、出してもよい画像。行きの新幹線で食べたW健太弁当です。
栗原健太選手、前田健太選手の好物、からあげやたこ焼きが入っています。
1050円と少し高めですが、一度は食べてみたかった。おいしいです。
メタボの人には、ちょっと野菜不足ですけど、弁当だから仕方ないですね。
あと、栗原選手か前田選手のカードが入っていれば言うことなしですけれど。
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ジェネリック医薬品 不都合な真実

昨日4月17日中国新聞朝刊 地域面で以下のニュースが報じられました。
全国の自治体で初めて国民健康保険加入者の一部に、安価な後発(ジェネリック)医薬品を使った場合の新薬との差額を通知をしている呉市は16日、5カ月間で3400人余りが切り替え、約2000万円の削減効果があったと発表した。 詳しくは以下のHPで。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200904170054.html

ジェネリック医薬品(後発医薬品)はテレビでも盛んに宣伝していますね。
先発医薬品に比べ安いですよ、という内容です。
実際に呉市でPRしたところ、2000万円削減できた、という記事です。
昨今の家計の状況からは、安い薬の需要があることも確かです。

しかし、先発品と後発品が同じであるならば それでいいのですが、
我々医療者は、「先発品と後発品が同じ」とは思っていません。
我々が懸念しているのは主に2点です。
1:後発品での効果・副作用が同じだという保証がない。
後発品では効果が低く、副作用が多いと思われる。
2:後発品が安いのは、研究開発費や安全性検査を省略しているためである。後発品が売
れれば売れるほど先発品が売れなくなる。次世代の薬を開発するのは先発品メーカー
なので、先発品が売れなければ研究開発の予算がなくなる。つまり次世代の薬が開発
されなくなり、社会全体にとって最終的には不利益になるのではないか。

このうち2の視点については、社会経済としての医療(医療費)をどう考えるか、という問題になります。もうこれ以上 新薬や新しい検査法・治療法は開発・普及しないでよい(医療費が高くなるのは困る)という意見の方もおられます。

そこで、1の視点について、本日のお勉強

急性好酸球性肺炎軽快後にニコラーゼによる薬剤性好酸球性肺炎を発症した1例
日本呼吸器学会雑誌 2009年3月
大分大学医学部総合内科学第二講座 甲斐直子先生ほか

要点
商品名ニコラーゼというのは、セラペプターゼ製剤の後発医薬品である。
先発品(標準薬品)は商品名ダーゼン。
本例では、ニコラーゼによる薬剤性肺炎でありアレルギー反応陽性だったが、
ダーゼンにはアレルギー反応が認められなかった。
ニコラーゼの添加物は14種類あり、ダーゼンと共通の添加物は4種類のみである。
残り10種類の添加物のどれかが発病に関与した可能性が考えられる。

薬というものは、有効成分だけでできているわけではありません。
薬としての形を保ったりするために、さまざまな添加物が使用されています。
その添加物の種類や量は、先発品と後発品では違うのです。
ですから、本来は後発医薬品であっても安全性試験をすべきなのです。

先発品に比べ後発品では効果が弱いものがある、ということを我々は知っています。
また本例のように、先発品にはない有害事象がおこりうる ということも我々は知っています。
後発品と先発品は同じではない。
しかし、安い薬にはそれなりの危険性がある、ということは一般には報道されません。
もちろんテレビCMでも そんな事は言っていません。

安かろう悪かろう、という言葉があります。
医療の世界では、安かろう悪かろう は避けるべきだ、と思っています。
(後発品の全てを否定するものではありません。
例外的ですが先発品より優れている後発品があることも知っています。)

当院でもジェネリック医薬品を希望されれば、副作用などの説明をおこなったうえ
対応しています。
評判のよいジェネリック、評判の悪いジェネリック、いろいろあります。
当院で、あるいは薬局でご相談ください。

日焼けは皮膚がんのもと 緩和ケア医本日のお勉強

2009年04月17日 ,

暖かくなってきましたね、日中は半袖ですごせるくらいになりました。
この時期、ご注意いただきたいのが紫外線です。
紫外線が強いのは7月8月だと思っている人も多いのですが、
じつは5月頃から 紫外線は相当強いのです。
そこで、本日のお勉強は 紫外線による光老化について。

特集:高齢社会と皮膚疾患
皮膚の老化とその対策
日本医師会雑誌 2009年3月
近畿大学 川田暁先生

要点
皮膚の老化は、内因性老化と外因性老化に分けられる。
内因性老化は遺伝的にプログラムされた老化である。
外因性老化は紫外線障害(=光老化)、環境汚染、喫煙などによる。
光老化の予防にはサンスクリーン剤を含めた遮光が提唱されている。

