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新型インフル 今後も増加 次に重要なのは

2009年05月18日 ,,

新型インフルエンザA(H1N1)の感染確認者数はどんどん増えています。
大阪の高校では、学年閉鎖するほど発熱患者数がいたそうですので、
検査がすすめば あっという間に200名は突破するでしょう。
人数の増加で不安になることはありません。予測の範囲。
今は 実際には第3段階、感染拡大期あるいは蔓延期に入っていると思われます。

今は疑い例は全員 遺伝子検査までおこなって確認をしていますが、
全国で患者が増え、発熱外来や感染症指定医療機関がパンクすれば、
全員検査はおこなわれなくなり、
特定の病院だけによる「定点観測」だけになってきます。
遺伝子検査は、おおざっぱに1件1万円かかる、と考えて下さい。
いつまでも今の検査体制を続けることは不可能でもあり、意味がありません。

そうなれば、
感染症指定医療機関/発熱外来の意味もなくなり、
どこの医療機関を受診してもいいです、ということになります。
それまでは、発熱者はまず保健所に相談して指示を受けて下さい。
自宅治療・安静観察を指示されたなら、出勤や登校せず、家にじっとしていましょう。
指示を守って行動することが 今は重要です。

写真は吉島公園の tulip tree
花がたくさん咲いています。見頃です。
DVC00044tulip

なぜ、水際作戦では食い止められなかったのだろう? と
疑問に思われる方はおられますか?
1:もともと無理。
どんな病気でも感染してすぐに症状が出るわけではありません。
数日間の潜伏期間、というのがあります。
その間は症状がなく、検疫でつかまえることは不可能なのです。
2:検疫する航空路線が限定されていた。
アメリカ本土、カナダ、メキシコ便だけ検疫でしたが、
ハワイでも新型インフル患者は発生しています。
GWハワイに行かれた方も多かったのではないでしょうか?
しかしハワイ便では検疫しなかったはずです。
もし本気で検疫する気であれば、海外全便やるしかなかったのです。
3:検疫をすり抜けた 不心得者がいたらしい。
真偽のほどは確認できませんが、
検疫でひっかかると面倒なことになるため、
解熱剤を服用して検疫を突破した不心得者がいた 「らしい」 です。
1人でも不心得者がいれば、検疫制度は意味がありません。
今頃テレビを見ながら、「新型インフル患者増えてて、こわいねんなー」
などと つぶやいている「大阪のオッチャン・オバサン」が 実は原因かもしれません。
(当方は大阪にもオッチャン・オバサンにも敵意はありません、すみません。
でも、発端者は関西在住の帰国者と予想します。)
というわけで、
現在 「感染拡大ルートを検討する」 という作業をやっていますが、
発端者にたどり着くことは不可能です。

大阪では、府内の全中学高校が休校となりました(大阪市をのぞく)。
5月18日5時35分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090518-00000011-jij-soci
神戸では、小学校・保育所も休校のため
「保育所が休みとなり子どもを預けられないので 出勤できない」
という母親の欠勤がはじまります。

広島でも患者が発生するのは時間の問題です。
発熱、咳などの病状が出た場合の相談先は保健所です。
直接 医院や病院、発熱外来を受診することは止めて下さい。
(現時点での対応)
最寄りの保健所の相談電話番号の一覧は以下にあります。
http://www.city.hiroshima.med.or.jp/hma/archive/influ-a.pdf
広島県の電話相談窓口は082-228-2154
広島市の電話相談窓口は082-504-2622
休日・夜間は 082-245-2111 です。

マスク、手洗い石けん、消毒用アルコールなど
まだ備蓄していない人は、今のうちに準備しましょう。

最新情報に注意しておきましょう。
正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。

新型インフル 第2段階へ

2009年05月17日 ,,

新型インフルH1N1は、国内で患者が発生しはじめ、第2段階(国内発生早期)に入りました。

今回、厚生労働省の動きは早く、HPでの情報提供や更新がすばやく行われています。
HPでぜひ御確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

なかでも、驚いたのは、動画で情報提供されていることです。
最近の若者は新聞を読みません。
新聞を読まない若者に、どうやって正確な情報を伝えるか、ということが現代社会の問題点だと指摘されており、今回の動画の取り組みはおもしろい試みです。

