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フィンランド大使館 広島に移転

2011年03月19日  

昨夜は広島市医師会 夜間急病センターで勤務してきました。
どういうわけか患者数は非常に少なかったです。
前日は患者数も多く、インフルエンザも5名出ていましたが
昨日は1名だけでした。
広島では現在B型が流行していますが、
全国的にみるとA香港型が流行の中心となってきています。
もう少し流行が続きそうです。
まだまだ油断できません。

さて
東京の大使館を広島に移転というニュース
【ロンドン時事】ヘルシンキからの報道によると、フィンランド外務省は18日、東京にある大使館を広島に移すと発表した。福島第1原発事故の拡大を懸念した措置とみられる。
jiji.com(2011/03/18-20:12)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011031801081

福島原発事故、それに引き続く輪番停電、物資の買い占めや混乱
などを考えて安全な地域に移転ということなのでしょう。
一時的移転なのか永続的に移転するのか、わかりませんが。

理由はともあれ、
広島に大使館が来ることを、歓迎したいと思います。
大歓迎して、その歓迎ぶりをフィンランド大使が他国の大使にも口コミでひろげ
世界中の大使館が広島に来るといいですね。
デパートなどで緊急企画 フィンランドフェア なんて
いかがでしょうか?

今週の花 ボケ、ツバキ。
konsyu tubaki.jpg
★インフルエンザ情報
広島市では16日、17日ともに学級閉鎖が6校ずつ出ています。
広島県14保健所別にみると、
これまで5週間連続で 7保健所管内で警報レベルでしたが、
最新版では 8保健所管内が警報レベルとなり増加しています。
これを見ると、流行のおさまる気配はない、という状況です。
https://hasseidoko.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/2010_2011/2011_10/34_hiroshima.html

全国では、A香港型が多くなっています。
(広島では現在B型が8割となっていますが。)
今シーズンの最初はA香港型からはじまり、
A香港型 → 新型(2009A/H1) → B型、と移り変わってきています。
シーズン中盤もすぎて再度 同じ型の流行がぶりかえすとは。
流行を予測することは難しいです。

東京方面から広島に帰ってきた人の話によると
新幹線はぎっしり満員。咳をしている子どもも多かった、とのことです。
広島にも他地区からA香港型が持ち込まれるのは確実と思います。

A香港型は重症化することがあり、とくに高齢者は命取りになります。
体調の悪い人は病院や施設へお見舞いには行かないでください。
うがい手洗い咳エチケット、よろしくお願いいたします。

奇跡の海を守ろう

2011年03月18日  

節電報道に関連して。
日本という小さい国なのに
東日本と西日本で50Hz、60Hzと周波数が異なっているのは
変だし、ムダだと思います。
早い段階でどちらかに統一すべきだったし、
今回をきっかけに今からでも統一すべきでしょう。
統一できていれば東日本に電力を送る問題も
もう少し簡単だったかもしれません。

どちらにしても復興には時間と多大なお金がかかります。
現在の機器は周波数を問わない物がほとんどです。
統一することにより電気製品の買い換えが必要になる人も出るでしょうが
国が補助するとしてもそんなに費用はかからないと思います。
発電施設の更新にかかる費用が主になると思いますが、
ここは一つインフラ整備ということで実施しておきたいものです。

さて、
地震の前から企画されていた国際シンポジウムです。
上関は、生物、とくに鳥類や海の生き物にとっては奇跡の海なのです。
中国電力は、上関近辺には保護すべき希少生物はいない、とウソを言っていますが
研究者は いる と言っています。
貴重な環境を守ろう、と言っています。

奇跡の海を守ろう
~カンムリウミスズメと上関の生物多様性 国際シンポジウム~
瀬戸内海で最後に残された生物多様性のホットスポット「上関」。
ここは国の天然記念物で国際的な保護鳥でもあるカンムリウミスズメが
世界で唯一、1年を通じて生息する「奇跡の海」です。
ところが、上関では原子力発電所計画が進行しています。
本シンポジウムではカンムリウミスズメと上関の生物多様性保護について
海外からのパネリストもお招きし、
国際的な視点から考えます。

4月10日(日)10-17時
広島市 国際会議場「ヒマワリ」
入場料 前売り1000円、当日1200円
大学生500円、高校生以下無料
後援:日本生態学会、日本鳥学会、日本自然保護協会、パタゴニアほか
ホームページ
https://sites.google.com/site/nagashimanoshizen/