小麦色の肌、という表現があります。
若くて健康的である、という状況を連想させる言葉です(でした)。
若い人の中には、日焼けサロンなどで あえて日焼けしようとする人もいます。

しかし、ちょっと待った。
日焼けは、皮膚の老化を引き起こします。
しみ、そばかす程度ならまだしも、皮膚癌の原因にもなるのです。
寿命が短かった時代にあっては、日焼けは健康の証であったかもしれません。
皮膚癌になる前に寿命が来るので、問題にする必要はなかったのです。
しかし現代は長寿社会です。
何十年後かに現れてくる疾患のリスクを
今 下げておくことが大切なのです。
現代においては、みごとに日焼けしている人というのは
「光老化の知識がない人。将来皮膚癌の可能性が高い人。」ということを
自らの体で表現している人に ほかなりません。
端的に言えば、「私は健康や癌について無関心です」という看板を掲げながら
歩いているようなものです。
過度の日焼け・紫外線は避けるべきなのです。

正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。

写真はボタン(品種名は島の藤)。うす紫色の珍しい花です。
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90代胃がん 手術メリットなし

中国新聞4月15日(水)朝刊 くらし面(16面)で
「90代でも胃がん手術 治療成績良好 学会で報告」 という記事がありました。
ひどい見出し記事なので反論しておきたいと思います。

記事前段として
「90歳以上の胃がん患者の場合に、手術すべきか、患者も家族も医師も迷う。かつては患者本人への負担を考えて見送られることが多かったが、高齢化に伴って手術例が少しずつ増えてきた。」 とあります。
これまでデータがなかったので、迷うわけです。
そこで国立呉医療センターの90代の胃がん患者15名について統計をとってみた。
対象は手術6名(最高95歳)、手術なし(緩和医療のみ)9名です。
ここから導かれた結論は、
1:手術の合併症はなかった。
2:生存率は手術してもしなくても差がなかった。
(手術を受けたグループは肺炎など他の病気による死亡が続いた)

生存率/生存期間に差がないのに、手術治療成績が良好 とは、どういうことなのでしょう?
昔から「手術は成功しました、でも患者は助かりませんでした」という表現があります。もちろんブラックジョークの意味を込めて、の表現ですが。
今の外科医には、まだこのブラックジョークのような発言をされる方がいる ということなのでしょうか。

考えてもみてください。
自分あるいは御家族が90歳を超えて胃がんが見つかったとします。
「治療をどうされますか? 手術されますか? 手術してもしなくても寿命は同じですよ。」
そう言われて、あなただったら手術を受けますか?
手術受ける人なんて誰もいないと思います。
手術で痛い思いをし、術後につらい思いをし、手術による体力消耗などにより最後は肺炎で亡くなる。
手術期間と肺炎期間は入院が必要となり、家で生活する時間はそれだけ短くなる。
手術に関する費用負担もかかる。
生存期間に差がないのであれば、わざわざ手術を受ける利点が見あたりません。
それならば、手術を受けず、これまでどおり家でのんびり生活をおくったほうが 幸せではありませんか。

この記事に私が見出しをつけるとすれば こうなります。
「90代の胃がん 手術受けるメリットなし」

今週の花
ご近所のお庭に咲いたお花を頂きました。
ユキヤナギ、モッコウバラ、アプチロン、フリージア
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緩和ケア医 本日のお勉強

内科学におけるガイドラインとその検証
結核医療の基準と診療ガイドライン
日本内科学会雑誌 2009年3月
国立病院機構東広島医療センター 重藤えり子先生

要点
現在の結核標準治療は6ヶ月である。
治療中断は再発を招き、また薬剤耐性結核の蔓延につながりかねない。
患者本人だけでなく社会のためにも確実な治療がおこなわれるべき疾患である。

昨年なかばまで県の結核診査会で御一緒させていただいた重藤先生の論文を
なつかしく、うれしく読みました。
広島県には、重藤先生のように全国でも屈指の結核医療専門家がおられるのです。
ご存じでしたか?

結核菌はしぶとい菌なので、長期にわたる確実な内服が必要です。
中途半端で治療を中断してしまうと、菌が生き延びてしまい、
今度は「薬が効かない結核菌」として我々の前に現れてきます。
こうなると手の打ちようがなくなってしまいます。
このため、病気の理解が怪しいな、薬をきちんと服用してもらえるか
あやしいな、と思われる人に対しては、
医療者の目の前で薬を服用してもらい服薬を確認する DOTS という
方法がおこなわれることがあります。

結核は、今でも恐ろしい病気であることに変わりありません。
2週間以上 咳や微熱の続く人は呼吸器内科を受診しましょう。
治療は専門家の指示をしっかり守りましょう。

写真は、ぼたん。副院長宅の庭の露地植えボタンも綺麗に咲きました!
ぼたんの写真が続きますね。
ぼたんまつり として ぼたんまつり2009in飯南 を御紹介しましょう。

