40歳以降の運動で寿命が延びる
昨日は、厚生労働省 在宅医療連携拠点事業
「在宅・施設医療ネットワーク広島」の
市民公開講演会に多数御参加いただき、ありがとうございました。
面白くわかりやすく、有意義なお話が聞けたと思います。
11月23日は「在宅医療の日」
ということで全国でPRを
と提案しているわけですが、
まだまだ知名度は低いですね。
さて、
運動で寿命が延びる、という
当たり前のような内容の論文ですが、
では、どれくらい延びるのか。
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=670446
要点
65万人以上を対象とした研究。
40歳以上の人の、さまざまな運動レベルで検討した。
わずかな量の運動(週約75分の歩行)でも寿命が1.8年延びる。
米国政府の推奨している運動量である週150~299分の歩行をする人は3.4年。
さらに多く週450分以上の歩行をする人では4.5年の寿命延長が認められた。
これは全ての人、標準体重、過体重(肥満)のいずれの場合でも、寿命の延長が認められた。
米国政府の推奨するレベルの運動をしていた標準体重の人は最も寿命の延びが大きく、運動をしない肥満の人に比べて寿命が7.2年長かった。
またこの結果から、体重コントロールも重要であることも再認識される。
***
全文を日本語に訳したサイトもあるのですが
無断引用禁止となっていますので
サイトの紹介のみしておきます。
全文読みたい方は以下を。
ケアネット(日本語です)
http://www.carenet.com/news/general/hdn/32305
そのほかにも、いくつかのサイトで全文を読めます。
もう若くないから、いまさら運動してもしょうがない、
ということはありません。
中年になっても、運動をしましょう。
これまで運動習慣のない人は、今から取り組みをはじめましょう。
激しい運動である必要はなく、ウオーキングでいいです。
週450分以上というと、1日1時間ちょい、ですね。
それを最終目標に、運動をはじめましょう。
最初は少しから。1日10分でよいです。
距離も、速度も、時間も少しから開始してください。
体重が多い時期の運動は膝を痛めるからです。
あまりに体重の多い人は、陸上ではなくプールでの水中歩行から
開始することをおすすめします。
運動をはじめると
脂肪が燃焼し体重が落ちます。
でも大事なポイントはそこではなくて
「筋肉量を増やすこと」です。
筋肉がつけば基礎代謝レベルが上がります。
基礎代謝レベルが上がれば
つまり
筋肉を増やすことが出来れば、
その後は特に何もしない安静時でもカロリー消費が増え、
肥満は解消に向かいます。
いかにして筋肉量をつけるか、そこが勝負です。
運動習慣のない人には最初の1-2か月はしんどいかもしれませんが
運動が習慣となり筋肉量が増えれば
その後の体重管理は非常に楽に出来るようになるのです。
中年以降の体重管理に
食事制限(ダイエット)はおすすめしません。
偏ったダイエットになりがちで、
必要な栄養素が不足する可能性が高いからです。
筋肉量や骨量が落ちたのでは、将来、高齢寝たきりになるだけです。
ですから、運動すること、をおすすめしています。
筋肉や骨の貯金をしつつ高齢期を迎えること、これが大事なんですね。
今回の論文は、
私のいつもの指導「運動しましょう、歩きましょう」に
寿命も延びますよ、という
うたい文句も一つ増やしてくれました。
昨日の講演会、講師の久坂部羊先生と
★インフルエンザ情報
長野県 上伊那郡内の小学校で学級閉鎖が出ています。
最近5年間のなかでは2番目に早い時期だそうです。
各地とも、今年の流行は例年より早いようです。
うがい手洗い咳エチケット、よろしくお願いしますね。