今週の花 バラ、ストック
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★インフルエンザ情報
被災地でインフルエンザ患者が出始めています。
睡眠不足、ストレス、寒さ、食糧事情など、感染がひろがりやすい環境です。
水不足でうがい手洗いなんかも不可能でしょう。
タミフルなどの医薬品が十分にあればよいのですが・・・。
msn産経ニュース 2011.3.18 02:20
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110318/myg11031802210001-n1.htm

医薬品への影響

2011年03月17日  

広島市中区、今朝も雪です、寒いです、

さて、
被災地以外でも医薬品への影響が出ます。
たとえば
アルツハイマー認知症に期待の新薬、発売日が延期となりました。
工場が被災したためだそうです。
アルツハイマー認知症に、これまでと違う作用機序の薬で
これまでの薬と併用も可能な薬でしたので
期待して待っておられた方も多いと思いますが、
仕方ありません。
発売日がいつになるか、わからないそうです。

あと、
高齢者に患者の多い内分泌疾患の治療薬、
これも欠品になるのが確実で、
代替品を緊急輸入する方向で動いているようです。
間に合えばいいのですが。

酸素療法のボンベが、現地で不足しています。
在宅酸素の患者で、「念のために」 予備のボンベを保管されていた方については
予備ボンベを回収させていただき現地に送る、
という方向で動くしかない状況だそうです。
御協力を御願いいたします。
在宅酸素会社の救援隊 第二陣が出発するそうです。

銀蔵さんがブログに書かれています。
東日本に電力を送るために西日本でも節電を、
というのはニセ情報、チェーンメールで腹が立つものでしたが
それでもやっぱり節約は大切だ、オレは節約をする、
という御意見。
まったく賛成です。
みんなで取り組めればいいな、と思います。
銀蔵さんのブログ ドアを開けろ
http://ginzo427.blog14.fc2.com/blog-entry-653.html

今週の花 カラー、スイセン
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★インフルエンザ情報
広島県内の患者数は増加しており、
2回目のピークをむかえようとしています。
こういうふうに大きな2つのピークのある流行は珍しいのですが。
警報レベルに近い流行状況です。
広島市西区、尾道市で幼稚園の休園が出ています。
8割がB型インフルエンザです。

気の重い支援

2011年03月16日  

広島市中区は朝8時、雪です。
薄日がさしていますので、すぐやむと思いますが、非常に寒いです。

先週の土曜日、第2回ナナパパ勉強会に参加しました。
内容については、多くの方がブログにアップされていますので、そちらを御覧ください。
本当に知らないことがいっぱいです。

現場でがんばっている人が、支援してもらってありがたいものとしては やはり現金。
しかも使い道に制限がなく自由に使えるお金が、一番効果的な援助となります。

東北地震被災地へ何か支援したい、と思っておられる方は
ぜひ 「支援金」 でお願いします。
いろんな方面で募金がおこなわれていますが、我が家は日本赤十字にしています。
くれぐれも 「物」 の援助は考えないでください。

医療関係については、
緊急医療チームDMATのことは すでに御紹介しました。
DMATは任務を終えて次々と各病院に帰ってきています。
今回は、救命のためにあまり活躍できる状況になかったみたいです。
津波はおそろしい・・・。

で、
昨日、広島市医師会を通じて仙台市からの医師派遣要請がまわってきました。
「検視」をする医師派遣の要請です。
これは、死体検案をおこない死体検案書を書くという作業に
現地の医師だけでは足りない、ということです。
それだけ膨大な死亡者数だということなんですね。

私は2泊3日も広島を留守にできませんので手を挙げることはできませんが、
これは実に気の重い支援です・・・。

そごう本館の 波奈。金目鯛の煮付け
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

災害現場で重症者の治療はするな、の法則

今回の東北大震災で、宮城県からの発表だったと思いますが
酸素療法、透析治療の資材が不足している、
という報道がありました。
当院を担当している在宅酸素療法の担当者は
いそぎ被災地に派遣されていっています。

