7月10日(金)広島記念病院の地域医療懇談会に出席しました。
ことし広島記念病院が地域医療支援病院に承認されたことで、今後いっそうの地域連携を図ることが目的の会です。
講演会と懇親会でした。
講演:がんの免疫細胞療法の現状と今後の展開
講師:瀬田クリニックグループ統括院長 後藤重則先生
要点
LAK療法からスタートした免疫細胞療法は、その後進歩を続けている。
大学病院などで高度先進医療として実施されているものも10件以上ある。
自由診療で実施をはじめた公的医療機関も2つある。
しかし現状での奏功率は10%に満たない。
現在γδT細胞療法の研究が進行中であり、今後は抗体医薬との併用が期待される。
院長は大学院時代、呼吸器の細胞性免疫を研究しており、ちょっと懐かしい話もありました。
当時研究していたサルコイドーシスという疾患では、double negative T細胞(CD4,CD8のどちらも陰性のTリンパ球)というのが増加しており、これがどうやらγδT細胞(ガンマ・デルタ)らしい、ということが少しずつ判明してきつつある時代でした。
当時このγδT細胞というのが何をしているのか よくわかっていなかったのですが、今では癌免疫細胞療法のターゲットになっている、との話でした。
進歩したのだな、とも感じました。
しかし、あれから15年以上経過しているのですが、がんの免疫細胞療法というのは 実に遅々とした歩みしかしていない、というようにも感じました。
がん免疫について、「これだ! こうだ!」 と断定するような方は信用できません。
免疫について真剣に取り組めばわかることですが、「わからないことが多すぎる」 し、 「免疫のネットワークは非常に複雑」 なのです。
ですから、説明口調も あーかもしれない、こーかもしれない、というような すっきりしない語り口になってしまうのです。
その点、今回の講師 後藤先生は真剣に取り組まれていることが 私にはよく伝わりました。
懇親会会場で私のいくつもの質問にも真摯に答えていただきました、ありがとうございました。
これまで何人か免疫細胞療法を実施された方を経験していますので、手順はわかります。
もし御希望があれば御相談ください。
★効果と費用を考慮してご判断ください。
奏功率は10%未満。
1コース3ヶ月で150から210万円程度、自由診療(自費)です。
大きな副作用はなく、抗ガン剤治療との併用も可能です。
OZAWAの フカヒレのコンソメスープ(一口食べた後の写真です、すみません)
連絡事項のあとの乾杯はシャンパン アンリオ。
新型インフルエンザH1N1情報
県内での感染者は80名。
広島市立大学で学生数名の感染を確認、休校はせず。
安佐市民病院で医師への感染を確認。
Yomiuri ONLINE 7月10日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20090709-OYT8T01284.htm
当直の時に診療した外来患者のなかに新型インフル患者がいた、ということではないかと思いますが、どうでしょうか。