約180品種、3万本の色鮮やかなぼたんが咲き誇る赤名観光ぼたん園。ぼたん園とその周辺を会場に毎年恒例のぼたんまつりが開催される。5月17日はさまざまなイベントがあります。(まつり期間は5月11日から17日)。
昨年はここでボタンを何鉢か購入しました。
広島市からは、ここが一番近いかな、と思います。
http://map.livedoor.com/event/d/981/%E3%81%BC%E3%81%9F%E3%82%93%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8A2009in%E9%A3%AF%E5%8D%97/
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卵かけご飯 おすすめしません。 後編

後編です。先週4月7日の前編もご覧ください。

十分に加熱していない卵には、サルモネラ食中毒の危険性があり、
毎年のように死亡者が出ていることは前編でお伝えしました。
当院としては、生卵、たとえば卵かけご飯などは おすすめしません。
とくに高齢者、乳幼児、妊婦、免疫機能の低下している人(例:抗ガン剤で
治療中の人 など) には生卵はおすすめできません。

しかし、生卵には食中毒の危険性があるとしても、
「すき焼き」など、どうしても生卵で食べたい時もありますね。
どうすれば いいでしょうか?
この問題については、厚生労働省のHPに詳しくのっています。
興味のある方は厚生労働省のHPをご覧下さい。
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1007/h0722-1.html

ポイントだけ簡単にまとめてみました。
☆ポイント1 食品の購入
○ 卵はきれいで、ひび割れのない、新鮮なものを購入しましょう。

☆ポイント2 家庭での保存
○ 持ち帰った卵は、すぐに冷蔵庫に入れましょう。
○ 卵の保管は、10℃以下がめやすです。

☆ポイント3 下準備
○ 卵は、料理に使う分だけ、使う直前に割って、すぐに調理しましょう。決して割ったままの状態で放置してはいけません。割卵した卵を放置すると、細菌が増殖しやすくなり、危険です。

☆ポイント4 調理
○ 自家製マヨネーズは材料の卵を加熱しないで使用することから、これまでいくつかの事故例が報告されています。自家製マヨネーズを作る場合は、作ったらすぐに使い切るようにしましょう。
○ 十分加熱して調理する場合のめやすは、卵黄も白身もかたくなるまで加熱することです。

☆ポイント5 食事
○ 卵かけご飯、すき焼き、納豆など、卵を生で食べる場合には、破卵(殻が割れている卵)やひび割れ卵(殻にひびがある卵)は使用せず、食べる直前に殻を割るようにしましょう。
○ 老人、2歳以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している人等に対しては、生卵(うずらの卵を含む。)は避け、できる限り、十分加熱した卵料理を提供してください。

☆ポイント6 残った食品
○ 残った卵料理は、時間が経ち過ぎたら、思い切って捨てましょう。

写真はボタン。副院長自宅で今年も咲きました。
品種名 ハイヌーン。とてもきれいな色です。

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今週の花 ぼたん

2009年04月13日
昨日のブログで紹介したものとは別なボタンの花です。
ボタンは赤、ピンク、黄色など たくさん種類があるのですね。
お好きな方は「ぼたんまつり」などにお出かけになるといいですよ。

咲いたら、早めの段階で花だけを切り取り、
氷で少し冷やした水に浮かべるようにしていると
長持ちするそうです。
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勤務医の過労死 吉島病院オープンカンファレンス

2009年04月12日 ,

4月9日 吉島病院オープンカンファレンスに出席してきました。

今回は、倉岡院長先生から現在の医療情勢をめぐる話でした。

昔は、病院の勤務医は 長時間病院にいて患者をみるのが
「 当たり前 」 と思われている時代もありました。
しかし、勤務医の過労死、過労自殺という事件が相次ぎ
勤務医の過労自殺が高率であることが明らかになってきました。
当直の次の日も通常勤務する 36時間連続勤務 といった
過酷な勤務状態に置かれていることも ようやく広く知られてきました。
実際私も 若い頃には2日連続 病院泊まり込み、ということも
珍しいことではありませんでした。

あなたは、当直あけの疲れ切った医師に診察してもらいたいですか?
睡眠不足の医師に手術してもらいたいですか?
そんな状況での診療は、事故のもとです。
患者さんを事故から守るためにも、
勤務医を過労死などから守るためにも、
病院トップ=院長=が、問題点をしっかり認識することが重要です。
しかし、院長レベルで具体的な発言や行動をされている方は少ない。
院長が患者や部下を守らないで、いったい誰が守るというのか。

倉岡院長は、発言し、行動しておられます。
日本の医療崩壊が食い止められるよう、エールをおくりたいと思います。

写真は 我が家のボタン。咲きました。
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