おすすめは、
「私たちにもできる新型インフルエンザの身近な予防策」
約15分間と少し長めの動画ですが、とてもわかりやすいです。
正しい手洗いの方法なども紹介されています。
ぜひ御家族そろってご覧ください。

長女夫婦が東京から来ていました。
ダイニングカフェ グレース dining café Graceというお店でディナー。
雰囲気のよいお店で、また行きたくなるすばらしい接客です。
コースで頼んだのですが、じつは当方にはアレルギー持ちが多いのです。
アレルギーのある人にも、ちゃんとメニューの相談に応じてくれ
本来のコース料理の代わりとなる料理も とてもおいしいものでした。
http://c-and-e.co.jp/grace/index.html
写真はデザートプレート。

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正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。
今回あわてることはありません。
来るべき強敵 H5N1 に対する予行演習のようなものだと思っています。
予行演習をしっかり行っておけば、強敵との戦いでもあわてることはなくなるでしょう。

肺線維症患者に朗報

2009年05月16日 ,,

新型インフルA(H1N1)情報

隔離措置となっている患者の、隔離解除の暫定的な条件は
1:発症から7日を経過し症状がないこと
2:24時間以上の間隔をあけた2回のPCR検査(遺伝子検査)で陰性
が確認されれば、解除をおこなうことになっているようです。
(現時点での暫定的な取り決め)
これは、水際作戦を継続する場合の考え方であって、
もし国内での患者発生があれば 水際作戦は意味がなくなり、
国内対策へと移行していくことになります。

神戸で海外渡航歴のない発熱者が出ている、とのこと。
16日夕方には遺伝子検査の最終結果が判明、とのことです。
@niftyニュース 5月16日(土)6時58分配信 時事通信
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/jiji-16X705/1.htm
最新情報に注意していましょう。
正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。

写真はバラ
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肺線維症患者に朗報

肺線維症という病気があります。
肺組織が次第に固い線維組織におきかわっていく病気です。
間質性肺炎が長い経過で次第に進行した最終的な病態と考えることもできます。
線維化した組織は、呼吸には役に立ちませんので、病気の進行にともない、しだいに呼吸能力が悪くなります。
息切れ、低酸素がひどくなり、在宅酸素療法が必要となります。
その後、低酸素による心臓の負担が耐えきれなくなり心不全、急死となったり、呼吸器感染症が命取りとなるなどで亡くなられる経過をたどります。
線維化の仕組みもまだよくわかっておらず、そのため予防も治療も困難な難病の一つでした。
(禁煙は有効です。禁煙しましょう。)

そこに、朗報です。
抗線維化剤ピリフェニドン(商品名ピレスパ)が国内発売になったのです。
初期から中期の、まだ比較的早い段階に有効性が期待されます。

非常に高額な薬ではありますが、
御希望の方は呼吸器内科医師に御相談ください。
当院では、勉強会を終了しました。処方可能です。

運動時の息切れ(とくに登りの階段や坂道での息切れ)のある方は
呼吸器内科を受診しましょう。

マスコミは冷静に 新型インフル

新型インフル情報
本日、隔離観察中の高校生など(感染者および濃厚接触者)が退院・退所となる見込みです。
長かったですね。
家に戻る彼らは、他の人に感染させる心配はありません。
普通の日常生活に戻ることが大事です。
そこで、今おそろしいのは、地域住民などによる差別・非難、マスコミによるメディアスクラム(過熱取材)です。
差別や非難が、無知や誤った情報に基づくものであるならば、マスコミは「正しい情報を知らせる」というマスコミ本来の働きをすべきでしょう。
加熱取材は、当事者(高校生など本人や その家族など)に良い影響は与えません。
5月14日22時22分配信 産経新聞 によると
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090514-00000641-san-soci
>大阪府では15日に生徒らが混乱なく帰れるよう、帰宅手段やマスコミ対応にあたる「帰阪支援チーム」を立ち上げた。さらに13日には橋下徹府知事が舛添要一厚労相に電話して「安心に関するメッセージを発してほしい」と要請。舛添厚労相が即座に「二次感染の恐れは一切ない。地域社会で、これまで通りに迎えていただきたい。正しい情報に基づき、冷静に対応を」と記者会見した。