災害現場の病院(あるいはそれに近い病院)では透析はするな、
というのが鉄則です。
血液透析には、電気と水を大量に必要とするのです。
被災地、とくに地震の場合だと、水・電気などの供給が不安定なので
はやく被災地以外に移送すべきなのです。
さいわいなことに透析治療は毎日必要なわけではありませんので
移送する余裕があることが多いのです。

酸素療法でも同様のことが言えます。
酸素濃縮器は停電だと動きません。
停電が続き、予備の酸素ボンベがなくなれば終わり、という状況では
被災地から一刻も早く移送させたほうが安全なのです。
計画停電の地域についても
停電期間中だけでも一時的に入院するという選択肢、
(病院には酸素配管もあり自家発電装置もあります)、
あるいは停電のない安全な地域に一時避難するという選択肢もあります。
ずっと同じ場所(在宅)で治療しなければいけない、ということではないのです。

本日のお勉強は、在宅酸素療法に加湿器は不要、というお話。

そごう本館の 波奈。えびチリ
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★インフルエンザ情報
3月14日付け、広島市では15校で学級閉鎖が出ています。
数は減ってきませんね、まだまだ用心が必要です。

本日のお勉強
吸着式酸素濃縮器に組み込まれた加湿水が不要な加湿器の臨床的評価
日本呼吸器学会雑誌 2011年2月号
鳥取大学医学部 鰤岡 直人 先生ほか
要点
在宅酸素療法には吸着式酸素濃縮器が主に使用されている。
吸着式では水蒸気も除去するため酸素ガスは乾燥している。
近年、加湿水が不要な膜式加湿器が開発され、それを装着した酸素濃縮器も使用がはじまっている。
膜式加湿器では酸素2リットル/分の流量では室内気の85%に加湿が可能である。
壁配管の酸素を鼻カニュレで吸入していた17名中5名が慢性的な鼻腔乾燥感を訴えていた。
その5名に膜型加湿器を使用したところ3名で改善した。
加湿水の交換が不要で、在宅酸素療法に有用である。

乾燥ガスによる鼻腔など気道粘膜の障害を防ぐため、
酸素吸入の時には加湿が必要である、
と昔は何の疑問もなく実施されていました。
入院ベッドの壁際にある酸素配管から加湿瓶をとおして酸素がボコボコいっている
という場面を思い出される方も多いでしょう。

でも、最近では、例のボコボコを見かけない人もあると思います。
加湿瓶のセットを忘れているわけではないのです。

現在では、鼻カニュレでの吸入の場合、
日本呼吸器学会ガイドラインでは3リットル/分まで
米国呼吸療法協会ガイドラインでは4リットルまで、
米国胸部学会ガイドラインでは5リットルまで
あえて酸素を加湿しなくてもよい、とされています。
少量の酸素であれば、あえて加湿する必要はない、ということになっているのですね。

病院の酸素だけではなく
在宅酸素の場合でも加湿瓶は不要になってきています。
加湿水を清潔に取り扱うことが とくに在宅では難しいのですね。
高齢者だと、入れ替え作業が困難だったりします。
そういう点でも、メンテナンスのいらない方式は良いですね。

基幹病院への受診を控えてください

2011年03月14日  

昨日の当地は良い天気で、東北地震の方々に申し訳ないほどでした。

昨夜は広島市医師会夜間急病センターで勤務してきました。
インフルエンザの流行は下火になっています。
まだ毎日ポツリポツリと陽性の方が出ますが、
昨夜も陽性は1名だけでした。

さて、
本日は、大病院への受診は当分のあいだ控えて下さい、
それが震災への助けになります、
というお話をします。

基幹病院には、大災害時に派遣される緊急医療チームがあります。
DMATと呼んでいます。
医師1名、看護師2名、事務(渉外担当)等による4-5名のチームです。
大きな病院では複数のチームが編成されています。
今回の東北地震でも、すでに派遣されて現地で活動しています。

全病院の全チームが同時に派遣されるわけではありません。
今の段階では広島県からの派遣は3-4チーム程度だと思います。
救命が期待できる段階の救命救急チームです。
さらに長期化した場合、
都道府県、政令市は、それぞれお互いに助け合う仕組みを持っています。
医療班の派遣先は都道府県としては福島県、宮城県、
政令市としては仙台市ということになるでしょうか。
1班あたり2チームで編成していきます。
つまり、
3カ所だとすると6チームが常時派遣されることになります。
(1週間程度で交代していきます。
交代期には12チームが現地にいることになります。)

