中村仁一先生の市民公開講演会、
昨日の中国新聞に掲載されまして、大反響。
予定数を大きく超える申し込みが殺到しました。
運よく当日 国際会議場の大きな部屋が空いていたので
会場をダリアからヒマワリに移しました。
よろしくお願いいたします。
昨日の当ブログで
大腸癌検診を受けるのは75歳頃までが目安、
というお話を紹介しました。
本日は乳がん検診について。
2009 the United States Preventive Services Task Force recommends that women over the age of 50 receive mammography once every two years.
2009年アメリカ予防医学専門委員会(というイメージ)の報告では
50歳以上(から75歳まで)の女性の2年毎のマンモグラフィーを推奨しています。
では、75歳以上は? というと、
この報告で同専門委員会は、
75歳以上のマンモグラフィーは推奨していません。
昨日の当ブログに出てきた「ACP」も、
マンモグラフィは75歳で中止することを推奨しています。
ですから、
乳がん検診についても大腸癌検診と同様に
75歳まで、というのが一つの目安になるかもしれません。
しかし、乳がんは、進行がそんなに速いタイプの癌ではありません。
癌になっても、かなりの期間の生存が望めることになります。
ですから、癌検診をいつまで受けるかには異論もあって
American Geriatrics Society(アメリカ老年医学会、というイメージ)は
85歳まで継続することを推奨しています。
さらに別の考え方もあり、
アメリカ癌協会ACSガイドラインでは
Screening should continue for as long as a woman is in good health and would be a candidate for treatment (life expectancy > 5 yrs)
健康で、治療の対象となる女性(5年以上の生存が期待できる)は
スクリーニングを出来るだけ長く継続すべきである
としています。
逆に言うと、
何らかの身体的疾患や精神疾患、認知症などで
抗がん剤や手術の治療対象にならない状況になれば
乳がん検診は薦められない、ということです。
検診というのは
発見して治療につなげていくことが目的なのですから、
治療を受けられない状況となれば検診の意味がないのです。
ついでに御紹介しますと
アメリカでは乳がん自己検診法はもはや推奨されていません。
日本では乳がんの自己検診法は
乳がん検診の場に行くと学ぶはずなのですが。
日本人とアメリカ人では乳房の大きさが違うので、
これは日本オリジナルのデータを出すしかありませんね。
当院のグリーンカーテン
まだまだ各種咲いています。
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。
「自然死」という「大往生」 中村仁一先生公開講演会
大往生したけりゃ医療とかかわるな
~自然死のすすめ~(幻冬舎新書)の著者、
中村仁一医師の市民公開講演会を開催します。
日時:平成24年9月17日(月、祝)
開場13時、講演13:30-15:30
会場:広島国際会議場 地下2階ヒマワリ
講師:老人ホーム「同和園」附属診療所所長 中村仁一医師
講演:人生の最期は手術や医療処置をせず
「自然死」という「大往生」
参加費:無料
申込方法:9月14日までに
氏名(複数可)、代表者連絡先(電話など)を明記して
「在宅・施設医療ネットワーク広島」事務局あて
FAX:082-241-6856 (折口内科医院)
またはメール info@origuchi-naika.jp で
★会場整理のボランティアを若干名 募集します。
18歳以上、高校生不可です。
お問い合わせは上記メールアドレスへ