とのことです。
国民も冷静に、マスコミも冷静に。

正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。

写真は誕生祝い&母の日のシャンパン。三越広島店エノテカで。
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遺伝子検査 保険診療

5月11日(月)第二内科開業医会勉強会に参加しました。

保険診療としての遺伝子検査の使い方
講師:広島大学原爆放射線医科学研究所 遺伝子診断・治療開発
准教授 檜山桂子 先生

要点
遺伝子診断はどんどん開発・実用化されており、今後も増える。
しかし、事前・事後のカウンセリングが大切なものも多い。
医師を介さない遺伝子検査もインターネット上でいくらでも見つけることができるが、
そうしたものはカウンセリングや検査精度、個人情報保護に問題があると懸念される。
もし相談したい時は広島大学遺伝子診療部(予約制)へ。

写真は母の日のプレゼント、ベゴニア
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檜山先生は、非常に優秀な先生で、むつかしい最新の内容を簡潔にまとめて 専門外の我々にわかりやすく説明することのできる先生です。つい先日、英語にて専門書を出版されたとのこと。すごいです。
2年前、肺腺癌におけるEGFR遺伝子の検査が保険適用となりました。
肺癌患者の半数以上が腺癌ですので、私もかなりの患者で検査をおこなってきました。
治療薬の選択に、かなり大切な情報をもたらしてくれるのです。
(具体的にはイレッサ、タルセバ)
いまでは、検査できる遺伝子の種類、病気の種類も増えてきています。
しかし、結果の解釈に注意が必要だったり、カウンセリングが必要なものもあります。
調べたところ陽性でした、陰性でした、では 終わらないのです。
子どもや家族に注意説明が必要なものもあり、そうでないものもある。
「保険診療となった検査なのだから、医師なら誰でも知っているだろう」
と思い、かかりつけ医に本人や御家族が相談をしてくることも予想されます。
間違った指導をしないよう、私たちもしっかり勉強しないといけません。

新型インフルA(H1N1)情報
目新しいものはありません。
病原性が弱いということから、国内対策は緩和されています。
策定されていた対策が、病原性の強いH5N1を想定したものだったからです。
5月13日3時9分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090513-00000014-yom-pol
学校休校の範囲については、「市区町村の一部または全域」を原則とし、例外的に「都道府県全域」とする方針となりました。
集会やスポーツ大会の自粛要請については、「一律の自粛要請は行わず、主催者に対し、開催の必要性を改めて検討するよう要請する」と大幅に緩和した。行動計画の「不要不急の外出の自粛要請」は盛り込まず、「手洗い、マスク着用、うがいを呼びかける」だけにとどめることになりました。
あまり恐れる必要はなさそうですが、最新情報に注意していましょう。

コーヒーの効果的な飲み方

2009年05月13日 ,,

薬剤師・衛生検査技師の高橋裕子です。
脳外科の先生の講演で
「休憩時間における効果的なコーヒーの飲み方」
を聴いたことがあります。
あくまで科学的な考え方なので、
反論は御容赦くださいね。

休憩時間に飲むからには
1:脳に栄養を与えたい
2:胃には優しく
3:なにより、リラックス!
これをかなえる「効果的なコーヒーの飲み方」です。
1:「砂糖」をいれること。
脳の栄養たりえるのはブドウ糖(グルコース)のみ。
2:「牛乳」をいれること。
カフェインの結晶は針状のため、胃の中を傷つけてしまう。
これを防ぐのにはミルクがベスト。
3:「香り」を存分に愉しむこと。
コーヒーのフレーバーに癒されることに異論はないでしょう。

薬剤師によってはこんな事を考えながら休憩している、
というおはなしです。
知識のワクチン:正しい知識は自分と社会を守ります。

今週の花 ギボシ、ヒトリムスメ、アジサイ、ジャーマンアイリス(黄色)
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新型インフルへの効能をうたうインチキ商品に注意

米国の話ですが、日本にもすぐ登場すると思われます。要注意です。
CNN.co.jp 5月10日配信。
http://www.cnn.co.jp/swineflu/CNN200905100002.html
新型インフルエンザの感染が広がるなか、その予防や治療に効果があるとうたったサプリメント(栄養補助食品)などが登場している。米国の業界団体がこのほど、効果に疑問を呈する警告を出した。
新型インフルへの効果が認められているのは、タミフルとリレンザのみです。
「新型インフルエンザ特効薬」を目にしたら、即、消費生活センターや厚生局に通報!
と警告を発している日本の研究者がおられます。
http://blog.goo.ne.jp/tabibito12