その人材は、市内・県内の病院から出て行くのです。
当然その病院からは医師・看護師が減ります。
派遣される医師の外来診療は当然 臨時休止となりますし
入院患者の担当も他の医師に代わってもらわなければなりません。
当直や休日診療の当番などもふくめ、
医師や看護師の勤務シフトが非常にきびしくなるのです。
通常の状態でも過酷な勤務状態ですのに、
非常事態だから、短期間だから、
ということで病院に残って働く職員は負担増を受け入れてくれるのです。

また、被災地の重症患者は
被災していない地域の基幹病院に移送して
そこで治療をおこなう、という段階にはいります。
とくに広島では 原発事故の被ばく者治療を受け入れる発表もしています。

みなさんにお願いします。
今から当分の間、おそらく1ヶ月程度の間、
基幹病院は非常に厳しい勤務状況が続きます。
軽い症状で基幹病院を受診するのはやめてください。
近所のかかりつけ医を受診するようにしてください。

これも 「震災への貢献」 になるのです。
よろしくお願いいたします。

そごう本館の 波奈。小イワシ天ぷら
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

原発事故とヨウ素剤の緊急内服

2011年03月13日  

福島第一原発1号機は、結局メルトダウンでした。
実験炉はのぞくと、スリーマイル、チェルノブイリに次ぐ事故となります。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110313-00000094-san-soci

3号機も冷却できなくなっているようで
まだまだ危険は去っていません。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110313-00000110-yom-soci

内部圧力を下げるため、放射線物質を含む内部の空気を放出します。
つまり、放射線物質が放出されます。
風向きによって、住民の上に降り注ぐことになります。
このなかで放射性ヨウ素が含まれていた場合、
体に取り込まれると甲状腺に集積し
甲状腺癌の発生率が高くなります。
これを予防するため、ヨウ素剤の内服がおこなわれます。

枝野長官の発表のなかで
セシウムやヨウ素を確認・・・
ということが発表され、
さらに、住民の被ばくを確認という発表がおこなわれたとき
我が家で出た言葉は
「枝野長官、ヨウ素を飲め! と言え!! 早く!!!」
でした。

早く、という理由を以下に引用します。
***
緊急事故対策としてのヨウ素剤による内部被曝阻止効果

服用が12時間前=  90%
服用が直前   =  97%
服用が1時間後 =  85%
服用が3時間後 =  50%
服用が6時間後 = 阻止できない
***

つまり
原発事故の一報を聞いたら、
とくにヨウ素の放出の情報を聞いたら、
できるだけ早くヨウ素剤を服用すべきです。
事故の詳細を確認して・・・、なんてやっていると
阻止効果はどんどん低下してしまいます。
予防内服が空振りになってもいいのです。
ヨウ素剤など、そんなに頻繁に服用するものではありませんので。
(そんなに放射線事故が多発してもらっては困ります。)
副作用についても このさい気にしないでいいです。
それより内部被曝のほうがよほど困りますから。

昨年6月頃までは茨城県薬剤師会ホームページに資料がありました。
私の専門学校の授業では、そのページを印刷・配布し教えました。
現在は検索しても出てきません。
なぜでしょうかね?
どなたかが転載してくださっているので、そのページをリンクします。
http://www.geocities.co.jp/wallstreet/1795/datugenpatu/991226yousozai.html

なお、
ヨウ素剤を予防服用するのは若い人が対象です。
40歳以上についてはヨウ素剤の内服をする必要はない、と
公式には書かれています。
年齢が高くなると被爆しても甲状腺癌のリスクがあまり上がらないため、
および副作用の率が高くなるため、とされています。
また、
2日目の服用が必要となる状況があれば、
そんなこと(服用)を考えるより避難せよ、ということになっています。
緊急被ばく医療研修のホームページ
http://www.remnet.jp/kakudai/06/keylec.html

原発の立地する地域には、
事故にそなえて住民の数だけヨード製剤が配置・保管されています。
でも、電力会社は、原発は安全で、事故はない、と言うのですよ。

そこまでして原発を誘致する必要性を
感じられますでしょうか?

