本日のお勉強 マイコプラズマとアレルギーの関係
本日のお勉強
日本アレルギー学会雑誌 2008年12月号
「感染症と薬剤アレルギー」
杏林大学皮膚科 塩原哲夫先生
マイコプラズマ肺炎とアレルギーの関連
私は、医学部2年生のときにマイコプラズマ肺炎にかかりました。
肺炎そのものはたいしたことなかったのですが、
その直後から、さまざまなアレルギー疾患が出現してきたのです。
最初にじんましん、次に喘息、さらに花粉症、と。
こどもの頃は、私にはアレルギー疾患はなかったのですが、
今の私は「立派なアレルギー患者」となっているのです。
これはきっと、マイコプラズマ肺炎とアレルギー疾患出現には
何らかの関連があるにちがいない、と体で感じました。
そして、いつかはそれを解明していきたい、
と思い、呼吸器・アレルギー分野を研究対象に選んでやってきました。
(とはいえ、基礎系の研究者に進んだわけではなく、
臨床の呼吸器・アレルギー専門医として今日に至るわけです。)
それがついに、関連がみえてきた、という論文です。
マイコプラズマ感染により薬疹が出る、というメカニズムについて
解説している論文なのですが、これは薬疹以外のアレルギー疾患にも
十分適用できるメカニズムなのだと思われます。
答えの道筋が、見えた!
私の直感は正しかった、という喜び。
私の長年(30年)の疑問を解決し、回答を与えてくださったことへの感謝。
専門の学会誌を読むということ、
最先端の知識に触れるということは、
なんと楽しいことでありましょうか。