眠気覚ましのコーヒー

2009年05月12日 ,

薬剤師・衛生検査技師の高橋裕子です。
ある公民館で講演したときの質問で
「なかなか眠れないのですが。」
というのがありました。
仕事のある日はどうも寝付きがよくない、
ということを聞き出せたのでお尋ねしました。
「コーヒーなどは何時にお飲みになりますか?」
「5時の終業までもたないので4時か4時半には飲んでいます。」
「眠気覚ましのコーヒーです。」
ともおっしゃいました。
ベッドにはいるのは23時とのこと。
事務職の方でしたから、体が疲れて倒れるように眠るのは難しいと思いました。
「コーヒーの眠気覚まし効果は人にもよりますが
飲んだ後10時間経過しないと眠ることが出来ない方はおられます。
飲んだ後6時間たっていないと寝つけない方もよくいらっしゃいます。
5時終業までの眠気覚ましであれば
お昼休みにお飲みになれば良いと思います。
3時以降は麦茶かほうじ茶を飲みましょう。」
とお伝えしました。
後日、「おかげさまでよく眠れるようになりました。」
と御礼の連絡をいただきました。

カフェインの覚醒(かくせい)作用を期待されたにもかかわらず
その方にとっては、コーヒーに含まれるカフェインの「副作用」
(本当は作用ですが、日本語だとこう表現することになってしまいます)
が強く出て、寝つきを妨げたということになります。
皮肉な結果です。
この作用時間(持続時間)は人によります。
コーヒーを飲んですぐ眠りにつける方もいらっしゃいます。

休憩時間に飲むお茶の効果の数々は後日。

写真は「カラテア・マコヤナ」
朝から昼には広がっていますが夜にはすぼまります。不思議
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新型インフルA(H1N1)には大きな動きはありません。
水際作戦から国内対策へうつっていく、と舛添大臣が記者会見で述べています。
5月11日17時27分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090511-00000104-jij-pol
予測の範囲の動きです。

植物公園のジギタリス

みなさんは5月6日まで休みだったでしょうか。
院長は、5月6日は広島市医師会夜間急病センターに出務の日でしたので、
夜に備え体調をととのえる必要がありました。
午前にはレセプト、午後は読書、夜に出勤というわけです。
とても休日と言える状況ではなく、GWは実質5月5日で終わっています。
まあ、そんなこともありますよね。

写真はジギタリス 医師・薬剤師なら誰でも名前は知っている有名な植物です。
でも、私は実物を見るのははじめてです。
広島市植物公園にあります。21年5月4日撮影。
jigitaris.JPG

新型インフルA(H1N1)水際対策から国内対策へ
国立感染症研究所の岡部信彦・感染症情報センター長は9日、厚生労働省で記者会見し、「これ以上、水際対策を強化するのは現実的でない」と訴えた。
国内へのウイルス侵入は防げないとの見通しを示したうえで、「水際対策から国内対策へ切り替え、検疫に集中させている医師らを医療現場に戻すことを考える時期に来ている」と指摘。自らも委員に加わる政府の専門家諮問委員会の総意と強調した。
5月10日(日)0時0分配信 読売新聞
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/yomiuri-20090509-01139/1.htm

どうやら今の段階では重症となる恐れが少ない、ということがわかってきています。
しかし、持病のある方は要注意です。
国立感染症研究所の岡部信彦・感染症情報センター長 10日の記者会見。
5月10日21時11分配信 医療介護CBニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090510-00000001-cbn-soci

アメリカでの死者は3人となりましたが、いずれも持病があるそうです。
22ヶ月の幼児は、重症筋無力症。
33歳女性は、気管支喘息。
30歳男性は、心臓疾患。
もともと、毎年の季節性インフルエンザでも、死亡者は出ています。
日本では毎年およそ1万人がインフルエンザで死亡するとされています。
(直接死因病名は肺炎や心不全、呼吸不全等に登録分類されているかもしれませんが)