枝野長官は
被ばくした人がお年寄りばかりなのを知っていて
ヨウ素製剤のことは急いで言わなかったのでしょうかね・・・。
だとしたら、ものすごい卓見です。

そごう本館の 波奈。海鮮サラダ
ヨウ素剤がなければ コンブを摂取すれば少しはヨウ素がとれます。
とろろこんぶが子どもにも食べやすいですかね。
P1140489.JPG
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

原発は危険だ

2011年03月12日  

今回の大地震、被害が少しでも軽いことを願うばかりです。

地震の被害は
直接被害(建物の倒壊、落下物などによる被害)
津波
火災
そして人災
という順序になります。
瀬戸内は津波被害はあまり心配ないのですが。

さて、
今回の被害の中で我が家が一番驚き、恐れたもの。
それは地震による原発被害が現実の物となってきたことです。

福島第一原発では冷却水の水位が低下、放射線漏れを確認。
避難範囲10kmとなっています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110312-00000153-yom-soci

福島第二原発では冷却水の温度が100℃を超え
冷却機能を喪失してしまっているそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110312-00000165-yom-soci

いずれも放射能物質の放出、拡散につながり、
その次にはメルトダウンに向かいます。

電力会社による原発の説明にはウソがたくさんあります。
・島根原発、上関原発は断層の上に位置しています。
地震があれば直接の被害が生じる場所です。
・原発は地球温暖化につながる二酸化炭素を出さずクリーン、
というのもウソです。
発電用タービンからの水蒸気漏れを防ぐために、
運転時には同時に重油タービンを回しておく仕組みになっています。
つまり原発を運転すれば必ず重油を燃やし二酸化炭素ガスは出ます。
(最新鋭の1カ所だけ電気タービンのようですが)
・原発では放射能による労災はない、と言ってきましたが
いまでは多くの労災事故が認定されています。

原発で時々火災が起こりますが、
重油など燃える物は原発施設内にあるのですね。

なぜ放射線漏れなど、原発で事故が続発しているのか
知り合いの原発関係者に聞いてみたことがあります。
設計は非常に繊細に、すばらしい設計がおこなわれているのだが
実際の施工は孫請け業者。
設計図どおりに施工ができていないことがしばしばある、
仕方がないのだ、
(イタイ所だから聞かないでくれよ・・・)
という話でした。

それにしても
冷却水を動かすための予備電源システムが
こうも簡単に止まってしまう、ということに驚きました。
冷却というのは原発の安全を確保する基本ですのに。
いったい何重のバックアップシステムが確保されているのでしょうか。

信じられないことです。

上関原発、こんなに市街地に近く、温排水は外海ではなく瀬戸内海へ放出。
しかも断層の上に立地しています。
こんな危険な原発は他にありません。
絶対に阻止しましょう!

そごう本館の 波奈
かにの天ぷら。
P1140503.JPG
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

がん医療のネットワーク

2011年03月11日  

医療は、一人だけではできません。
ひとつの病院だけでもできません。
ネットワークが必要なんです。
役割分担、と言い換えてもいいかもしれません。

がん診療のネットワークの整備がすすんできています。
一部のがんでは、地域連携パス と呼ばれる
診療連携プログラムが動き始めています。
本日のお勉強は、地域連携パスについて。

そごう本館の 波奈。毛がに。
この時期だけのメニューのようです。
P1140497.JPG
★インフルエンザ情報
今週になりB型激減、A型が再度増えています。
たまたまなのか、A型流行がぶりかえすのか。
今年の流行は例年とはずいぶん違っていて、予測ができません・・・。

本日のお勉強
がん医療の連携と地域連携クリニカルパスの利用
座談会
広島医学 2011年1月号
広島赤十字・原爆病院 有田健一 先生ほか
要点
乳癌、肺癌の医療ネットワークに参加している施設の座談会をおこなった。
乳癌では、内分泌療法以降のパスは作成され運用が開始されている。
肺癌では、IA期などについて準備中である。
パスを用いた医療連携とそこでおこなわれる医療こそが安心できる医療なのだということを患者が理解し納得できることが大切である。
かかりつけ連携先(診療所など)が一般医の場合と専門医の場合とで、患者との関係が異なる可能性があるので、細かい配慮は必要である。
がん医療の均てん化、医療連携ネットワーク、地域連携クリニカルパスなど現在おこなわれているがん医療全般にわたる啓発と広報に力を注がなければならない。