あまり恐れる必要はありません。
通常のインフルエンザに対するものと同じ対応が、やはり基本で重要です。

新型インフル蔓延国から帰国後10日以内に発熱した場合の相談先は
保健所です。最寄りの保健所の相談電話番号は以下にあります。
http://www.city.hiroshima.med.or.jp/hma/archive/influ-a.pdf

広島大学にリウマチの教授

2009年05月10日 ,

新型インフルA(H1N1)は、成田検疫の水際作戦で数名の陽性者が見つかっています。
カナダ短期留学の高校生・教師の感染です。
学校側の発表では、日本から現地にマスクを送っていたのだが、現地では誰もマスク姿ではなく、異様な光景となるため生徒には着用させていなかった、との説明です。

それで正解です。
マスクは、咳をしている人が着用するものであって、感染防止のために着用するものではありません。
厚生労働省の説明にも、以下のように書いてあります。
「咳エチケット」
○咳・くしゃみが出たら、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/index.html感染予防にマスクが有効、とは どこにも書いてありません。

アメリカでは、新型インフルで学校閉鎖は行わないことを決めました。
カナダでは保健省が、「新型インフルになったら、家で寝ていなさい。特別な治療は必要がありません。」と国民に広報しています。
通常のインフルエンザに対する対応で十分だと思われます。
専門家の間からは、もう水際作戦は終了してよい時期だ、という話が出ています。

写真はサトイモ科クッカバラ
DVC00057kukkaibara

緩和ケア医 研修会の参加
5月9日(土)広島県内科会学術講演会 に参加してきました。
「関節リウマチにおける診断・治療の最近の進歩」
講師 広島大学リウマチ膠原病科 杉山英二教授
関節リウマチは、生物学的製剤の登場によって、「なおる病気」となってきましたが、
呼吸器系の重大な副作用が多く、病診連携、呼吸器科との連携が必須である。
生物学的製剤にかわるものとして低分子薬の開発が現在進行中である、というお話でした。

広島大学には、リウマチ・膠原病を専門とする教授はいませんでした。
広島は、リウマチ膠原病でいえば後進地域、専門医の少ない過疎地域というような状況だったのです。(もちろん優れた先生もおられますが、何しろ数が少ない。)
今後、学生の教育や、地域での勉強会や連携について取り組みたい、というお話でしたので、今後の広島地区のリウマチ診療はずいぶん改善が期待できそうです。

リウマチは、関節の腫れと痛みがあるために整形外科を受診しがちです。
しかし、リウマチは全身病であり、病気の管理や治療には全身管理が必要です。とくに5年くらい前から、リウマチ治療は以前とは全く変わってきています。
欧米では、リウマチはリウマチ科専門医(内科系)が診療し、関節手術が必要な時だけ整形外科に紹介する、という診療スタイルです。
リウマチは、いかに早くリウマチ専門医に受診するか、が勝負です。
関節の腫れや痛みで、リウマチの疑いがある場合には、リウマチ専門医を受診してください。

新型インフル 国内患者初の確認

2009年05月9日 ,

新型インフルA(H1N1)国内初の感染者確認されました。
連休明けには患者が出るという、これまでの想定の範囲内です。
@niftyニュース 5月9日(土)6時31分配信 共同通信
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/kyodo-2009050901000056/1.htm
想定の範囲内ですので、あわてる必要性はありません。
次の段階として、検疫をすり抜けた人が、ふつうに日常生活の中で発病してきます。
新型インフル患者発生は防げません。
我々は、「国内患者発生を防ぐ」ことを目標として検疫などをおこなっているわけではありません。患者がどっと一度に発生し、社会や医療現場がパニックになる事態を防ごう、ということを目標としております。
一度に大量に患者が発生するのではなく、少しずつダラダラと発生してもらえれば、医療提供が十分可能、社会・経済機能も保たれるからです。

写真はいつも自動ドア前にいて、着実に成長している「幸福の木」
DVC00055koufukunoki

新型インフル蔓延国から帰国後10日以内に発熱した場合の相談先は
保健所です。最寄りの保健所の相談電話番号は以下にあります。
http://www.city.hiroshima.med.or.jp/hma/archive/influ-a.pdf

最新情報に注意していましょう。
正しい知識を身につけましょう。
知識のワクチン=正しい知識が自分や社会を守ります。

082-241-6836(代表)

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