学術雑誌にも座談会が掲載されることはありますが、
出席者が4-5名程度のことが多いです。
今回は非常に多くの出席者(19名)による座談会で
原稿に落とすのが大変だったろうと思います。

大病院は、患者が集中しすぎて困っています。
がんの手術後の患者であっても、CTなどの精密検査は
年間数回しか ふつうは必要ありません。
定期的な診察と血液検査だけならば、一般のクリニックでも十分可能です。
血液検査の項目、重点的にみる診察項目さえ共有されていればよいのです。
また、
がん患者であってもカゼひいたり下痢したりすることもあります。
血圧が高かったり、血糖が高かったりする人もあります。
そういう時に、なにもかも大病院を受診する必要はなく
近所のかかりつけ医でみてもらえばいいのです。

そういうわけで
最初の治療(手術や抗がん剤など)、および精密検査は大病院でおこない、
そのスケジュールを決めておく。
たとえば ○月○日にCT、×月にはMRI、というように。
それ以外のふだんの受診はかかりつけ医でおこなえば
診療の質も保たれるし、外来で長く待つこともない。
大病院の医師も 長い長い外来勤務時間から解放され
入院患者や手術患者に全力を挙げて取り組めるようになります。
治療方針などについて、じっくり時間をかけて説明することも出来るようになります。
いいことづくめなんですね。

私は大病院でないと不安だ、
という人がいれば、このシステムは効率的に動きません。
大病院と縁が切れるわけではない、
スケジュールに沿って精密検査をおこなうので診療のレベルが落ちることはない、
ということを繰り返し広報して理解していただくことが必要なのです。

でも
効果的な広報が出来ている、とは言えませんね。
どうやって取り組んでいくか、です。

西飛行場廃止について

小児への一部のワクチン接種が一時中止となっています。
詳しく知りたい方は以下を。
厚生労働省ホームページQ&A
http://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/2r98520000013zrz-img/2r985200000149fp.pdf
複数ワクチンの同時接種に問題があるとは現時点では考えられておりません。
日本小児科学会は同時接種を推奨しておりました。
http://www.jpeds.or.jp/saisin/saisin_1101182.pdf

さて、
市議会で、広島西飛行場の市営化が否決され
廃港になることが ほぼ確定となりました。
中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201103100081.html

広島の経済のためには広島西飛行場から東京便があれば、
というのが 多くの経済人の願いだと思います。
ですが、
空港の地元で育った人間としては
ようやく廃港か、長かったな、という感じをしています。

私が育ったのは南観音です。
飛行機の通る真下に小学校(南観音小学校)がありました。
飛行機が通るたびに大きな騒音がして、会話や授業にはなりません。
騒音がおさまるまで、みんなでじっと待つしかありませんでした。

騒音を軽減するには、窓ガラスを2重にすること、が必要です。
窓を開け閉めできませんので、冷暖房完備が必要となります。
そこで南観音小学校は、2重窓ガラス、冷暖房完備、
最先端設備のピッカピカの新しい小学校になりました。
それでもジェットが飛べば相当うるさかったですし、
授業に集中できる状況とは言えませんでした。

もちろん、民家も同じ事で
防音工事、テレビ難視聴対策などが必要でした。

そうしたなかで空港が移転と決まり
広島空港は廃止にする、と市が地元に約束をしたのです。
ところが、
いつまでたっても市の約束は守られず、空港は存続してきました。
市は約束を守れ、と地元民はずっと思ってきたのです。

経済界の人々には申し訳ありませんが
ようやく何十年か遅れで市の約束が守られる、ということなのです。
空港の移転を認めた時点で、こうなることはわかっていたはずなのです。

今さら空港の復活や存続を求めることはやめましょう。
広大な空き地ができます。
ヘリポート機能は西飛行場の南半分に集約し、
西飛行場の北半分を使用するだけで
FIFA基準に合致するサッカー専用スタジアムだって楽々できますよ。
ジョギングコース、サイクリングコースとして整備するのもいいですね。
国際規模のオペラハウスやコンサートツアーのやってくるドームなんていうのもいいな。
跡地の活用方法を考えていきましょう。

そごう本館の 波奈。茶碗蒸し
1歳児がぺろりと平らげます。
P1140495.JPG
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

082-241-6836(代表)

和平会・診療についてのお問い合わせはこちら
平日午後(診療時間内14:30~18:00)